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2011年09月20日

【情報発信】『発信力の鍛え方』藤代裕之


発信力の鍛え方 (PHPビジネス新書 190)
発信力の鍛え方 (PHPビジネス新書 190)

【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、人気ブログ「ガ島通信」の運営者である、藤代裕之さんの最新刊(単著は初?)。

帯にある「仕事に使えるアルファブロガーの技満載!」というフレーズに惹かれてリアル書店でゲットしました。

本書の裏表紙の内容紹介から。
ツイッター、ブログ、フェイスブック、ミクシィ……。アカウントは持っているけれど、気付けばプライベートばかりで利用して、ビジネスに全然活用できていない、という人は多いのではないだろうか?
本書では、「個人が不特定多数の人々に思いを伝え、つながることができるメディア」としてのソーシャルメディアを最大限活用すべく、情報の収集から発信までのノウハウを徹底解説。アルファブロガーのナマの技術が満載!
私も最近は古株扱いされることも多いのですが、もっと古くからブログを始められていただけあって、貫禄が違いました!


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【ポイント】

■1.情報発信の決め手は良い「ネタ」
 情報収集の重要性について、京都大学や学習院大学の教授を歴任した加藤秀俊氏が1975年に書いた「取材学」(中央公論新社)という本があります。京都の職人は材料を大事にしており、包丁一筋30年の板前さんは、料理を決定するのは仕入れ、人に先んじて良い魚を買う眼力が修業の基本で、「材料七分、腕三分」と笑ったといいます。そしてすぐれたジヤーナリストや作家ほど材料集めと吟味に時間と労力を投入する、と「取材」の大切さを説いています。確かに私も、記者時代は「良いネタ」を集めるために日々走り回っていました。


■2.読者と目的を設定する
 情報発信の際は「誰に向かって発信するのか」が大事になります。ただ、漫然とニュースを集めるといっても、膨大な情報から何を選ぶのか迷ってしまいます。その一つの切り口が、読者です。いきなり「読者」と言われても想像がつかない人は、目的から読者を決めていきましょう。社内プレゼンのための資料集めでもいいですし、営業先との挨拶で話題にするニュースでもかまいません。社内プレゼンなら、局長や部長といった出席する会議のメンバーが読者ですし、営業先なら得意先の担当者が読者になります。


■3.「目利き」タイプのブログは早さで勝負
 目利きにとっては、情報源の幅広さと発信の早さが勝負です。普段から新しくできた店舗や業界動向に詳しい人に向いています。もし目利きでトップを目指すなら、分野を絞り込む必要があるでしょう。IT系や広告、ファッションなど自分の関心のある分野で検索を行って、既にソーシャルメディアで情報発信がされていないか確認が必要です。既に発信されているなら、自分の情報が早いか、切り口で勝負できるかを考えましょう。国内サイトを巡回してニュースをピックアップするのもいいですが、トップの目利きの多くは海外サイトも巡回しています。


■4.情報発信は「自分が心動かされているか」が大事
 もし道に迷ったら、自分が「面白い! 楽しい! 感動した!」と心を揺さぶられているかどうかを確認してください。いくら相手との共感が大切と言っても、自分が心動かされていないのに、相手の心を動かすことはできません。自分を豊かにすることこそ、ソーシャルメディアでの発信力の第一歩です。


■5.プライバシーを守るために情報を「ぼかす」
 これは、自分のプライバシーを守るだけでなく、相手のプライバシーや立場を守ることにもつながります。もし、予定があったのを断って無理して相手のビジネスパーソンが会ってくれている場合、会ったことをリアルタイムに発信されると相手が困ることになってしまいます。また、企業名や役職を明らかにせずにネットに参加している人もいます。ハンドルネームのユーザーで、ソーシャルメディア上で意気投合してお会いしてみると、予想外に社会的に地位がある人物であって驚くこともあります。
 そのときに舞い上がって相手の正体を発信してしまうと、困ったことになるかもしれません。


■6.指摘を受けたら修正する
 もしソーシャルメディア上で指摘を受けて、明らかに間違っていた場合は、更新の履歴も残し、どの部分を修正したか誰が見てもわかるようにして、透明性を保ちましょう。間違っているのに無視したり、それを指摘する人に攻撃的になったりする人を見ると嫌な気分になるのと同様に、自分自身が間違った場合の態度も読者に見られています。間違いは起きる。それに対応する態度こそが、評価につながっていくのです。


■7.小さな貢献を積み重ねる
 勉強会でもオフ会でも、ソーシャルメディアでつながったコミュニティは、人が時間や知恵を出し合ってつくったものです。参加者としてそこに小さな貢献を積み重ねることである種の「良いことが起こる」のです。とても不思議なことで、ソーシャルメディアの魔法かもしれません。場の価値を享受するだけなのか、共に価値を創造できるのかが、良い経験になるかどうかの分かれ道です。
 これまでオフ会や勉強会に参加してきたのに仲間にめぐり会っていないという人は、貢献せず、場合によっては単なる批判者になってしまっているのではないでしょうか。名刺を交換し、フェイスブックでリンクしあうだけでは深まりません。コミュニティに対して貢献と信頼を積み重ねることで、人とつながっていけるのです。


