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2012年04月25日

【敗戦の弁?】『「有名人になる」ということ』勝間和代


「有名人になる」ということ (ディスカヴァー携書)
「有名人になる」ということ (ディスカヴァー携書)


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、ご存知勝間和代さんの最新作。

珍しく版元のディスカヴァーさんから献本されてきた(ありがとうございます)のは、私もある意味、勝間さんが「有名になる」最初の方の過程において、多少なりとも関係したからなのでしょうか。

アマゾンの内容紹介から一部引用。
なぜ、勝間和代は、有名人となることを目指さなければならなかったのか?
そして、「有名人になる」と、どういうメリットがあるのか? どういうデメリットがあるのか?そして、実際、有名人になる方法論はあるのか?
有名人はいかにつくられ、いかに利用されているのか? そして、「終わコン」「有名人」としてのブームはどのように終わるのか?
なかなか当事者からは語られないリアルな体験を、勝間和代がロジカルに分析。それが、企業のマーケティング戦略と何ら変わらないこと、そして、組織に頼れないフリーエージェントの時代、誰にとっても開かれたひとつの選択肢でもあることがわかります。

自身の「失敗」について赤裸々に語っている点で、アンチの方は溜飲を下げるでしょうし、それを冷静に分析、さらに戦略を考えている点で、ファンの方にも楽しめる、かなりの快作だと思われ。

画像は割愛しますが、物凄い量の付箋を貼りましたw


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【ポイント】

■1.「有名人ビジネス」とは?
有名人ビジネスは、会社名の代わりに個人をブランド化して、それを商品ととらえて売っていくビジネスと考え直すことも可能でしょう。すなわち、これからの個人事業やぺンチャー企業において、単なる商品・サービスだけではなく、なんらかのアイコンを使っての知恵の集合が必要であり、そのときに象徴となる「有名人」がいることで、さまざまなパワーが集まりやすくなるのです。


■2.よほどのことがない限り批判は「スルー」する
 有名人になると、信頼も、善意も、批判も、悪意も同じように増幅します。それは光と影の関係で、防ぐことはできないのです。防げないものについて心を砕くのは生産的ではないので、ありのままに受け入れるしかないのです。
 聖人君子ではないので、嫌な気分にならないといったら嘘になります。しかし、解決できないものを解決しようとしてもしかたがないのだから、そういった日常的な批判は解決の必要性があるときにだけ対峙し、それ以外は「スルー」。それに尽きることを学びました。


■3.「ブルー・オーシャン」を見つける
 まず、競争相手がいないところ(「プルー・オーシャン」)な見つけること、あるいは、競争相手がいたとしても、その競争相手に勝てる市場を見つけることです。
 わたしは、『お金は銀行に預けるな』という本で、一般個人向けに、パーソナル・ファイナンスについての説明をしていきましたが、当時、この市場は完全に「ブルー・オーシャン」でした。なぜなら、わたしはファイナンス研究科の修士課程を卒業し、会計の博土課程な専攻していましたが、そういう専門的な勉強をしている人たちはほとんど、修士論文や博士論文を書いて学会に発表するのに忙しく、一般書を書いていなかったからです。


■4.ターゲットを具体的にイメージする
 まず、わたしの市場をセグメントずると、ビジネスパーソンとそれ以外に大きく分かれますが、圧倒的にビジネスパーソンが主軸になります。
 さらに飽くなき向上心を持っている人たち、そして、全体的に都会に住んでいる人たち、さらには、学習意欲が高いけれども、努力しているほどには成果が上がらずもどかしさを感じている人たちをターゲットと考えました。
 より具体的なイメージとしては、東京駅前にある丸善の丸の内本店の1階のビジネス書売り場で、ライフハック系や自己啓発、なにかビジネスのヒントになりそうな本はないかと物色している人たちを想像しました。
 なぜその人たちかといったら、わたしがかつてそうだったからです。


■5.空振りしても打席に立つ
 こういった有名人ビジネスのありがたい点は、何度も何度も打席に立たせてもらえることです。もちろんすべて三振してしまうと二度とお呼びがかかりませんが、何割かでもヒット、あるいはホームランが出ると、また打席をいただけるのです。
 あの秋元康さんでさえ、ご本人もおっしやっていましたが、よく「空振り」してしまうそうです。しかし、空振りをしたあとは、バットを短く持ち確実に当てにいく。そして、信頼を回復したら再び大振りの勝負に出る。それの繰り返しだということでした。この言葉には深く共感します。


■6.「キャラ売り」本が失敗した理由
 そうして、その後、さまざまな「キャラ売り」本を出版することになるのですが、一冊も当たりませんでした。
 のちに、『競争優位で勝つ統計学』(ジェフリー・マー著)という本を読んたとき、目からウロコが落ちました。目が覚めたと言ってもいいかもしれません。

「結果を重視してはいけない。 確率的に高い割合で勝算があるものにチャレンジし続けているかどうかを重視せよ。 正しい意志決定をしている場合には、短期的に結果がともなわなくとも、中長期的には必ず勝つのだから」

 その文章で、自分が何を失敗したかを明確に悟りました。


■7.得意分野を複数持つ
 そうなってくると、「終わコン」と言われないためには、やはり経営学で言う「ニッチ戦略」が必要でしょう。すなわち、○○については、いまはさほど人気はないかもしれないけれども、あの人に任せておけば間違いない、というところをいかに複数持っておくか、ということだと思います。
 わたしの場合は、「自転車」「経済効率」「女性活用」「デフレ脱却」などでしょうか。そうした持ちネタについては、もちろん自分も大好きだし、生涯のテーマなので、まったくつらくはないのですが、つねに追いかけ続けて、その専門家になっておく必要があると肝に銘じています。


