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2012年07月16日

【正統派?】『ふつうのOLだった私が2年で弁護士になれた 夢がかなう勉強法』篠田恵里香


ふつうのOLだった私が2年で弁護士になれた 夢がかなう勉強法
ふつうのOLだった私が2年で弁護士になれた 夢がかなう勉強法

【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、先日の丸善オアゾ店ビジネス書ランキングで1位だった勉強本

今、世間はこういう勉強本を求めているのかと思い読んでみた次第です。

アマゾンの内容紹介から。
受験勉強のコツは、とってもシンプル。コツさえつかめば、どんな難関試験も絶対に合格できます。本書で紹介する「79のルール」を使って、さっそく今日から夢をかなえる一歩を踏み出しましょう。

なるほど確かに「真っ当な」勉強本だな、と。


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【ポイント】

■1.自分の現状をしっかり把握する
 合格まで100段の階段があったら、今自分は何段目にいるのか、必ず把握しておきましょう。
 そして、試験までに残りの階段を上るとすると、1力月に何段、1週間で何段上るべきか、いつ休憩してよいかも見えてきます。
 自分が今どこにいるのか知らないままでは、漠然と階段を上り続けるだけ。休憩時間も見えません。
 自分がいかにできないかを把握するためにはやはり、「過去問を実際の試験と同じ設定で解いてみる」のがいちばん効果的です。


■2.「親への感謝」を忘れない
 試験のための勉強をするのは「義務」ではなく「権利」です。試験を受けられることに感謝してください。
「感謝したから受かるものでもない」と思うかもしれません。
 しかし、個人的な感想ですが、「両親に感謝しない人は受かりにくい」という気がしています。それくらい、「感謝の気持ち」は心の支えになりますし、「素直に感謝できる人」は「素直に知識が頭に入る人=合格できる人」のように思います。


■3.参考書と問題集を連動させる
 たとえば、司法試験の勉強で「平成21年度:短答式過去問第5問を解き、答え合わせをするとしましょう。解説を読んでいるとわからない部分があったので、「基本書」で調べたら、基本書の250ページの上のほうに書いてあった。
「なるほど」と確認してそれで終わりではいけません。ここで、基本書の250ぺージの上(該当部分の横)に「H21カコ短NO.5」と小さくメモをしておきましょう(平成21年度:短答式過去問第5問、の意味)。そして、逆に過去問の解説部分には、「基・P250上」と書いておく。
 すると、問題集と解説集の相互リンクが即時にできるようになります。


■4.6つの「集中力トレーニング」(抜粋)
●ながら勉強をしない(テレビを見ながら、など)

●集中を阻害する「心配事」は解消するか、忘れる

●「やるべきこと」を細分化し、「時間」を区切る

●疑問を持ってみる(当たり前と思わない)


(詳細は本書を)


■5.電車で覚えると記憶に残りやすい
 人は記憶をするときに、何か別のものや事件と関連づけて記憶をします。普段はいつも自宅で勉強している人が、電車の中で何かを覚えるとそれは「別の記憶のかご」に入るのです。
 思い出そうと記憶をたどったときに、「いっばいの情報が詰まっている自習室での勉強の記憶のかご」ではなく、「電車での記憶のかご」から情報をとり出そうとするので、意外にすんなりと記憶が戻ってくるのです。


■6.最終兵器「メクリッコ勉強法」
 実際に何もつけずに「六法」や「参考書」「問題集」のぺージをめくってみてください。2枚一緒にめくってしまったり、手がすべったりしてめくりそびれることがよくあります。
 私の感覚だと、六法全書で条文を探したり、参考書の該当箇所を探すのに、メクリッコがあるとないとでは、およそ2倍スピードが違うと思います。問題を解くときの問題集のページめくりも、断然スピードに差が出ます。
 勉強のすべての過程における「紙をめくる速さ」は、速ければ速いほど有利です。めくっている時間を節約できるスンのほか、めくっている間に「何が書いてあるか。結論はどうだったか」を考える時間が少なくなるので、思考スピードが速くなります。


【感想】

◆冒頭で書いたように「真っ当な」ご本でした。

別の言い方をすれば「王道」というか、私が知っている「効果があると思われる」勉強法がてんこ盛り。

上記で取り上げなかったものでも、「色彩記憶法」(色分けしてマーキングする)、「速読」「すきま時間を活用する」「もくじ勉強法」「付箋勉強法」等々、初見であれば喜んでご紹介している大ネタが沢山ありました。

この辺が、勉強本を数多く取り上げているブログのツライところで、大ネタが既読本とかぶっている場合、常連の読者さんのことを考えると、あえて記事にして取り上げるべきかは、結構微妙になります。

ただし、検索エンジン等で当ブログを初めて訪問される方にとっては、過去の記事や類書は、とりあえず関係ないのも事実。

昨年までは「常連9割」だった当ブログですが、Google先生のアルゴリズムの変更からか、今年から約半分が新規の方であることを鑑みると、やはり本書のような話題作は、取り上げざるをえないかと。

