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2011年07月10日

【出世の秘訣?】『人事部は見ている』に学ぶ出世の6つのポイント


人事部は見ている。 (日経プレミアシリーズ)
人事部は見ている。 (日経プレミアシリーズ)


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、巷で話題の、会社の「人事」に関するご本。

著者の楠木 新さんは、大手企業に勤務しながら、関西大学商学部非常勤講師を務め、ビジネスパーソン200名にロングインタビューを重ねられたのだそう。

アマゾンの内容紹介から。
人事評価や異動は、実務ベースではどう決まっているのか―。一般社員がなかなか知ることのできない「会社人事のメカニズム」「人事部の本当の仕事」などを、大手企業で人事に携わった著者が、自身の経験と人事担当者への取材をもとに包み隠さず書き尽くす。
今回は、個人的に興味のあった「出世のポイント」を6つ挙げてみましたので、ご覧ください!


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【ポイント】

■1.人は自分に対しての評価が甘い
 彼女たちの話に耳を傾けながら分かってきたことがある。各社員は周囲が見るよりも自分のことを高く評価していたのである。だから7〜8割が不満を抱いていたのだった。
「私なんてとても力不足ですから」と謙遜する女性社員でも、それは重い仕事を避けたい気持ちから言っていて、自分に対する評価はやはり周囲のそれより高く見積もっていた。一方、面白いことに、同僚に対する異動については、彼女たちは問題なしと判断していたのである。


■2.役員を選ぶ基準は忠誠心
 関西に基盤を置く中堅ゼネコン(従業員約800名)の二代目オーナー社長の発言の一部をある本から引用しよう。
「(常務以上の幹部人事になると)こいつは忠誠心を持っているかどうかという判断は、日々の会話や言動の中からじっと見極めるわけです。馬鹿話しながらも、こいつは大丈夫かと見ているわけで、真剣さが違うから絶対に見抜ける。こいつ気持ちが離れていっているな、というのはわかるものです。(中略)

だから常務以上の役員を決めるときは、私への忠誠心がいちばんの選考要因になるわけです」


■3.エラくなる人とうまくやっていく
 外資系製薬会社の日本法人で人事本部長を務めた人に、なぜ本部長に昇格できたのか、その理由を尋ねたことがある。
彼は、「ヨーロッパにいる本社トップ数人と腹を割って話せる仲だったからだろう」と答えてくれた。彼よりも語学ができる社員はほかにもいたが、自分が最も本社トップ陣たちの懐に入ってコミュニケーションできたからだという。(中略)

 つまり、大企業における課長クラス以上の「出世の条件」を私なりに一言で表現すると(結果的に)エラくなる人と長く一緒にやれる能力」ということになる。


■4.まずはエラくなる人と「出会い、知り合う」
 具体的な能力云々の前に社内で昇進の階段を上るための1つ重要な条件を挙げると、「(結果として)エラくなった人」と出会い、知り合うことである。誰だって、人となりを十分知らない人物を「ヒキ」上げることはできない。(中略)

 入行30年の同期会に出席した銀行の元支店長が、「同期のなかで役員として残っている2人の共通点は、過去に頭取と同じ職場で仕事をしたことだった」と語るのを聞いたことがある。もちろん一緒に仕事をしたすべての社員が出世しているわけではない。しかし出会わなければ必要条件を満たさないのである。


■5.直接の上司や二段上の上司とよい関係を保つ
 ビジネスパーソンは、どの職階においても直接の上司との関係が基本的に重要である。上司との関係がままならなければ社内で政治力を発揮することは絶望的となる。(中略)

 また上司の上司、つまり二段上の上司についても意識しておくべきだ。(中略)
 二段上の上司とある程度のコミュニケーションがあれば、直接の上司との間で見解の違いが生じた場合などに緩衝材の役割を期待できる。なんといっても二段上の上司は直接の上司にとっては自分の生殺与奪の権を握っている存在なのである。


■6.能力は上司の枠内に収める
 中堅企業の社長が部下に忠誠心を求めていたり、大手企業の元トップが「自分の立場を覆す可能性のある人物は後任には選べない」と語ったり、といった話を紹介した。これらの発言に裏付けられるように、実際に自らが発揮する能力を上位役職者が望む「範囲内」に留めおくことも求められる。上司を安心させておくのだ。


