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2012年04月15日

【実践的!】『つぶれない会社に変わる! 社長のお金の残し方』吉澤 大


つぶれない会社に変わる! 社長のお金の残し方
つぶれない会社に変わる! 社長のお金の残し方


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、税理士・吉澤大さんの最新作。

吉澤さんが今まで出されている会計本や自己啓発本とは違い、本職である資金繰り関係について掘り下げてらっしゃいます。

アマゾンの内容紹介から。
無借金経営を目指さない、“お金のアウトレットショップ”を使う、借りられる時に借りておく、お金はできるだけ個人で残す、自宅は会社名義にする…「小さい会社」だからできるこれから10年、勝ち残る方法。

経営者の方や、財務関係者、さらには同業である税理士の方なら、必読の内容だと思われ!

……私は購入特典の「運転資金計算書 ひな形」他、「4大アイテムプレゼント」が有り難かったのですがw


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【ポイント】

■1.保険は損をする確率の高いギャンブル
 実は、保険金の財源となる保険料と運用益からは保険会社の非常に高い運営費が差し引かれ、その残りから保険金の分配がされます。つまり、保険とは高いテラ銭を差し引かれた上で分配金が計算される競馬や宝くじと同じようなものなのです。
 もちろん、保険制度自体に意味がないというわけではありません。(中略)

 申し上げたいのは、トラブルがあってもその損失を一人で十分負えるような人は、わさわざ損をする確率の高いギャンブルに参加をする必要はないということです。


■2.競合先を出して、金利を引き下げる
 このような「ぬるい融資取引」をしている銀行の目を覚ますために最も効果的なのは、競合相手を引き合いに出すことです。つまり、別の銀行に融資の打診をしてみるのです。
 これは、非常に効果的です。実際に「金利が高すぎると思われるのでもう少し下げてはいただけないか」という最初の交渉ではゼロ回答をしてきた銀行も具体的な競合の提案があった場合には、この間の回答は何だったのかと思うほど金利削減交渉に応じてきたりするものです。


■3.税務署と争えない2つの不正
 例えば、会社の経費なのか個人の経費なのかという判断1つをとっても、税務署も会社も100%自分の考えを押し通せるだけの論拠はない場合が多く、それを押し通そうとするのは無駄な衝突を招くだけです。(中略)

 ただし、このような「落とし所を探る」対応がまったくできないものがあります。それは「●●●●」「●●●●」の計上です。これらは、交渉の余地はありません。修正に対するぺナルティも通常の修正申告よりも遥かに重いものになり、最悪の場合には逮捕もありえます。(ネタバレ自重)


■4.利息よりも負担が大きい配当
 また、金銭的な見返りとして出資者は配当を求めてきます。この配当は利益の分配です。支出をしても法人税法上の損金にはなりません。法人税の負担が約40%とするならば、配当とは支払利息の約1.7倍の負担をしているのと同じです。設立時の株価と同じ価額で出資された株式に対し、仮に10%の配当をするというのは約17%の利息を支払ったのと同じことなのです。


■5.リースは「貧者の高金利融資」
「毎月のリース料は同じなのに古いコピー機を最新のコピーに変えてくれた」などと言って喜んでいる人を見ると返答に困ります。これは古いコピー機のままであればもうすぐリース料の支払いが終わったものが、新しいコピー機を買わされリース料の支払期間という返済期間が伸びていることに気がついていないのでしよう。


■6.不動産投資とは、税引き後の利益の使い道を約束すること
 別の言い方をすれば、借入れによる不動産投資とは不動産賃貸業からの「上がり」で、毎年分割で不動産を購入しているようなものです。この不動産購入のための借入金の返済は税金上損金にはなりません。つまり、借入れで不動産投資を行うということは、毎年の税引き後のお金の使い道を約束してしまうようなものなのです。


■7.賃貸でも持ち家でも自宅はまず会社名義から選択する
 社長が個人で賃貸契約をしてその賃料分を給料に上乗せすると所得税等が課税されますが、会社名義で契約をして会社が貸主に支払った家賃の10〜20%程度の借上げ社宅家賃を社長が会社に支払うことで、結果的に自宅の賃料の90〜80%程度の金額について個人の所得に対する課税を回避できるのです。(中略)

 自宅を購入する場合も考えてみましょう。個人で自宅を購入する場合には住宅ローンの金利や減価償却費、固定資産税等を所得税から差し引くことはできません。一方で、自宅を会社名義で購入し、借上げ社宅として相場の10〜20%程度の家賃を会社に支払うことで、ローンの金利、減価償却費、固定資産税等や不動産取得税もすべて会社の損金とすることができるのです。


