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2013年04月29日

【出世のヒミツ!?】『上司から評価される人になる仕事のやり方・考え方』萱野 聡


上司から評価される人になる仕事のやり方・考え方 (アスカビジネス)
上司から評価される人になる仕事のやり方・考え方 (アスカビジネス)


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、若手ビジネスパーソン必見の1冊!?

著者の萱野聡さんは、慶應義塾大学SFC研究所CRL個人研究会員として最新のキャリアアドバイザー論を学び、人事コンサルタントとして活躍中の方です。

アマゾンの内容紹介から。
結果は残しているのに、評価されないのはなぜ? 評価を上げ、信頼される50の仕事のやり方。

「この本に書かれてることが実践できたら、それは出世しちゃいます罠」と個人的にも思わせられました!


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【ポイント】

■1.報連相はマメに行う
 適切な頻度とタイミングで報告をするのは簡単なことではありません。
 新人研修などでも「報連相のコツは?」などと聞かれますが、新人レべルでは「もうこういうことは報告しなくてもいいよ」と言われるまで報告するように、と指導しています。
 そのレべルを卒業した方は、週報・日報がなくても、自分のその日1日の仕事をテキストべースでデータ化しておくことをお勧めします。こうしておけば、急な報告の要求にもすぐに対応できます。


■2.願望や感想を交えず、事実だけを報告する
 「今回はお客様も満足していると思います。」
 お客様が満足しているかどうかは、お客様が決めることであって、あなたが決めることではないでしょう。実は満足していなかったらどうなるのでしょうか。
 上司が知りたいのは正確な事実です。
 納期は○月○日で、あと○日猶予がある。現在の進捗は○%です。納期に間に合わせるために解決しなければならない大きな問題は3つあって、それは……です。というような具体的な事実です。あなたの気持ちや希望的観測に基づく推測はあと回しです。


■3.語尾を明瞭に話す
 世の中には言っている内容はすばらしいのに、言い方に自信がなさそうなため、評価が上がらない人がたくさんいます。自信がなさそうに見える最大の原因は、その人の話し方の語尾にあります。語尾があいまいだと、聞いている人は理解できません。(中略)
 また、このタイプの人は、話をしながら相手の反応を見る人が多くいます。自信がないので語尾を小さな声で話し、相手の反応が悪ければ前言を撤回できるように準備しているのです。でもこれではダメです。
 相手の反応は、自分が話したいことを言い切ってから待つべきです。そのほうが自信があるように見えます。


■4.頼まれたことは「すぐに」実行する
 私の経験から言うと、上司が頼んでくる仕事のうち7割はすぐにやったほうがいい仕事です。ただし、最近の、部下に遠慮がちな上司だと、本音はすぐにやってほしいのに「イヤ、そんなに急ぎじゃないよ」と言うかもしれません。
 いずれにしても、上司に頼まれた仕事を「すぐにやる」のは好印象です。やって損はありません。逆に「あとからやる」ことで高く評価されることはないのです。


■5.チェックリストで段取りよく仕事する
 業務を細分化してチェックリストを作ると、まず作業の抜け・モレがなくなります。そして、作成したチェックリストを見ながら業務の振り返りをすれば、改善ポイントが自然と見えてきます。
 さらに改善したチェックリストを使えば、2回目以降に同じ作業をするときに、迷いがなくなるので、相当スピードアップしているはずです。これで段取りはかなり良くなっていることでしょう。
 たまったチェックリストはチーム内での業務の共有、引き継ぎのときにも役立ちます。実はそのチェックリストがそのまま簡単なマニュアルになるのです。


■6.先回りで仕事をする
新人ではない皆さんには「待つ」のもありですが、それ以上の対応をしてほしいと思います。いわゆる「先回り仕事」をしてほしいのです。
 明日、1ヵ月後、半年後を想定して、先回りして資料を集めるなどの準備をするのです。1週間かかると思って頼んだ仕事が翌日に出てきたら、上司としてはこんなに助かることはありません。
 私自身、役所に勤務していた頃は、「先回り仕事」についてよく言われていました。
「どの分野、どの案件が今後マスコミや議会に取り上げられそうか、予測して準備するように。」
 と1から動くのでは遅いことを指導されたのです。


■7.言われた以上のことをやる3つのコツ
 1つ目は、最終締め切りの前に上司に相談することです。途中で相談に行くと、必ずヒントをくれるはずです。それをもらって再考するべきです。
 2つ目は、案を複数出して判断を仰ぐことです。上司が考える場も作りましょう。
 3つ目は、考案のプロセスを見せることです。ロジックツリーやマインドマップを書いているなら途中のものを見せると安心すると思われます。
 上司は決してきれいな結論や、正しく見える提案だけを求めてはいません。そこまでのプロセスが部下の成長のためになっているかを心配しているのです。


【感想】

◆タイトルからして「若手・新人向け」である本書は、書店でパッと見た時点では、それほど濃い内容には思えませんでした。

しかし、冒頭の「はじめに」で、こんなエピソードに遭遇。

……進捗報告を上司に持ってきたA君に、上司がこう問いかけます。

「この案件は誰とやっているんだっけ?」

それに対して「B先輩とC先輩です」と答えるA君。

しかしこの「問い」に対して「その答えではダメ」であると。

本書曰く「このセリフの裏側には上司の本音が隠れており、さらに評価の分かれ目となる働き方のヒントが隠されているのです」……って、実は私にも全然分かりませんでした(ダメじゃんw)。


