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2012年05月25日

知らないと損する『頭の働きが「最高によくなる」本』活用法


頭の働きが「最高によくなる」本: 仕事も勉強も、面白いほどはかどる! (知的生きかた文庫)
頭の働きが「最高によくなる」本: 仕事も勉強も、面白いほどはかどる! (知的生きかた文庫)


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、『脳が冴える15の習慣』でお馴染み、築山 節先生の最新刊。

文庫本ですが「書き下ろし」ということで、「脳オタク」としては即ゲット致しました。

アマゾンの内容紹介から。
ベストセラー『脳が冴える15の習慣』著者、初の文庫書き下ろし。記憶、集中、頭の回転、感情の整理まで、すぐできる具体策が満載!

なるほど、築山先生らしく「頭」ではなく「頭の働き」にフォーカスされてるのがミソだな、と。

なお、タイトルは「ホッテントリメーカー」のお世話になっております。


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【ポイント】

■1.歩くことが頭に良いワケ
 運動野では、関与する身体によって神経の並び方が違っています。
 一番上が足、続いて手、そして、口という具合です。ちょうど人が逆立ちをしたように並んでいるのが特徴です。
 神経が活動するとき、脳にはその活動に比例した量の血液が流れます。たくさん歩いていれば、当然脳を流れる血液の量も多いということです。
 脳の一番上にあるのは、足に命令する細胞なのですから、その途中は当然血液がよく流れることになり、脳全体に血液が行きわたるということになります。


■2.脳の仕組み上、午前0時までに寝る
 睡眠の取り方にもコツがあります。適度な時間を取ればよいだけではありません。毎日、必ず「午後10時以降に3時間以上を確保する」必要があります。
 理想を言えば、午前0時から3時ごろまでの時間帯に、一番深い眠りが訪れるようにすることです。
 なぜなら、この時間帯に、成長ホルモンが活発に出て、脳や身体を修復してくれるからです。
 この時間帯は、生体(体内)時計で決まったものです。人によって違いはありません。ですから、このタイミングを逃すと、脳や身体の修復が十分になされなくなってしまうのです。


■3.頭は1日に2回最高に冴える
 以前、進学塾に通う中学生にアンケートを取ったことがあります。約1万人の生徒さんから統計を取ったのですが、その中に、次のような質問がありました。
「頭が冴えている時間は、何時ですか?」
 その結果、優秀な子にはある共通点が見つかったのです。
 それは、「頭の働きか最も冴えている時間帯かはっきりしていた」ということです。
 だいたい1日に2回ほど頭が冴える時間帯があり、午前11時と午後4時頃という結果になりました。


■4.机の整理は頭の整理と同じ
 よく、講演などで脳のお話をするときに私はこう言います。
「机の整理は、いわば、優秀な上司を持つのと同じことです」
 たくさんの仕事を抱えている状況で、上司から「今はこれだけに集中してほしい」と言われたら、安心して仕事に取り組めるでしょう?
 机を整理することは、それと同じことが言えるのです。
「机の整理は、頭の整理と同じ」だと考えてください。


■5.繰り返し声に出して言う
 私たたちはわかっていないことを、言葉にすることはできません。逆に言えば、脳の中で処理され、理解されたものだけが、声に出して言えるということです。
 ですから、「繰り返し声に出して言う」ことは、脳に意識的に情報を入力する意味できわめて大切だということです。
 考えてみてください。大好きな歌であったとしても、しばらく歌わないでいると、歌詞の一部を思い出せないことがあるでしょう?
 繰り返し声に出して言うことで、初めて脳から出力できる情報となるのです。


■6.「役に立つ」と考えて覚える
 脳に入る情報は、2つの神経システムで処理されます。
 1つは、「知識情報」、もう1つが、「価値情報」です。知識情報とは、いわば、自分の興味のあるなしにかかわらず入ってくる情報のことで、価値情報というのは、自分が興味のある情報と考えればわかりやすいでしょう。
 これら2つの情報が、同時に並列で処理されるのです。
 情報には何らかの感情が働きかけます。知識情報に比べ、価値情報は感情の働きかけが極端に強くなります。
 ですから、記憶力を強化するためには、まず、「覚えたいことを好きになる」、あるいは、「これは自分に役に立つ」と考えることが大切です。


■7.嫌なことは先送りしない
 脳は怠け者です。たとえ、一時的に「嫌なこと」を取り除いたとしても、すぐにまた、脳は嫌なものを発見するという特質があるのです。
 ですから、脳が「嫌だと感じる時間をなるべく短縮する」工夫をしたほうが、かえって効率的なのです。具体的には、嫌なこと、苦手なことは、10分単位で終わらせるということです。
「嫌なことには、なるべく早く取りかかる」「嫌なことは長時間続けない」
 それを頭に入れながら、日々の仕事に取り組んでみてください。