【感想】

◆上記ポイントで「ネタバレ自重」させて頂いた部分がありますが、読む人によっては、本書はかなり「目からウロコ」的な内容だと思います。

「ここまで書いていいのか?」的なw

何でもこの本、吉澤さんが日経BPから出されている、この教材のエッセンスをまとめたものというウワサ。



25000円も出せないよ〜、。・゜・(/Д‘)・゜・。うわぁぁぁぁん

という方にとっては、本書はありがたい存在なのではないか、と。


◆なお、今回のこのエントリーは、その「エッセンス」のさらに「サワリ」だけを抜き出したものです。

よって、本書ではもっと興味深い論点や、価値の高い情報がチラホラ。

例えば、ポイントの2番目の「競合先」の話では、本書では具体的に「どのような銀行に話を持って行くか」まで示されています。

……なるほど、そんな手があったなんて。

一方、これは私の引用範囲の問題なのですが、ポイントの7番目の「自宅」のお話では、必ずしも会社名義にするのではなく、個人名義が有利なケースについても言及されております。

他にも、同業者の皆様からツッコミが来そうで怖いのですけど、吉澤さんはその辺は抜かりないので、もし「アレ?」と思われたら、まず本書を一読頂ければと。


◆ところで、本書がもっとも役に立つのは、やはり中小企業の経営者の方でしょう。

本書で提示されている規模は「年商5億円までの小さな会社」。

ただ、これは5億いかなければいけない話ではなく、年商1000万程度の会社や、そのくらいの規模で法人成りを考えてる個人の方にとっても、本書は有益だと思います。

そういう意味で個人的にツボだったのが、新規事業の資金調達を、出資にするか、融資にするか、というお話。

ポイントの4番目の件もさることながら、「どういうビジネスか」という「本質的な部分」で決めるべきなんですね(詳細は本書を)。


◆ちなみに、冒頭で触れたように、吉澤さんは、今までいくつかのタイプの本を書かれています。

はじめての「独立・起業」なるほど成功ガイド
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儲かる会社にすぐ変わる! 社長の時間の使い方
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27歳知識ゼロからの25分でわかる決算書入門
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起業家のための「手ガネ経営」で勝ち残る法
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その中でも特に、上記の書籍の一番下の「資金繰り」に関するテーマは、吉澤さんの最も得意とするところ。

マーケット的に、自己啓発本や会計本より小さいものの、読む人によっては、非常に役に立つことウケアイです。


岡本吏郎さん、橘玲さんあたりが好きな方にもオススメ!

つぶれない会社に変わる! 社長のお金の残し方
つぶれない会社に変わる! 社長のお金の残し方
プロローグ 手許のキャッシュこそ小さな会社の命綱
第1章 会社にお金を残す3つの方法1 支出を減らす
第2章 会社にお金を残す3つの方法2 収入を増やす
第3章 会社にお金を残す3つの方法3 寝ている資金を減らす
第4章 社長のサイフと会社のサイフはこう分ける!
第5章 お金を残すにはやっぱりコントロールも必要
エピローグ 6つのキーワードで「無敵の会社」を作ろう


【関連記事】

起業家のための「手ガネ経営」で勝ち残る法 吉澤 大(著)(2006年09月12日)

【仕事術】『一生食べていくのに困らない 経理の仕事術』吉澤 大(2012年02月21日)

【時間管理&仕事術】「儲かる会社にすぐ変わる! 社長の時間の使い方」吉澤 大(2008年02月28日)

【大集合!】『40代男塾』には、ビジネス書著者30人が大集合の巻(2011年12月15日)

カリスマ税理士が執筆のために100冊会計本を読んだ中からガチでオススメする5冊(2010年08月26日)

【英語学習】「留学なしでTOEIC985点 彼女は何を選んで勉強したのか」&「カリスマ税理士のオススメ英語書籍」(2008年03月19日)


【編集後記】

◆ちょっと気になっていた本。

仕事が速い人が必ずやっている整理の習慣
仕事が速い人が必ずやっている整理の習慣

土井英司さんがメルマガで紹介されたおかげで、いっきに品切れになって(´・ω・`)ショボーンの巻……。


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Posted by smoothfoxxx at 09:00
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この記事へのコメント
吉澤大さんの新刊面白そうですね、
いろいろ勉強できそうです。
Posted by マグロ船の齊藤正明 at 2012年04月15日 16:56
>マグロ船の齊藤正明さん

リアルでこの手の情報が必要な方には、マジでオススメです!
当ブログの読者さんの何割が該当するかは謎ですがww
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2012年04月16日 02:18
編集担当の安村です。
ありがとうございます。吉澤先生にはよりよくするために、推敲を繰り返していただき、内容がどんどん良くなっていきました。読者の方にとって、役立つ本になっていれば嬉しいです。
Posted by 安村純 at 2012年04月16日 11:40
>安村純さん

担当編集者様直々のコメントありがとうございます。
ご本、大変クオリティが高く、基本的に本業ネタは避けている私も、思わず記事にしてしまいました(笑)。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2012年04月17日 04:31