【感想】

◆著者の藤代さんは、さすがに元々が新聞記者でいらっしゃっただけあって、内容的に「極めて真っ当」でした。

本書は、サブタイトルが「ソーシャルメディア活用術」であり、ブログやTwitter等のソーシャルメディアおいて、「どのように」「何を」書くべきかを理路整然と指南。

同じようなテーマで書かれている中川淳一郎さんとは、かなり毛色が違います。

ウェブで儲ける人と損する人の法則
ウェブで儲ける人と損する人の法則

参考記事:【ヤバ本】『ウェブで儲ける人と損する人の法則』中川淳一郎(2010年10月26日)

どちらが正しいという話ではなくて、あくまで「切り方」の問題ですが。


◆と言っても、本書も多少「ぶっちゃけ気味」な部分もあり、例えば第5章の最初の小見出しは「タイトルが9割」だったりします。

もっともこれも「タイトルに興味がわかなければ本文を読んでもらえないので、伝えたいことを一言で表してみましょう」という趣旨であり「中身と多少違っても、煽り文句を入れてクリックさせたもの勝ち」という意味ではありません。

タイトルの付け方の法則として紹介されているのも『数字を入れる』『「?」疑問』『変わる、革命』等々、やはり「真っ当」(詳細は本書を)。

中川さんの本より、むしろこちらに近い印象を受けました。

ヤフー・トピックスの作り方 (光文社新書)
ヤフー・トピックスの作り方 (光文社新書)

参考記事:【オススメ】「ヤフー・トピックスの作り方」奥村倫弘(2010年06月12日)

まぁ、ヤフーの場合、そもそもがサイトにとんでもない量のアクセスがあるので、無理にクリックさせる必要はありませんが。


◆そして意外にページを割かれていたのが、第6章のトラブル対処法。

特にTwitterは、俗に言う「炎上」事件を最近もよく起こしているので、注意が必要なのは言うまでもありません。

また、目に付きやすい「炎上」ほどではないにせよ、「デマの拡散」や「著作権」といった辺りも要注意事項です。

さらには上記ポイントの5番目を読んだ際には、ネットにおける「マナー」の点で、こちらのやり取りを思い出しました。

ソーシャルメディアでつぶやく前に注意したいこと・・・ | IDEA*IDEA ソーシャルメディアでつぶやく前に注意したいこと・・・ | IDEA*IDEA

ほとんどがオープンになるソーシャルメディアの時代での心構え - ロケスタ社長日記 ほとんどがオープンになるソーシャルメディアの時代での心構え - ロケスタ社長日記

【追記的エントリー】 「ソーシャルメディアでつぶやく前に注意したいこと」で考えたこと | IDEA*IDEA 【追記的エントリー】 「ソーシャルメディアでつぶやく前に注意したいこと」で考えたこと | IDEA*IDEA

私の場合、著者さんと下手に会っていると、記事にバイアスがかかっていると思われる可能性があるので、セミナーレポート以外は、ブログ掲載の可否の確認を取るようにしております。


◆本書は、「人気ブログを目指す!」「PV●●万を達成する!」といった類の本ではないので、読んだからと言って、即、目に見える実績が出るわけではありません。

ただし、自らの「ブランディング」を考える場合、あざとい(?)やり方ではなく、本書で提案されている「真っ当な」情報発信を続けている方が、信頼性は高いハズです。

特に企業において情報発信をしたり、経営者層がブログを始めたりするのであれば、本書のコンテンツはドンピシャかと。

なるほど、冒頭でご紹介した「仕事に使えるアルファブロガーの技満載!」というフレーズに納得です。


投稿やツイートの前に読んでおきたい1冊!

発信力の鍛え方 (PHPビジネス新書 190)
発信力の鍛え方 (PHPビジネス新書 190)
第一章 なぜソーシャルメディアに取り組むのか
第二章 発信力は自分力
第三章 はじめてみよう発信の第一歩
第四章 差がつく情報活用術
第五章 「伝わる」技術
第六章 トラブルに対処する
終章 人とつながる


【関連記事】

【ヤバ本】『ウェブで儲ける人と損する人の法則』中川淳一郎(2010年10月26日)

【オススメ】「ヤフー・トピックスの作り方」奥村倫弘(2010年06月12日)

【必読!】「新世紀メディア論-新聞・雑誌が死ぬ前に」小林弘人(2009年04月16日)

「アルファブロガー」 徳力基彦、渡辺聡、佐藤匡彦、上原 仁(2005年11月07日)

「ブログスフィア」ロバート・スコーブル(2006年08月08日)


【編集後記】

◆今日の気になる本。

僕は君たちに武器を配りたい
僕は君たちに武器を配りたい

タイトルだけ見るとギョッとしますが、帯にある
本書は、これから社会に旅立つ、あるいは旅立ったばかりの若者が、非常で残酷な日本社会を生き抜くための、「ゲリラ戦」のすすめである。
という一節で、無性に読みたくなりました!


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この記事のカテゴリー:「ITスキル」へ
Posted by smoothfoxxx at 08:30
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