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2011年10月05日

リア充がひた隠しにしていた『敵を味方にする19のテクニック』


敵を味方にする19のテクニック
敵を味方にする19のテクニック


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、当ブログでも過去の著作が人気だった、デヴィッド・リーバーマン博士の最新刊!

折角の翻訳本なのに、装丁がアリエナイので、あやうくスルーするところでした。

アマゾンの内容紹介から。
意固地な上司。付き合いにくいクライアント。文句ばかり言う同僚。そんなまわりの「敵」を変えて、人生を上手に生きるための注目の心理学者が教える心理テクニック。
人付き合いでお悩みの方なら、一読の価値アリ!

なお、久しぶりにタイトルは「ホッテントリメーカー」にお世話になっております(ですからスイマセンが記事にも本にも「リア充」は出てきません!)。


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【ポイント】

■1.ルールを守れない相手を持ち上げて、行動を修正する
 とてもかんたんで、とてもすばらしいテクニックを教えよう。それは、相手を持ち上げること。批判したり叱ったりせず、盛大にほめ、称賛する。5分ほどおおいにほめちぎって気分を高揚させてから、直してほしい行動について、「それは、ありえないよね」とさりげなく告げる。人間性を批判するのではなく、あくまで行動だけを指摘しよう。


■2.意見を聞かない人に「バールの効果」を使う
たとえばシェイラに1から100の中で好きな数字をひとつ、紙に書いてもらう。
「今の数字を、わたしが当てたら、わたしの頼みも聞いて」
 こう提案すれば、シェイラはきっとOKする。数字を当てるなんて無理に決まってる、と思うからだ。
 ここでのポイントは、数字を当てることではなく、「数字を当てたら、やる」という賭けにOKさせること。OKの言葉を引き出すことで、ほんの少し、シェイラの頑固な気持ちをこじ開ける。(中略)

 シェイラも無意識ながら、あなたの意見が正しいかもしれない、という可能性を受け入れたことになる。すると、シェイラの心のなかで不協和音が生じる。その不協和音を消すために、知らず知らず考えを修正し、もっとオープンな気持ちに変わるのだ。


■3.先に相手の意見を受け入れる
 上司のリチャードは、あなたの意見に耳を貸さない。そこであなたは、こんなふうに言ってみよう。
「この前のお話を考えてみたのですが、やはり、そちらのほうが正しいと思うようになりました。おっしゃっていたことに賛成です」
 わたしのアドバイスを受け入れたということは、ちゃんと判断力があるようだ――上司はそう考えて、あなたに対する評価を上げる。そうすると、あなたの言うことにも心を開く気になる。1日くらい経ってから、あなたの案をもう一度話してみよう。ただし、新しい情報を少し付け加えておくこと。そうすれば上司は、ただ考えを変えるのではなく、新しい情報にもとづいて新しい判断をしたことになる。
「マーケテイング戦略について、新しいデータが見つかったので、お見せしたいんです。これを見る限リ、この戦略を使ったほうがいいようです」


■4.連想を修正する
 ちゃんと喋れるときもあるのに、「自分は言葉に詰まる人間だ」と思っていて、電話に対して苦手意識がある人がいるとする。電話が鳴ると、すぐに「わたしは言葉に詰まる」というイメージが戻ってきて、凍りついてしまう。
 そんな人には、「電話→言葉に詰まる」の連想をリセットして、新しい連想を作ってあげよう。「電話が鳴る→笑顔を作る」という練習をさせる。笑顔になるだけでいいから、50回でも、もっとでも、この練習につきあおう。次は、電話が鳴ったら笑顔で立ち上がり、明るく自信に満ちた顔で数歩ほど歩くという決まりにする。これを繰り返していけば、そのうち自信を持って電話に出て、笑顔で明るく「もしもし」と言えるようになる。


■5.「現実」を痛感しているタイミングを使う
 車を運転していて、ひどい自動車事故のそばを通り過ぎた。すると、それを境に、うしろの席の人たちの態度が急によくなった……という経験はないだろうか。なぜか、車のなかにおだやかで親切な空気が流れるのだ。
 あるいは、あなたが友達のお見舞いで病院に行ったとしよう。病院のロビーを出た瞬間、世界がちがって見えたことはないだろうか。ほっとした気持ちと、悲しみと、楽観的な気持ちがいっぺんにわきあがってくる。自分が健康に生きていることがありがたくなる。
 こういうシチュエーションで、人は「現実」を痛感する。そういう体験をした直後は、援助を頼むべストなタイミングだ。はかない現実ではなく、もっと残るものに触れたい気持ちになっているので、頼みに応じやすい。


■6.仕事をサボる人を指導役にする
 するべき仕事をサボった人は、いそいで――ときには無意識のうちに――自分を正当化する。でも、自分がサボっていたことを人にやらせる立場になると、ちゃんとやろうという動機ができる。「○○をサボっていた自分」と、「他人に『○○をサボるな』と言う自分」が一致しないので、その不協和音を直さなくてはならないからだ。
「サボる自分」に合わせて、指導に失敗するか。
 それとも、「『サボるな』と言う自分」に合わせて、自分の態度を改めるか。
 指導者役をうまくやろうというモチべーションが高ければ、きっと態度も変わっていく。


■7.「リバース・サイコロジー(逆説的心理)」を使う
 他人を困らせる人がいたら、あえて、そのいやがらせの内容についてアドバイスを求めてみる。
 このテクニックを使う理由は、ふたつ。第一に、アドバイスをしてあげるというのは、あなたに「投資する」ことになる。人は投資をするとき、それが報われることを期待する。ここでいう「報われる」とは、「アドバイスが役に立つ」ということだ。それなのに、アドバイスをした本人がいやがらせをしていたら、あなたにとってストレスや混乱になって、アドバイスが守れないかもしれない。そうなったら、せっかくのアドバイスの価値はゼロになってしまう。
 第二に、人は自分が正しい立場でいたいものなので、自分が授けた知恵を正解にしたい。だから、アドバイスを守りやすくなるようカを尽くす。