◆本書では各項目ごとに、このような上司の「問いかけ」や「つぶやき」を太字で提示し、その奥に潜む「評価される働き方」を解説。

それらを理解し、実践することで、「正しく評価されない……」という悩みを解決することができる仕様になっています。

ちなみに下記目次にもあるように、第1章は「報連相」ネタなんですが、その「報連相」だけで1章が終わっているという位、掘り下げ方が深いのにはちとビックリ。

上記ポイントの2番目もその第1章からで、「空・雨・傘のフレームワーク」は知っていても、報連相の時点からキチンと「ファクト」を意識している方は、意外と少ないのではないでしょうか。


◆続く第2章も『成果が出る「仕事」のやり方』であり、当ブログ的には見逃せないところ。

上記ポイントでは4〜6番目として抽出しましたが、いずれも新人の時点からマスターしておきたいTIPSです。

特にポイントの5番目のチェックリストは、新人中堅関係なく「マスト」でしょう。

上司や先輩に仕事を教えてもらう時点で、そのままチェックリストを作ってしまえば一挙両得ですし。

そう言えば、当ブログでは以前こんな本もご紹介しましたね。

アナタはなぜチェックリストを使わないのか?【ミスを最大限に減らしベストの決断力を持つ!】
アナタはなぜチェックリストを使わないのか?【ミスを最大限に減らしベストの決断力を持つ!】

参考記事:マッキンゼーが選んだ『アナタはなぜチェックリストを使わないのか?』の10個の原則(2011年06月23日)


◆というワケで、今回のエントリーは最初の2章だけでほとんど終わってしまいましたw(スイマセン)

後半も見逃せない項目が続きますので、「上司の本音」が知りたい方は、ぜひ本書にてご確認を。

なお、本書では各項目ごとに★印でレベル分けがされています。

全50項目のうち、最高レベルの★3つは9つのみ。

上記で抜き出した7項目には、残念ながら1つも含まれていませんでしたので、気になる方はそちらもチェックしてみて下さい。


本書の内容を実践できたら、それは出世しちゃいます罠!

上司から評価される人になる仕事のやり方・考え方 (アスカビジネス)
上司から評価される人になる仕事のやり方・考え方 (アスカビジネス)
1 「報連相」で上司を安心させる
2 成果が出る「仕事」のやり方をする
3 「気遣い」でコミュニケーションを円滑にする
4 「積極性」を出して新しいことに挑戦し続ける
5 日々「成長」する姿を見せる


【関連記事】

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【オススメ仕事術】「Yes、Boss!のすすめ」落合文四郎(2008年07月10日)

【伝説】『「伝説の社員」になれ!』土井英司(2007年07月10日)


【編集後記】

◆昨日、ビジネス書大賞2013が発表されました。

注目の大賞受賞作はこちら!

ワーク・シフト ― 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図〈2025〉
ワーク・シフト ― 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図〈2025〉

おー!さっそく帯にも載っていますね。


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この記事へのコメント
               
「この案件は誰とやっているんだっけ?」

それに対して「B先輩とC先輩です」と答えるA君。


評価される答えが分からない!!
正解を知りたいので、うんと感が抜いてから立ち読みしに行きます!!!

正解に感銘を受けたら、この本も買います。

ならいつ行くの?今でしょ!!とはいかず、行くのは明日以降っす。

Posted by 五条勝 at 2013年04月29日 13:20
               
>五条勝さん

コメントありがとうございます。
これ、「答え」の問題というより、上司の「質問の意図」の問題なんです。
例えば「今、時計持ってる?」と聞かれたら「はい、持ってます」というのは適切な答えじゃない、みたいな。
ちょっとこのエントリーの部分だけだと分かりにくいんですが、字面だけでなくて質問の真意まで分からないといけないんですよね。

ですから、感銘というまではいかないと思います。個人的に自分ができてないなー、と思ったんで、記事にしたまでですから。
でも、ホントこういう事がそつなく出来ていると、それは出世しちゃう罠という感じです。

Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2013年04月29日 20:21
               
コメントありがとうございました。

時計については、「時刻を教えてくれ」が上司の意図なんですよね?合ってますよね…
他人の気持ちが分からないことが多く、アスペルガー症候群の傾向があるのかと気になっている五条であります。

さて、コメントに書いた「案件」については上司の意図が皆目検討が付かないんですよ。
だから、確認したい!と知識欲が疼いてます。

そして、見出しにされている7項目も知識欲が疼いています。

いつもながら興味深い記事だと感心してます!!
Posted by 五条勝 at 2013年04月30日 07:35
               
>五条勝さん

時計の件に関しては当たりですw
ただ、これはまだ分かるんですが、私が抜き出した部分は、ホント本を読まないと分からないと思います。
かつ、確認したら「なーんだw」となりそうな悪寒が……。

抜き出した7項目は、私自身「なるほど!」と思ったところです。
これらが実践出来てたら、スゴイ新人だと思いますがw
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2013年05月01日 05:19