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2012年10月28日

【オススメ!】『ソーシャルもうええねん』村上福之


ソーシャルもうええねん (Nanaブックス)
ソーシャルもうええねん (Nanaブックス)

【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、株式会社クレイジーワークス代表取締役 総裁 村上福之さんの初書籍!

村上さんと言えば、はてブされまくりのブログが有名ですが、本書は、そのブログや『誠ブログ』『エンジニアtype』等の内容を大幅に加筆変更し、書き下ろしとともに構成されているものです。

アマゾンの内容紹介から一部引用。
元パナソニックの組み込みエンジニアだった筆者の、ソーシャルメディアの波に立ち向かうための思考術!
モバゲーの儲けを支えるブルーカラー、食べログやらせライター、年収12億円アフィリエイター、そして、すべてのネットユーザーに捧ぐ!
ネット募金からサイト売却まで、数々のプロジェクトの裏を語る!

ちなみに巻末の「Special Thanks!」には私の名前も載っておりますが、それがゆえに当然自腹で買っております!


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【ポイント】

■1.どういう人をターゲットにするとモバゲーのような利益600億円の商売ができるのか?
 ネット業界の非常に面白いところは、サービスを開発している人たちとまったく反対方向のカテゴリーのユーザーに向けて作った方が、売上が上がるという点です。(中略)

 ケータイコンテンツの世界は、クーラーのきいた涼しいオフィスビルのパソコン上で作られた仮想アイテムに、汗水流して働くトラックの運転手さんなどのブルーワーカーがお金を払う不思議な市場です。開発しているほうも、なんで売れているのかよくわかっていないことも多いです。
 日本人が、古来から持っていた商売に対する考え方とは若干相反する世界だと、僕は思っています。


■2.Facebookの実名主義はどこまで本当か?
 この世には、誰もがウソとわかっていても誰もつっこまない数字が3つあります。1つは、中国のGDP(国内総生産)、もう1つは、デーモン閣下の年齢、最後のもう1つは、Facebookのユーザー数です。
 Facebookが実名主義のネットワークであることを信じている日本人は、Facebookがアメリカ製SNSだということを忘れていると思います。リーマンショックやイラク戦争やエンロン事件を起こした国が発信する情報の信頼性が、どんなものだったかを思い出していただきたいです。


■3.1日で作ったサイトを150万円でヤフオクで売った話
 元ネタがGumroad(ガムロード)なので、サイト名はAmeroad(飴ロード)と決めました。(中略)

 まじめに運用するなら、まじめな会社にご利用していただこうと思い、ヤフーオークションにAmeroadを出品しました。当然ですが、送料無料です。
 即決価格は150万円にしました。投資ではなくサイトの買い上げであり、中小ネット企業のオーナーが1個のサイトに勢いで出せる金額は、ほぼこのくらいの価格だからです。大企業ではヤフーオークションの稟議や決裁が下りないためです。何より話題性を考えるとヤフーオークションのほうが面白いと思ったためです。


■4.紙切れよりも、現物を見せる
 僕が新しいものを作るとき、相手になんのかんの言われる前に実物を作って納得してもらうというやり方は、このときに確立したと思います。

 起業してからも、このやり方は変わりません。パワーポイントで何かを書く前に、テストのサイトやアプリを作って、パワーポイントはあとからというやり方をしてます。不思議な気もしますが、このやり方のほうが、提案書先行よりも仕事が取れます。


■5.「null」をつっこみ、素直に聞く
 最初の法人税の納税も、よくわからなかったためにnullで出しました。白紙で持って行くと、税務署のおじさんが、見かねて、鉛筆で薄い文字で下書きの数宇を書いてくれました。(中略)

 その後も、とりあえず、nullをつっこみ、わからなければ素直に聞くという方法を続けていきました。一方、同じ時期に起業をされた知人の多くは、まったく逆でした。クライアントに対して、知らないことでも何でも知っているように、知ったかぶりで振る舞い、nullどころか、謎のカタカナ用語いっぱいのプレゼン資料でクライアントを取ろうとがんばっていた方々が多かったです。そういった方々の多くは、だんだん仕事が取れなくなって、消えていきました。


■6.こだわるポイントはどこか
 iPodが売れるに従い、我々がこだわっていたことは一体何だったのかと思うようになりました。

 韓国製のMP3プレイヤーは、もっとひどかったです。著作権無視は言うまでもなく、データも消えやすかったです。しかし、データ保持と著作権保護に金と技術をつぎ込んだSDカードやメモリーステイックのオーディオプレイヤーよりも、しょっちゅうデータが消える韓国製MP3プレイヤーやipodのほうが売れました。現在はメモリの性能が上がって昔ほどは消えなくなりました。

 iPodやMP3プレイヤーは、ニーズに沿ったものを作りました。求められていないものは無視しました、それだけです。ユーザーは、データ保持性も、著作権保護も、そこまで求めていなかったためです。