【感想】

◆冒頭で申しあげたように、「頭」を良くするのではなく「頭の働き」を良くする内容が満載でした。

この辺りは以前も申しあげたのですが、同じ「脳」関係の本を出されている池谷裕二先生が「戦術論」中心であるなら、築山先生は「インフラ論」が中心。

車で言うなら、「改造」するのではなく、「メンテナンス」するということです(車運転したことないんですがw)。

いや、でも本当、「コンディション」って大事ですから。

先日のサッカー日本代表の対アゼルバイジャン戦でも、ザッケローニ監督は、主に海外組のコンディションチェックを中心にしてたくらいで。


◆と言うワケで、まずは「睡眠」から。

考え方として、ヒトには「朝型」「夜型」があるので、自分にあった時間に勉強する、というものがありますが、築山先生は「寝るべき時間」について「午前0時から3時ごろまでは必須」と断言。

それも「生体(体内)時計で決まったものです。人によって違いはありません」と、夜型を否定するかのように言われています。

夜中にブログを書いている私も、思わず夕べは11時半に寝て、今この記事を朝5時半に起きて書いておりますがw

その他「11時と4時」の「脳のゴールデンタイム」については、フルタイムで勉強なさる方はもちろん、仕事をなさる方も、予定を組む際に意識すると良いかと思います。


◆なお、丸ごとカットしてしまったのですが、本書の第3章において、「頭の6つの悪習慣」なるものが、その全章を通じて取り上げられています。

せっかくなので、その6つをご紹介。

 1.ものごとに「白黒つける」

 2.小さなことを「大げさに考える」

 3.ものごとに「レッテル」を貼る

 4.何ごとも「こうするべき」と思いがち

 5.周囲の「空気を読む」

 6.何でも「自分で抱え込む」


第3章ではこれら悪習慣の「傾向と対策」も紹介されていますので、気になる方は本書にてご確認を。


◆下記参考記事のように、私は築山先生の本はこれで4冊目になりますが、記事を読む限りでは、意外とネタがかぶってないものだな、とw

もちろん「作業興奮」の話ですとか、「最初は簡単なことから始める」といった定番の話は本書でも触れられておりますが、忘れていた頃に改めて読むと、「あー、そうだった」とリマインドさせられるワケでして。

ただ、上記ポイントの最初の「歩くことが頭に良いワケ」のように、「効果は知ってても何でそうなのか」といった解説を読むと、「腑に落ちる」という効果は絶対にあります。

そういう意味で本書は、知ってるだけでやらない「良い習慣」を、実践に移す「絶好のキッカケ」になるかもしれません。


脳の状態をパーフェクトにするために!

頭の働きが「最高によくなる」本: 仕事も勉強も、面白いほどはかどる! (知的生きかた文庫)
頭の働きが「最高によくなる」本: 仕事も勉強も、面白いほどはかどる! (知的生きかた文庫)
1章 頭を「最高に働かせるコツ」を知ろう
2章 まずは、「生活リズム」を整えよう
3章 頭のモヤモヤを「スッキリさせる」習慣
4章 「記憶・集中・思考」を最高に高める法
5章 頭がいい人は「気持ちの整理」がうまい
6章 さあ、今日から「冴える頭」になろう!


【関連記事】

【脳を整える?】『脳が冴える勉強法―覚醒を高め、思考を整える』築山 節(2012年01月11日)

【頭脳的仕事術】「脳と気持ちの整理術」築山 節(2008年04月15日)

「脳が冴える15の習慣」築山 節(2006年11月18日)

【記憶法?】『ビックリするほどよくわかる記憶のふしぎ』榎本博明(2012年03月10日)

【オススメ】『受験脳の作り方―脳科学で考える効率的学習法』池谷裕二(2011年12月09日)


【編集後記】

◆まだちょっと先の本ですが。

毎日往復1時間で受かる!  資格試験「通勤電車」勉強法
毎日往復1時間で受かる! 資格試験「通勤電車」勉強法

私が税理士試験に受かることができた要因には、「電車内での勉強」もあったと思ってます。


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この記事へのコメント
               
内容全部出してる。もう少し減らさないと著作権侵害で訴えられませんか。
Posted by test at 2012年05月26日 01:53
               
>testさん

ご忠告ありがとうございます。
付箋を貼ったうちの半分以下なので、内容が全部とは思いませんが、著作権者側がそう考えたら、その可能性は否定できません。

当ブログは著作権法における「適切な引用」で言うところの明瞭区別性(引用側と被引用側が明瞭に区別されていること)は問題ないのですが、主従関係(引用側が主、被引用側が従の関係にあること)の方は確かに微妙ではありますので……。

今後は後者の方をもう少し意識したいと思います。

Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2012年05月26日 03:27
               
脳が冴える15の習慣は、とても素晴らしい内容でしたので、こちらもさっそく読んでみたいと思います。

Posted by 短時間睡眠法に挑戦中 at 2013年02月04日 17:40
               
>短時間睡眠法に挑戦中さん

コメントありがとうございます。
『脳が冴える〜』とは著者さんが違いますが、この本もなかなか宜しいと思います。

今後とも宜しくお願いします!
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2013年02月05日 00:21