【感想】

◆ぶっちゃけ、かなり面白い本でした。

昨日の昼間届いたので、パラパラと眺めていたのですが、結局仕事サボって(オイコラw)軽く1回通読し、後で再度付箋を貼りながら読み直したというくらい。

初期の頃からの「カツマー」としては、結構裏事情も知ってるツモリでしたが、その私でさえ知らなかったことも色々ありました。

まず、『週刊ダイヤモンド』の特集の頃、ダイヤモンド社が契約してくれたPR会社のお世話になっていたこと。

週刊 ダイヤモンド 2008年 2/9号 [雑誌]
週刊 ダイヤモンド 2008年 2/9号 [雑誌]

参考記事:【勝間さん祭り】「週刊 ダイヤモンド 2008年 2/9号」がやっと届きましたよ!(2008年02月06日)

あの頃、やたらメディアに取り上げられているな、と思ったのですが、そういうことでしたか。


◆さらには、2008年の5月から、2009年末の「紅白歌合戦」出場や2010年3月の「金スマ」での特集まで、勝間さん自身『「有名人になる」プロジェクト』として積極的に活動されていたということも知りませんでした。

おそらく、古くからのファンの中には、「そんなことやってないで、濃い本を書いてよ」と思われていた方も多いかもしれません。

実際、あまりにスケジュールを詰め込んだ結果、勝間さん自身は全力で取り組んだにせよ、内容的に「薄い」本があったことは、勝間さん自身も本書で認められています。

そんな中、再び大ヒットしたのが、こちらの『断る力』

断る力 (文春新書)
断る力 (文春新書)

参考記事:【オススメ】「断る力」勝間和代(2009年02月19日)

これで「過信」したのが、のちの失敗に繋がったのは、上記ポイントの6番目で触れた通りです。

その気づきのきっかけとなった、『競争優位で勝つ統計学』は、当然アマゾンアタック!

競争優位で勝つ統計学---わずかな差を大きな勝利に変える方法
競争優位で勝つ統計学---わずかな差を大きな勝利に変える方法


◆こうした「勝間ブーム」の始まりから終わりまでについては、第4章の『「終わコン」 有名人としてのブームが終わるとき』において詳しく分析されています。

思えば、お馴染み『キャズム』のベルカーブで言うところの「アーリーアダプター」状態だった頃から、私は勝間さんを追っていたワケで。

その辺については、以前こういう記事を書いておりますので、売れてない頃の勝間さんをご存知ない方は、お読み頂ければ、と(今自分で読むと恥ずかしいですがw)。

【回顧録】勝間さんの新刊について思うこと。(2008年02月29日)

その後盛り上がって、今現在は世間的には「終わコン」扱い(?)ではありますが、本書を読む限り、再度勝間さんが表舞台に出てくる日も近いのではないでしょうか。

何たって今までも「失敗」を「経験」として昇華されてきた方ですし。


◆本書は、単に有名になりたい方のみならず、自らのブランディングを考える方なら一読の価値はあると思います。

さらには、自分の本を売りたい著者さん、もしくは著者を売り出したい出版社の方なら「必読」でしょう。

何故なら、勝間さんの成功している部分は、普通に知ることはできますが、その陰でやってきたことや、失敗したことについては、こうして語ってもらえない限り、なかなか知り得ないものですから。

私も勝間さんの「キャラ売り」本は少なからず避けてきましたが、この本はオススメせざるを得ません。


1日に2度読んだ本は、多分初めてですw!?

「有名人になる」ということ (ディスカヴァー携書)
「有名人になる」ということ (ディスカヴァー携書)
はじめに
第1章 有名人になるということ そのメリットとデメリット
第2章 有名人になる方法
第3章 有名人をつくる人たち
第4章「終わコン」 有名人としてのブームが終わるとき
おわりに


【関連記事】

カテゴリー:勝間和代

「ブームはどう始まりどう終わるのか」中川右介(2007年01月12日)

【ティッピング・ポイント】「急に売れ始めるにはワケがある」マルコム・グラッドウェル(2007年07月18日)

【ヤバ本】「出版で夢をつかむ方法」吉江 勝(2010年06月16日)

【セルフブランディング】「成果を生む人が実行している朝9時前のルール」美崎栄一郎(2010年05月24日)

「パーソナル・マーケティング」をうまく使う、たったひとつの冴えたやりかた(2009年11月18日)


【編集後記】

◆本書の中で紹介されていた本をもう1冊。

究極の鍛錬
究極の鍛錬

こちらもアマゾンアタック完了!


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Posted by smoothfoxxx at 08:00
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この記事へのコメント
私も予約しています。
レビュー読んだらさらに楽しみになりました。
とにかく失敗をしながら前に進むのは、少し前に読んだ小さく賭けろ、にも通じますね。
見習いたいものです。
Posted by あきのり at 2012年04月26日 06:50
>あきのりさん

『小さく賭けろ』もお読みでしたか。
おっしゃる通り、通じるところ、ありますね。
ところでこの本、私もタイトルと装丁だけ見た時点では、それほど期待してなかった(失礼)のですが、想定外に面白かったです。
ご期待下さいマセ!
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2012年04月26日 07:38
面白そうな本ですね!

勝間さん、最近あまり見ないと感じていましたが、本音が書かれているようで、興味深いです。

アマゾンで注文してみます。ありがとうございました。
Posted by 顧客創造セラピー at 2012年05月01日 22:29
>顧客創造セラピーさん

はじめまして、コメントありがとうございます。
私は個人的にこの本が「面白い!」と思って記事書いたのですが、他にも同じように好印象をお持ちの方が多いようですね。

ぜひ読んでみて下さいマセ。
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2012年05月02日 02:43