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2012年10月10日

【会社人生】『会社で不幸になる人、ならない人』本田直之


会社で不幸になる人、ならない人 (日経プレミアシリーズ) (日経プレミアシリーズ 171)
会社で不幸になる人、ならない人 (日経プレミアシリーズ) (日経プレミアシリーズ 171)

【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、ご存知本田直之さんの最新作。

ここ数年、自己啓発系の著作が多かった本田さんですが、本書は久々のビジネススタイル系ということで、当ブログの読者さん的にはツボなのではないかと。

アマゾンの内容紹介から一部引用。
会社員時代から経営者までの20年間、ビジネス界でいろいろな会社員を見てきた著者が、不幸になる会社員の共通点に気づいた。私たちがついつい陥りがちな常識の勘違いを解説するとともに、過去型の、管理され、つらさと引き換えの昇進・昇給といった幸せではなく、自由で、楽しく、幸せなライフスタイルで働く会社員への道を伝授する。

合計「36の勘違い」をされていないか、今一度ご確認を!


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【ポイント】

■1.社員視点ではなく経営者視点を持つ
 経営者視点を持っていれば、今現在勤めている会社でなくてもやっていけるでしょう。会社を移るということは、自分の能力を売る先が今の勤めている会社から違う会社になる、ということにすぎません。
 ところが、社員視点で会社に依存している人は、「今の会社が面倒を見てくれて当たり前」という姿勢のため、いつまでたっても自分が売るべき能力について考えようとしません。
 自分の「売り」がわからない人が会社を移っても、うまくいくことはないでしょう。


■2.セカンドキャリアを考えておく
 キャリアのステップアップが見込めない、あるいは明確でない企業は、今後ますます増えてきます。そんななかでは、自分のセカンドキャリアをきちんとプランニングしていくべきです。
 自分がやっている仕事は、次のステップでどう活かせるのか、人脈を活かすことはできるのか、自分の持っているスキルに、どんなバリューがあるのか、を見直してみれば、セカンドキャリアはつくりやすくなります。
 そして何よりまず、今の仕事を40代、50代まで続けるとどうなるのか、続けられる仕事なのか、を再確認するべきです。


■3.会社員のうちに副業をする
 会社員のうちに副業をやっておいたほうがいい、というのは、「トレーニングは経済的な安定のあるうちに経験するべきだ」ということでもあります。
 会社を辞めていきなり初めての事業に手を出す人もいますが、自分の持っている能カをお金に換えるのは、そんなに簡単なことではありません。経済的な安定がないときには、トレーニングや準備の必要のない「すぐにお金に換えられる」仕事に目が行ってしまいます。
 これでは、せっかく自分がいい能力を持っていたとしても、それを仕事にすることができないで終わってしまうのです。


■4.積極的に変化を受け入れる
 自分を取り巻く環境自体が何も変化しなければ、いつまでも「今のまま」でやっていけるのでしょう。
 しかし、これからのめまぐるしく変化する非連続の社会では、ビジネスの環境も常に変化を繰り返していきます。
 常時、「今よりもっといいやり方」を模索するのは当然のことと思って積極的に変化を受け入れないと、今以上の自分には成長できません。
 変化に対する抵抗勢力になって、改善、成長を忘れてしまうことで困るのは自分自身です。それよりも、さまざまな環境を革新していく側に立ったほうが、よはど明るい未来が待っているのです。


■5.ビジネス書を多読する
「ビジネス書は読んでも意味がない」「そんなヒマがあったら仕事しろ!」という人は、ビジネス書を読んでも、そのまま何のアクションも起こさないでいる人です。(中略)

「ビジネス書を読んでうまくいった人を見たことがない」という意見は、鵜呑みにしてはいけません。たまたま自分の仕事に合う本を読んでいなかったり、本を読んでも書かれている内容を何も実践しない、あるいは周りにいる人がみんなそのような人だったため、ビジネス書が役に立つという事実を知らない、という場合がほとんどです。
 実際に私の周りでビジネスを成功させている人は(一部の"天才"と呼ばれる人以外は)、みんなビジネス書を多読しています。