……それ以前に本書に限らず、勉強本の内容の7〜8割位は、どの本も皆同じようなものなんですけどねw


◆個人的に「なるほど」と思ったのが、上記ポイントの2番目の「両親に感謝する」というお話。

著者の篠田さんが、司法試験の受験勉強をする過程で、どれくらいご両親のフォローがあったのかは分からないものの、一般的に難関試験になるほど勉強時間が必要になるため、周囲の協力が必要になってきます。

働きながら受験される方の中には「誰の世話にもなってないし、感謝も何もない」と思われる方もいらっしゃるかも知れませんが、著者の篠田さんの言われる『「素直に感謝できる人」は「素直に知識が頭に入る人=合格できる人」』という悟り(?)は、無視しない方が良いと思われ。

私も税理士試験を受ける過程で、多くの先生の話を聞いておりますが、どの先生も力説されていたのが「受かる人は素直」ということ。

ちなみに男性の場合、自分なりの工夫ややり方にこだわりがあって、先生の言うことを素直に聞けなかったりするものなんですよね。

それに比べて、女性は先生の言うことに素直に従って、キチンと合格するという(税理士試験だけかもしれませんが)ww


◆ところで、本書のもっとも特徴的なネタが、上記ポイントの最後の「メクリッコ勉強法」。

メクリッコというのは、具体的にはこういうヤツです(本書では先着15,000名限定で、裏表紙に2個付いています)。

プラス 指サック メクリッコ カラータイプ 袋入り ピンク、オレンジ、グリーン、ブルー M KM-302C
プラス 指サック メクリッコ カラータイプ 袋入り ピンク、オレンジ、グリーン、ブルー M KM-302C

いわゆる「指サック」なんですけど、確かにあるのとないのとでは、ページをめくるスピードは違うでしょう。

こういった学生さんにはあまり縁のない文房具を活用しているのが、篠田さんの「ふつうのOL」だったゆえんかも。

「目からウロコ」ではないですけど、実践的なスタイルだと思います。


汎用性の高い勉強法がまとまった1冊!

ふつうのOLだった私が2年で弁護士になれた 夢がかなう勉強法
ふつうのOLだった私が2年で弁護士になれた 夢がかなう勉強法
STEP1 いざ勉強を始める前に
STEP2 合格までのマップを書こう
STEP3 勉強は環境づくりから始まる
STEP4 毎日の勉強は効率重視で進める
STEP5 さらにスピードアップの勉強法
STEP6 日々の生活で気をつけたい ちょっとしたこと
STEP7 試験直前から合格発表まで これだけはやっておこう


【関連記事】

【勉強法】『読むだけですっきりわかる最短勉強法』後藤武士(2012年06月14日)

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【勉強法】『「1分スピード記憶」勉強法』宇都出雅巳(2012年04月06日)

【超快速】『コツコツできない人でも短期間でスイスイ受かる! 超快速勉強法』庵谷賢一,安田史朗(2011年08月25日)

【再びオススメ】「試験勉強の技術―東大・司法試験に一発合格」柴田孝之(2010年03月18日)

【ガチ系勉強本】「資格試験の合格技術」多田健次(2009年04月23日)


【編集後記】

◆まだ発売前の、ちょっと気になる勉強本。

ラクして受かる勉強法
ラクして受かる勉強法
試験に受かる人の共通点は、「がんばる」ことではなく、「ラクする」ことだった! ──東大に独学で現役合格、資格試験250個以上を獲得してきた合格コンサルタントが、努力もやる気も才能も必要ない、「試験合格の秘訣」を教えます!
具体的な勉強法が内容紹介に記載されていないのですが、これも要チェックですね。


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この記事へのコメント
               
いつもブログを読んでいます。勉強本から入ったのですが、恋愛ネタにかなりはまって本を読むこともありますw

私も司法試験を受けていたのですが、大学院のはじめころにこのブログで紹介された本をよく読んでいました。
ある程度の勉強量と時間が必要とされる難関試験の対策には王道の勉強法が合っているのでしょうね。特に多数資格取得系の本は使い難い方法論が多かったです。この記事を読んで改めて思いました。

また記事を楽しみにしています。これからもおもしろそうな本の紹介をお願いします!!
Posted by ススミス at 2012年07月16日 13:48
               
>ススミスさん

コメントありがとうございます。
恋愛本と勉強本は、当ブログの2枚看板なので、ありがたく思っておりますw

司法試験ほどではないですが、税理士試験も勉強量が必要だったため、おっしゃる通り「裏ワザ系」のテクニックはあまり役に立ちませんでした。
もちろん、選択肢を問題文を読まずに絞り込むテクニックとかは、知っていれば有利なのでしょうけどね……。

そしてそういうテクを述べた本も紹介しないと、どの勉強本を読んでも同じになってしまうというジレンマ(汗)。

ただ微妙な本は、たとえご紹介しても、常連さんならピンと来ると思いますので(笑)、今後ともよろしくお願いします!

Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2012年07月17日 05:05