【感想】

◆冒頭で「装丁がアリエナイ」と書きましたが、カバーイラストは、マンガ『ドラゴン桜』の主人公、桜木建二です(多分)。

かといって、『ドラゴン桜』に本書のテクニックが登場していたわけでもなく、関連性は不明。

一方、各テクニックの冒頭に見開きのマンガが挿入されており、こちらはその『ドラゴン桜』の三田紀房先生ではない方が描かれているという。

個人的な見解ですが、表紙が有名マンガの主人公だったり、見開きにマンガがあるから購入しよう、という層が、リーバーマン博士のテクニックに惹かれるとは思えず。

色々な意味で、「外見」がもったいないな、と言うのが正直なところです。


◆それに対して、「中身」の方は、いつも通りの「リーバーマン博士」仕様で、まったく問題なし!

過去の心理学の実験や文献をベースとした心理テクニックが展開されています。

タイトルには「敵を味方にする」とありますが、下記目次をご覧頂ければお分かりのように、別に「敵・味方」の話ではなく、「人を変える」テクニックが19。

厳密にはそれぞれの目的の下に、複数のテクニックが紹介されていますから、テクニックの数自体は、19どころでは済みません。

その1つ1つに具体例が収録されていますから、実践もしやすいかと。


◆意外だったのが、ビジネスシーンと同じくらい、生活シーンでの事例が多かったこと。

配偶者やパートナー、子供や孫をも「変える」事例が登場するので、夫婦の問題や、子育てに悩む方も、得るところが多いハズ。

私自身、ムスメがやるべきこと(片づけ等)をやっていないと、叱責してしまうことがあるのですが、彼女にとって「負のフィードバック」である可能性が強そうです。

むしろ、たまにでも(?)彼女がちゃんとやったときに褒めまくらねば。

もちろんこれは、ビジネスシーンにおける部下への対応でも同じなのでしょうから、部下のいる方はご留意を。


◆本書の「はじめに」には、「人は誰でも変わりたいと思っている」とありました。

自分で欠点をわかっていて、どういう態度を取るべきかもわかっていても、その正しい行動をブロックしてしまう……。

そんな「変わりたくても変われない人」を正しい方向に導くのが本書のテクニックである、と。

身の周りにそんな人がいるなら、試してみる価値はきっとあります。


「困った人」を「いい人」に変えたい方へ!

敵を味方にする19のテクニック
敵を味方にする19のテクニック
1.社会のルールを守れない人を変える!
2.不義理な人を変える!
3.ダイエットしない人を変える!
4.どんより暗い人を変える!
5.自分を卑下する人を変える!
6.自分を大事にしない人を変える!
7.緊急の場合は
8.意固地な人を変える!
9.はっきり言えない人を変える!
10.心を開かない人を変える!
11.ケチな人を変える!
12.自分を責める人を変える!
13.責任感のない人を変える!
14.失礼な人を変える!
15.あやまらない人を変える!
16.つきあいの悪い人を変える!
17.足を引っ張る人を変える!
18.時間にルーズな人を変える!
19.ねちねち言う人を変える!


【参考書籍】

◆当ブログでご紹介済みのリーバーマン博士のご本がこちら。

いずれもマーケットプレイスで手頃な価格で放出されていますので、試してみてもよろしいかと。

相手を思いのままに「心理操作」できる!―常に自分が優位に立つための「応用力」
相手を思いのままに「心理操作」できる!―常に自分が優位に立つための「応用力」

参考記事:【会話術】相手を傷つけないようにモノをいう「8つのポイント」 【会話術】相手を傷つけないようにモノをいう「8つのポイント」:マインドマップ的読書感想文


とっても恐い心理学 相手の隠しごとを丸ハダカにする方法
とっても恐い心理学 相手の隠しごとを丸ハダカにする方法

参考記事:【ウソ看破?】「相手の隠しごとを丸ハダカにする方法」デビッド・J・リーバーマン 【ウソ看破?】「相手の隠しごとを丸ハダカにする方法」デビッド・J・リーバーマン:マインドマップ的読書感想文


【関連記事】

【会話術】相手を傷つけないようにモノをいう「8つのポイント」(2011年05月08日)

【ウソ看破?】「相手の隠しごとを丸ハダカにする方法」デビッド・J・リーバーマン(2010年04月02日)

友達には秘密にしておきたい『90秒で好かれる技術』(2011年08月19日)

【スゴ本】「影響力の武器 実践編」がやっぱりスゴかった件(2009年06月10日)

【速報!】最強のビジネス本「影響力の武器」の[第二版]がいよいよ登場!!(2007年08月18日)


【編集後記】

◆私には縁遠い(?)ネタですが……。

日経ビジネス Associe (アソシエ) 2011年 10/18号 [雑誌]
日経ビジネス Associe (アソシエ) 2011年 10/18号 [雑誌]

ウチもとうとうヨメがスマホに買い替えましたw

(´・ω・`)ショボーン


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この記事へのコメント
               
はてなブックマークからきました

とても参考になりました

ありがとうございます


Posted by ユッキー at 2013年04月30日 16:23
               
>ユッキーさん

コメントありがとうございます。
はてブというのは、関連エントリーからでしょうか?
昔の記事なのにありがたいことです。
今後ともよろしくお願いします。

Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2013年05月01日 05:10