■6.会社を辞めるなら前向きな理由で
 会社には常に何かしらの不満があって当たり前。"嫌だ"という理由で転職すると、また新しい会社の嫌なところが目につきます。(中略)

 会社を辞める理由は、
「新しいチャレンジをしたい」
「活動のフィールドを広げていきたい」
「もっとビジネスパーソンとして成長したい」
 という前向きの姿勢でなければ、単なる逃げと同じ。どこへ行っても同じことが起こり、結局「前の会社のほうがよかった」となるのです。


■7.「お金を払ってでも働きたい」と思う会社を選ぶ
 給料以外の「お金を払ってでも得たいモノ」が、その会社にはあるのか?
 その会社から何を得られるのか?
 知識? スキル? 人脈?
 そしてそれらは40代、50代になった自分の力となるのか?
 この点について、よく考えてみましょう。
 若い頃の数十万、数百万くらいの年収格差など、後からいくらでも取り返せるものです。
 目先の給料の高さに惑わされずに、もっと先を見ることです。


【感想】

◆冒頭で「久々のビジネススタイル系」と申し上げましたが、本書には、実はもう1つ「久々」なものがあります。

それは「新書」であるということ。

私の記憶が確かなら、2007年の『レバレッジ時間術』以来のハズです……って本田さんの著作が多すぎて、今ひとつ自信がないんですがw

レバレッジ時間術―ノーリスク・ハイリターンの成功原則 (幻冬舎新書)
レバレッジ時間術―ノーリスク・ハイリターンの成功原則 (幻冬舎新書)

参考記事:【時間の投資】「レバレッジ時間術」本田直之(2007年06月05日)

いや〜、この本読んでからもう5年以上経つんですね。

それは本田さんも「累計200万部」になるワケですわ……。


◆さて、新書で出すということは、通常、置かれる棚が「ビジネス書棚」ではなく「新書棚」になります。

すると、今までのその作家さんの著作を知らない人も手に取る機会が増えるため、内容的にそれほど深堀りしないケースがほとんどかと。

本書も、その例にもれず、本田さんの新機軸というよりは、過去の主張のうち、ビジネススタイルに関するものを厳選して再構成した感じです。

前作の「北欧」や、その前の「ノマド」のように、トレンドセッターとしての位置づけは求められてはいない模様。


◆また、本田さんの著作でよく見られる(?)、ご自身が「なまけものである」的な表現も、本書では皆無です。

最初から最後まで「会社経営者」「投資家」「ベストセラー作家」としての佇まいを崩していない感じ。

下手したら、本書で初めて本田さんのことを知った読者さんなら、どんだけ「正統派のビジネスパーソン」なのかと思いかねないイキオイですw

もっとも、本田さんご自身は、実は服装がラフなだけで、考え方はロジカルですし、その生き方も、将来的には「当たり前」になるかもしれないのですが……。


◆本書は、アマゾンの目次のページに列挙されているように、会社員人生における「36の勘違い」について正してくれるものです。

長らく日本の会社生活で「当たり前」とされていた事柄が、今やまったく「当たり前でない」ことを、私も改めて納得した次第。

本田さんの読者さん、特に若い方にとっては、「既に理解していること」が多いかもしれませんが、日頃ビジネス書をあまり読んでいない(特に中高年層の)方にとっては、「受け入れたくないこと」が多々ありそうな気が。

本書を出された本田さんの真意は分からないものの、本書は「本田さんの代表作」と世間的には認識されるかもしれません。


会社人生を正しく生き抜くためのバイブルです!

会社で不幸になる人、ならない人 (日経プレミアシリーズ) (日経プレミアシリーズ 171)
会社で不幸になる人、ならない人 (日経プレミアシリーズ) (日経プレミアシリーズ 171)


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【実践的経営法】「レバレッジ・マネジメント」本田直之(2009年01月16日)


【編集後記】

◆本田さんのお名前でアマゾンで検索したら出てきた1冊。

日本代表サポーターを100倍楽しむ方法  ~サッカーとボクと、時々、ノマド~
日本代表サポーターを100倍楽しむ方法 ~サッカーとボクと、時々、ノマド~

サッカーファンとしては、読んでみたいところではありますw


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