【感想】

◆本当は付箋貼りまくったのですが、長くなってしまったのでこの辺で。

そんなに厚い本ではないものの、収録されている話がどれも面白くて、選ぶのに苦労しました。

そもそも村上さんのことを今まで知らなかった方の場合、上記ポイントの3番目の「Ameroad(飴ロード)」の件もご存知なかったハズ。

上記「Gumroad(ガムロード)」のリンク先が日本語なので、単にパクったように見えますが、実際はGumroadの仕様のツイートを見た村上さんが、実物を見ずに(アクセスが集中してサイトにつながらなかったため)作り上げたものです。

Gumroadみたいなサイトをつくりました。:村上福之の「ネットとケータイと俺様」:ITmedia オルタナティブ・ブログ

この辺の経緯がまとめられた秀逸なエントリーがあったのですが、今見たら、途中でカットされているという……。

Ameroadが生まれてから売却するまでの五日間まとめ:村上福之の「ネットとケータイと俺様」:ITmedia オルタナティブ・ブログ
つづきは、本でも買って下さい。すいません。
何……だと?


◆村上さんは、他にも『ステログ』という、食べログのクチコミを検証するサイトを作って、ヤフオクで売ったりもしているのですが、大人の事情なのか、本書では触れられておりません。

また、本書を読んだ方からは、こんなツイートも。


うーん、確かに本書は「業界関係者」「利害関係者」あたりから、疎まれそうな気が……?

ただし、お馴染み橘玲さんも、保険業界や不動産業界から恨まれそうな話をご本で書いてましたが、直接クレームが来たことはないそう。

実は私が本書を読んだ際に、「身も蓋もない」(いい意味で)という感想を持ったのですが、その点も橘さんに通じるのではないか、とふと思いました。


◆こうしたネタ的なお話は前半に集中しており、途中からは仕事術系のお話も。

上記ポイントの4番目にある「相手になんのかんの言われる前に実物を作って納得してもらうやり方」というのは、村上さんが新人時代、「自分でプリンタドライバーを作ってしまった」というお話からです。

また上記ポイントの6番目では割愛しましたが、iPodが発売された当時、村上さんはパナソニックのSDプラットフォームチームにおり、パナソニックはSDカードを使ったオーディオプレイヤーを普及させようとしていたのだとか。

SD陣営では、データが消えにくく、著作権保護が可能なSDカードとその周辺の開発に、その時点で数百億円以上を投入済み。

1万回SDカード抜き差しするテストなども、普通に行われていたのだそう。

そんな彼らの目に、発売日に分解したiPodはどう映ったのか……(ネタバレ自重w)。


◆村上さんの場合、複数のブログを書かれているため、こうしてキモとなる記事をブログ本として1冊にまとめてもらえてありがたかったです。

また、いくつかの記事は、上記で触れたように今回の出版に際して情報が伏せられておりますし、結構書き下ろしの記事もありました。

単行本なのに、お値段も何故か1000円しないという点もポイント高し。

さらに表紙は『ブラックジャックによろしく』の佐藤秀峰さんですし、購入者特典で「元Judy and Maryのギタリスト・TAKUYAさんの作曲の着うたmp3」もダウンロードできるし、結構お買い得ではないかと。


これはもう、オススメせざるを得ません!

ソーシャルもうええねん (Nanaブックス)
ソーシャルもうええねん (Nanaブックス)
はじめに
第1章 ソーシャルもうええねん
第2章 動いているものを見せれば大人は納得する
第3章 世の中、金ではどうにもならないことがたくさんある
第4章 最後によかったと思える人生を
あとがき 個人の時代
付録 元Judy and Mary・元ROTOBSのTAKUYAさん作曲&ギターによる「着うた」


【関連イベント】

◆本書の発売を記念して、紀伊國屋書店新宿南店3階のイベントスペース〈ふらっとすぽっと〉にて、村上さんのトークショーが行われます。

【新宿南店】10月29日(月)19:00〜村上福之さんライブトーク@ふらっとすぽっと/『ソーシャルもうええねん』(ナナ・コーポレート・コミュニケーション) | 本の「今」がわかる 紀伊國屋書店

お時間のある方は、ぜひ!


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【編集後記】

◆明日発売の東洋経済さんは、こんな特集です。

週刊 東洋経済 2012年 11/3号 [雑誌]
週刊 東洋経済 2012年 11/3号 [雑誌]

これはアップルファンならずとも要チェックですね!


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Posted by smoothfoxxx at 09:00
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