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2013年04月18日

【スゴ本】『野心のすすめ』林真理子


野心のすすめ (講談社現代新書)
野心のすすめ (講談社現代新書)

【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、直木賞作家でもある林真理子さんの「初の人生論」。

今まで沢山の書籍を書かれてきた林さんですが、こういった自己啓発系の作品は初めてなのだそう。

アマゾンの内容紹介から。
“高望み”で、人生は変わる。駆け上がってきた時代を振り返りつつ、人生は何度でもリセットできることを説く、著者初の人生論新書。

実は昨日、体調不良で帰宅後すぐ寝るつもりだったのですが、この本読み始めたら面白くて止まらなくなってしまいました!


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【ポイント】

■1.自分を信じて挑戦を続ける
 私にはかつて、40社以上の会社から就職試験ですべて落とされ、アルバイトで食いつないだ貧乏時代がありました。お金はないし、男もいない、定職に就ける見込みも何もなかったけれど、常に自分の将来を見据えながら、自分を信じて挑戦を続けてきました。
 ですから私は、若い人たちが次のステップに進もうとして、一生懸命努力している姿を見るのが大好きです。駅のホームで、見るからに新入社員といったぎこちないスーツ姿の若者が、慣れない敬語を使いながら携帯電話の相手に一人でお辞儀していたり、必死で頑張っているのを見ると、思わず涙が出てきそうになる。「がんばれ、がんばれ」と声をかけたくなります。


■2.屈辱感は野心の入り口
 健全な野心を持つための第一歩は「現状認識」だと思います。
 いまの自分は果たして楽しい人生を送っているのか、楽しくないのか。自分に満足しているのか、満足していないのか。それを自覚するのはとても重要なことです。
 たとえば、冴えない大学だから就職で差別されたとか、有名な会社に入れなかったから合コンでモテなかったとか。第二、第三志望の大学にしか入れなかったとき、あるいは思うような仕事に就けなかったとき。そこで世の中のヒエラルキーの存在に身をもって気づく――。
 その屈辱感こそ野心の入りロなのです。


■3.「やってしまったことの後悔は日々小さくなるが、やらなかったことの後悔は日々大きくなる」
 やってみる価値がある、面白そうだと思ったことは、恥をかいてでも、とりあえずやってみる――正確にいうと、恥うんぬんを考える前に行動してしまっているわけですが。
 取り返しがつかない、という意味では、やったこともやらなかったことも同じです。やってしまった過去を悔やむ心からはちゃんと血が出て、かさぶたができて治っていくけれど、やらなかった取り返しのつかなさを悔やむ心には、切り傷とはまた違う、内出血のような痛みが続きます。内側に留まったままの後悔はいかんともしがたいものです。


■4.野心は「前輪」、努力は「後輪」
 一流の、業界で力を持つ人に食い込んで行くことも実力のうちですが、まずは食い込むための実力を自分がどんな形であれ発揮しなければなりません。
「今のままじゃだめだ。もっと成功したい」と願う野心は、自分が成長していくための原動力となりますが、一方で、その野心に見合った努力が必要になります。
 野心が車の「前輪」だとすると、努力は「後輪」です。
 前輪と後輪のどちらかだけでは車は進んで行けません。野心と努力、両方のバランスがうまく取れて進んでいるときこそ、健全な野心といえるのです。


■5.自分に与えられた時間を思い描く
 野心を持つことができる人とは、どのような人なのでしょうか。
 それは、自分に与えられた時間はこれだけしかない、という考えが常に身に染み付いている人だと思います。
 私が最近の若い人を見ていてとても心配なのは、自分の将来を具体的に思い描く想像力が致命的に欠けているのではないかということです。
 時間の流れを見通すことができないので、永遠に自分が20代のままだと思っている。フリーターのまま、たとえば居酒屋の店員をずっとやって、結婚もできず、40代、50代になったときのことを全く想像していないのではないか、と。
 より具体的に言えば、「このまま一生ユニクロを着て、松屋で食べてればオッケーじゃん」という考え方です。


■6.自分に投資する
 もちろん、半径5メートルの中で暮らしていて、そこで職人的にひとつのものを極めていく生き方もあります。しかし、いろいろなところに出かけて行って、何かを観るために費やしてきたチケット代であるとか、さまざまな国や地方に行った旅行代金は、人としての魅力や人気を高めてくれるお金であると私は思います。
 最近は、若い人がみんな貯蓄に走っているらしいですね。先の見えにくい世の中だから気持ちはわかります。この浪費家の私だってようやく老後に備えて貯金をするようになったんですから。でも、たまには気前良く、観たいものを観に行ったり、自分に投資することは必要ではないでしょうか。せこい人にはせこい人生が待っているのです。


