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2012年08月02日

【ハーバード流?】『一瞬で人を動かすハーバードの技術』ミミ・ゴッス


一瞬で人を動かすハーバードの技術
一瞬で人を動かすハーバードの技術

【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、リアル書店で捕獲した1冊。

「一瞬で」とはちょっと煽り気味ですが、原書タイトルは『What Is Your One Sentence?』ということで、むしろ「ひと言」に趣きを置いています。

アマゾンにも版元にも現時点で情報がないので、本の見返しから一部引用。
自分が一番「言いたいこと・訴えたいこと」は何か、どう言えば相手を自分の思い通りに動かせるのか――。
どんな状況にも瞬時に対応し、口から「きわめつけのひと言」が飛び出すハーバード・最強の実践心理学の応用事例!

思ったよりもテクニカルなので、ノウハウ好きの方にもご満足いただけるかと。


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【ポイント】

■1.「ひと言」が世界を変えることもある
 アメリカ史上最も優れた演説が2つある。ひとつはエイブラハム・リンカーン大統領の「ゲティスバーグ演説」で、もうひとつはマーティン・ルーサー・キング・ジュニア牧師の「私には夢がある」である。どちらも情熱がこもっていて、短い。そしてどちらも、ビジョンに満ちたひとつの文に軸足を置いている。キング牧師の場合は、4語(I have a dream)だ。
 2人とも焦点を絞り、聴衆を気にかけ、明確かつ簡潔で人間味を持つように配慮している。リンカーンが演説にかけた時間は3分、キングは16分だった。


■2.記憶に残る「ひと言」を作る3大要素

●「人」
 記憶に残る「ひと言」は、話し手であれ、聴衆であれ、それ以外の、そこで話題になっている人物であれ、人間を扱う。

●「行動」
 あなたの「ひと言」が力を持つためには、動きを示す必要がある。それは身体上の動きや感情的、知的な動きのことだが、単にそのテーマに対する新しい見方でもかまわない。(中略)
人々は後退するよりも前進することに興味があるので、動きは通常は未来に向かうものだ。

●「ドラマ」
 さらに磨きをかけて、その文に本来備わっているドラマや力強さやウィットを引き出そう。人生のすべてはドラマである。記憶に残る「ひと言」を作るためには、すべてのメッセージの中にドラマや力強さやウィットを見つけ出す必要がある。


■3.成功するメッセージの3つの要素
 成功するメッセージには以下の3つの要素が含まれていると、カーヴィル(ジェームズ・カーヴィル:政治コンサルタント)は意欲的な若手戦略家たちに説明する。

・単純さ―理解しやすく、希望に満ちていて、話し手がそれを熱心に信じている
・適切性―大衆にアピールし、ライバルのメッセージと異なる
・繰り返し―話し手が繰り返すことによって、聴衆がそれを何度も聞くようにする


■4.伝えたいことは「逆ピラミッド」で
 逆ピラミッドを描こう。プロジェクトのために描いた氷山を見て、伝えたい最も重要な情報を説明する文をひとつ選ぼう。それを逆ビラミッドの一番上に書く。次に、重要な順に、プロジェクトの特徴を詳しく説明する文を書いていく。最も重要度の低い文が、ピラミッドの底にくる。
 メッセージを短くする必要があるとしたら、重要な事項を犠牲にせずに、最後の文を削ることである。


■5.素早く焦点を絞る「5分間ミーティングメソッド」
・第1に、あなたの中心的なメッセージを「ひと言」で言うとどうなるか?

・次に、それぞれ1文で示される2つか3つのサポートポイントは何か?

・最後に、あなたのアイデアをより興味深いものにする説得力のある事実、データ、あるいはエピソードは何か?