【感想】

◆まとめていて思ったのですが、今まで当ブログで良く取り上げてきたビジネススキルとは、ほとんど関係ないような(もちろんある程度の「能力」は必要でしょうが)。

むしろ、最後のポイントにもあるように、上司が脅威を覚えるような能力は、かえって出世の妨げにもなりかねません。

まさに「出る杭は打たれる」

もし自分に能力があって、上司に理解がない、と感じたら、転職を検討しても良いのかも。

ただし、ポイントの最初にもあるように、「自分自身への評価は、周りからのものに比べると高い」ということは、お忘れなくw


◆また理不尽(?)なのが、「エラくなる人と出会い、知り合う」というお話。

はっきり言って、「出会い」まではコントロールは不可能です。

でも、確かに組織のトップに立った人の話を読むと、「運命的な出会い」をしていることが多かったような。

こうなってくると、この本でもご紹介した、「偶然を必然化する」という「プランド・ハップンスタンス・セオリー(Planned Happenstance Theory)」を意識する必要があるのかもしれません。

キャリアショック ―どうすればアナタは自分でキャリアを切り開けるのか? SB文庫
キャリアショック ―どうすればアナタは自分でキャリアを切り開けるのか? SB文庫

参考記事:【オススメ】「キャリア・ショック」高橋俊介(2009年04月11日)


◆ただ、たとえ知り合ったとしても、その「エラくなるかもしれない人」と上手くやっていく必要はあるわけで、むしろコミュニケーション能力も必要になってきます。

実際、仕事はできるものの、人付き合いの下手な人が、組織の上に立つ、というのはやはり考えにくいかな、と。

本書ではこれからの社員のタイプとして、高機能で専門性の高い「専門社員」、専門社員を支えるルーティン作業がメインの「支援社員」、経営者と一体となって組織を機能させる「コア社員」の3つをあげており、この「専門社員」こそが「仕事はできるが人付き合いが苦手な人」の生きる道のようです。

まぁ、それでも満足できなければ、起業する、という手もありますけど。


◆今回は、個人的に興味のあった「出世」に関する部分を主にご紹介してみましたが、この本自体はもうちょっと幅広く「人事」や「人事部」について言及していますので、その点はご留意を。

日本中の会社に人事部はあるわけで、そういう方々にはこういった全般的なお話も興味があるかもしれませんが、それ以外の方については、この辺のネタをどう考えるかが、本書の評価につながってきそうです。

もっとも、普通のビジネスパーソンなら、今後人事部に異動する可能性もありうるですから、一読しておくと異動希望等の際に役立つかもしれません。

もちろん、当ブログの数少ない(?)学生の読者さんなら、リクルートネタとして読んでおくべきだとは思います。


希望通りの異動を実現したい方へ!

人事部は見ている。 (日経プレミアシリーズ)
人事部は見ている。 (日経プレミアシリーズ)
第1章 人事部は何をやっているのか
第2章 考課と異動の不満の矛先
第3章 社員の「情報」を集めるルール
第4章 人事部員が見た出世の構造
第5章 正義の味方はしっぺ返しを受ける
第6章 曲がり角に立つ人事部
第7章 社員の人生は社員が決める


【関連記事】

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【オススメ】「キャリア・ショック」高橋俊介(2009年04月11日)

【選ばれる人】「プロ・ヘッドハンターが教える仕事ができる人のひとつ上の働き方」兼本尚昌(2009年07月17日)


【編集後記】

◆今朝の「サンデーフロントライン」に著者の古賀さんが出演されたこともあって、アマゾン和書総合1位になったのがコチラ。

日本中枢の崩壊
日本中枢の崩壊
福島原発メルトダウンは必然だった…政府閉鎖すら起こる2013年の悪夢とは!?家族の生命を守るため、全日本人必読の書。「日本の裏支配者が誰か教えよう」。経産省の現役幹部が実名で証言。
当ブログ的には微妙なんですが、確かに読んでみたい1冊ですね。


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Posted by smoothfoxxx at 18:00
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人事部は見ている。 (日経プレミアシリーズ)作者: 楠木 新出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社発売日: 2011/06/16メディア: 新書 人事部勤務経験者が自己の経験と、人事関係者人脈へのインタビューを通じて、人事評価の実態を描いた一冊。旧来型日本企業における人事評
伝統的日本企業の人事評価:人事部は見ている。【本読みの記録】at 2013年09月28日 23:56
この記事へのコメント
本書を実際に読んだ事はありませんが、紹介分を拝見するにリアルな事例が数多く載っていそうですね。

「出会い」に関しては結果論であって、きちんと努力している人のそばにはそういう人があらわれる・・・と思いたいw。
Posted by デッドリー at 2011年07月10日 23:25
>デッドリーさん

事例は多く載ってるんですが、記事でも触れたように「出世」以外のネタも多いっす。ぶっちゃけ「出世」絡みなのは、ほとんど第4章に集中しちゃってるような(汗)。

出会いに関してはホントその通りで、真面目で実力もあるのに、出会いのないせいで日の目を見ずに終わる人がいたら切ないですよね…。
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2011年07月10日 23:41