■7.悔しい気持ちをパワーに変える
 人に否定されたら、悔しい気持ちをパワーに変えてしまいましょう。凹んでいるだけでは、悪口を言った憎たらしい相手の思うツボではありませんか。今に見てろよ、と思う打たれ強さを意識的にでも持ちたいものです。
 当時の私も、こうなったら、林真理子の悪口を言うのはもう嫉妬にしかならないからみっともないよ、というところまで自分は上っていかなければならないと覚悟を決めました。その具体的な第一目標はやはり直木賞を取ること。実際に、直木賞候補になってから、「才能なんてこれっぽっちもない女」という悪口は少しずつ消えていったんです。


【感想】

◆冒頭で「読み始めたら止まらなくなった」と申し上げましたが、実際、付箋も貼りまくり。

上記ポイントの1番目は、「はじめに」からなのですが、抜き出すポイントもいつもの基準なら、第1章と第2章だけで終了しています。

とにかく、世に出る前の林さんの屈辱感といったら半端ありません。

中学時代にはいじめられっ子だったり、大学卒業後も定職に就けず、植毛の仕込みのアルバイトをしていたり……。

そこから一念発起して、コピーライター養成講座に通って広告会社に就職するものの、そこでもまたいじめのような仕打ちを受けると言う始末。

さすがに耐え切れず、もうちょっとユルい会社に転職すると、今度はそこではダラダラとした生活を送っていたという。


◆並みの女性でしたら、そのまま「下流」として一生を終えていたのでしょうが、そこは「野心の人」である林さん。

当時人気絶頂だった糸井重里さんの広告学校「糸井塾」に入ります。

そこで林さんは目立つためにあらゆる方法に挑戦。

「刈り上げショート」に「銀色に光るジャンパーにブーツ」と、当時流行始めていた「テクノルック」で糸井塾に通ったのだそう。

また、塾の課題で作詞をした時も、他の塾生が当時流行っていたニューミュージック調の歌詞を書く中、林さんの作品は「ド演歌」で目立ちまくり。

こうした努力が実を結び、「行くとこないなら、来れば」と、糸井さんの事務所で電話番をすることになったのだとか。


◆その後『ルンルンを買っておうちに帰ろう』でデビューすると、これが大ヒット(文庫本を合わせるとミリオン突破)。

翌年には、やはり当時人気だった「いいとも青年隊」と、フジテレビのイメージ・キャラクターとしてテレビCMにも出演し、やがては紅白の審査員まで務めることになります。

すると今度は大バッシングが発生。

この辺の経緯は、勝間和代さんに近いものを感じます。

と言っても、当時はネットもなかったので、苦情の投書が寄せられた事以外、具体的には書かれていないものの、週刊誌辺りでネタにされたのではないか、と。

ただ、結果的にこのことが、上記ポイントの7番目にもあるように「本格派の作家への道」を歩ませることになるワケです。


◆なお、上記6番目のポイントで「自分に投資する」とありますが、「先立つお金がない」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

ただし、自身の最初の転機となった「コピーライター養成講座」に通うために、林さんは植毛のアルバイトで稼いだ貯金14万円のうち、12万円を注ぎ込んでらっしゃいます。

なんという勝負師!

実家が本屋だった等、作家としては恵まれた部分があったことは事実です。

とはいえ、ほとんどすべてを自らの力で運命を切り拓いてきた林さんの肉声は、今の閉塞感に溢れる若者世代にとって、大きな刺激となるのではないでしょうか。


これはオススメせざるを得ません!

野心のすすめ (講談社現代新書)
野心のすすめ (講談社現代新書)
第1章 野心が足りない
第2章 野心のモチベーション
第3章 野心の履歴書
第4章 野心と女の一生
第5章 野心の幸福論


【関連記事】

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【編集後記】

◆「裕福でない家の女性がのしあがる」、という意味では、勝間さんの本以上に近かった気がするのがこちら。

この世でいちばん大事な「カネ」の話 (角川文庫)
この世でいちばん大事な「カネ」の話 (角川文庫)

レビューは上記関連記事にて。


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Posted by smoothfoxxx at 08:00
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この記事へのコメント
記事読んで欲しくなりました。この本は買います!!


先日はコメントへの返信ありがとうございました!
ご指摘の通り名前は『イナイレ』からの借り物です!!

Posted by 五条勝 at 2013年04月18日 09:20
>五条勝さん

コメントありがとうございます!
やはり『イナイレ』からでしたかw
ご本名だったら突っ込んでは失礼かと思って自重しましたが、こんなことならww

また、ご本のお買い上げありがとうございます(涙)。
読むときっと奮い立たされます〜よ!

今後ともよろしくお願いします!
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2013年04月19日 06:19