(詳細は本書を)


■6.相手と物語を共有する
 だれかに自分のテーマに関心を持って積極的な行動をとってもらいたいと思ったら、感情的な結びつきを作る必要がある。そうしないと、彼らは、なぜそれをしなければいけないのか? と思うだろう。相手を感情的に引き入れるひとつの方法は、物語=ストーリーを共有することである。スピーチの準備をしているか、報告書を書いているかにかかわらず、素晴らしい物語を少なくともひとつは見つけ出そう。その重要な構成要素は、あなたの要点を伝える、華やかな、笑える、またはパンチの利いた「ひと言」である。しかもその言葉は共感を与えるものでなければならない。聞き手が深いレベルで共感する必要がある。


【感想】

◆上記では割愛しまくりましたが、本書では歴史的に有名な「ひと言」や効果的な「ひと言」の事例が数多く登場しています。

また、その中のいくつかは「普通の文」と比較されており、これがまた味わい深くて。

例えば、ニール・アームストロング船長のあのフレーズを比較するとこう。

●普通の文 ⇒ 私は月面を歩いている。

●記憶に残る文 ⇒ これは[一人の]人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては大いなる一歩である。

……えらい違いですw


◆ちなみに、ポイントの初っ端に出てくるキング牧師の有名なスピーチは、16分あるうち、本書によると最初の12分は「説得力はあるものの、それまでのところ希望に満ちたものではなかった」し、「観衆とのアイコンタクトもあまりとらなかった」のだそう。

確かに今見ると、途中までは下を向いて原稿を読んでますね。



それが終了の4分前に、近くにいた歌手のマヘリア・ジャクソンが「あなたの夢について話して、マーティン!」と言ったところ(動画では聞こえませんが)、草稿から顔を上げ、急に熱を帯びたように話し始めます(上とは違うショートバージョンの動画です)。



また、このスピーチは、上記ポイントの2番目にある「人」「行動」「ドラマ」という3つの要素も兼ね備えており、なるほど名演説と言われるのも納得。


◆一方、ポイントの最後の「物語力」は広く知られたところ。

実際、ビジネスで使われる多くのストーリーは、古典的な「寓話」を用いており、例えば『シンデレラ』の物語は、「障害を克服して成功を成し遂げる」ということから、多くの企業幹部や政治家が、クライアントや有権者・寄付者に訴えかけるために使っているそうです。

また、このフォルクスワーゲンのCMは本書でも紹介されているのですが、「神話」が巧妙に使われていますねw



なおこのCMは、2011年のスーパーボールの広告で人気投票で1位に選ばれています。

確かに上手いこと「感情的に結び付けられた」気が。


◆ところで今回抜き出したのは、下記目次の第5章までで、分量の関係で第6章の「信頼力」や第7章の「知的遊戯(ユーモア)」のパートには到達できず(すいません)。

グッときたのは、第6章では、スターバックスの不振時にハワード・シュルツがCEOに復帰した際のひと言「私たちは当社の魂を見失っていました。重要なのは1時間当たり何杯の飲み物を作ったかではなく、完璧な飲み物を作ることなのです」など。

第7章では、レーガン元大統領が暗殺未遂事件の後、夫人に言ったひと言「ハニー、身をかわすのを忘れたんだよ」等々。

本当に印象に残る「ひと言」で、相手を引きつけたり、記憶に残ることは可能なんだと思った次第です。


「ひと言」の偉大なる力を身につけるために!

一瞬で人を動かすハーバードの技術
一瞬で人を動かすハーバードの技術
第1章 どんな相手も動かすこの「ひと言」の力
第2章 「ドラマ」の力
第3章 「ロジック」の力
第4章 「人間味」の力
第5章 魔法の「説得力」
第6章 絶対の「信頼力」
第7章 「知的遊戯(ユーモア)」の力
第8章 「変化」を創造に変える力


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【編集後記】

◆ちょっと読んでみたい本。

ドクター苫米地が真犯人を追う! 11大未解決事件 (宝島SUGOI文庫)
ドクター苫米地が真犯人を追う! 11大未解決事件 (宝島SUGOI文庫)

苫米地先生にプロファイリングやらせる、というのはなかなか面白いアイデアではないか、とw


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Posted by smoothfoxxx at 08:00
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