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2011年06月24日

【勉強】『なぜ人は情報を集めて失敗するのか 目標達成論』牛山恭範


なぜ人は情報を集めて失敗するのか 目標達成論 (YELL books)
なぜ人は情報を集めて失敗するのか 目標達成論 (YELL books)


【本の概要】

◆今日お送りするのは、先日ご紹介した『勉強法最強化PROJECT』の中で何度か登場していたご本。

参考記事:【スゴ本】『勉強法最強化PROJECT』牛山恭範,斉藤将人,石原伸浩(2011年06月19日)

この本のまとめ役であった牛山恭範さんの、勉強に関する「戦略本」とも言える1冊です。

アマゾンの内容紹介から。
いくら受験情報を集めても志望校には受からない。その情報をどう役立てればよいのかを、自動記憶勉強法のプロが解き明かす。
他の様々な勉強本を読む前に、まず読んでおきたい、と思わせられる内容でした!


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【ポイント】

■1.成長するための重要な3つの要素
 成長するために重要な3つの要素は、判断、効率、やる気の3点です。
 これは、車で言えば、ハンドル、スピード、ガソリン(燃料)にあたります。
 あなたが成長する際に関わることができるのは、この3点であり、この3点をコントロールすることであなたは、成長をコントロールすることができるのです。(中略)

 成長は、効率(スピード)、判断(舵取り・取捨選択)、やる気(エネルギー)でコントロールできるということです。
 このような視点を持たず、ただやみくもに、速い車に乗ろうと考えてみたり、ドライビングテクニックを磨くことだけを考えてみても、なかなか実は成長というのは起こりません。要領がいい人はこのことを無意識に行うか、無意識に行える状況に自分を置いているのでうまくいくのです。


■2.学ぶためには素直さが重要
 人から何かを学ぶという行為は、吸収するという行為です。学び力というのは言い換えれば、吸収力と言い換えることができるでしょう。この吸収力が強い人と弱い人がいます。
 学ぶために(何かを吸収するために)必要な能力、資質、とは実は素直な心であり、謙虚さであり、感謝の気持ちであり、相手に対する敬意であり、心なのです。

(詳細は本書を)


■3.問題は細分化する
 自動車帝国と言われるフォードを作った創業者も、石油王といわれる富豪も、一見すると不可能と思われるようなことをやった人には、ある共通点があります。それは問題を細分化して考えることです。(中略)

 例えば難関大学に関して言えば、合格する人は、●●大学に合格するというよりも、合格最低点を●点上回るという風に考えます。(中略)

 東大の合格者も多くの教科を勉強しなければならないわけですが、たいてい問題を細分化して考えています。全体をまんべんなく勉強してなんとなく合格を狙うわけではなく、1科目ごとに目標点を設定し、その目標点をクリアするまでひたすら勉強をします。
 法律の科目も同様です。多くの科目があることが問題を複雑に見せている場合でも、実は細分化して考えればそうでもないということはよくあります。11科目勉強しなければならない司法書士の試験に半年で合格した方で、法律系の講師として有名な山本浩司氏も同様に試験対策について述べています。


■4.必要のないことはやる必要は全くない
 短期間の成長、合格を阻むのは、もっともらしい勉強・仕事です。自分がやった気になるだけの仕事や勉強が、前に進まない原因となっていることがよくあります。ゴールにむかって進む時に最も重要度の高いものは何か、優先順位の高いものは何か、波及効果が高いものは何か、記憶の特性から優先順位が高いものは何か? 記憶の種類から先に手をつけておくべきものは何か? ということを考えて実行する必要があります。そのためにまずやるべきことをリストアップしましょう。その後に何が重要なのかランク付けをするのです。科目数や勉強の分野、仕事の分野が多い場合は、あれもこれも手をつけては効率が落ちます。やるべきことを1つにまとめて一気に処理するようにしましょう。


■5.塾や勉強時間は、実は他人と差がつきにくい
 多くの場合、世間では勉強時間を増やして、かつ、塾に行かせることが成績と合格を決めると思われていたが、論理的に考えてそれが間違いだと分かるだろう。
 この2つは差がつきにくいからである。他の人と条件がほぼ同じなのである。もちろん何もしないで遊ぶよりはましだが、あれこれやっても壁を超えられない理由がこれなのだ。差をつけることが目的なのに、差がつかないことをやっていたのである。ポイントが記憶効率にあるのに、そのポイントをはずれて他のことをやっていたのだ。


■6.やる気の出し方
 やる気の出し方はシンプルです。

1 自分の目標を書いた紙を毎日見て目標を思い描く
2 目標までの計画を書いた紙と毎日の行動シートを見て、調整を行う

 行うべき行動はこの2点です。時々このようなことは一切しなくても、ガンガン行動できる人がいます。こういう人は自分自身を客観視する力に優れた人です。
 しかし多くの人はこのような行動を、何もせずに行うことができません。そこで、この2つのシンプルな行動を取り続ける必要が出てきます。

(詳細は本書を)


■7.勉強は戦略の部分に神経を使うべき
 自分が合格したい試験がある時に、足し算で考えてはいけません。予備校に行き、塾に行き、個別指導をして、家でプリントをして、参考書を買い、問題集をやり……という風にたくさんやればOKなのではないということです。特に子供の成績を上げたいと願うご両親にこの傾向が強いかと思います。
 突出した結果を望む場合、あるいは確実な合格を望む場合、常に重要なことはいかにして問題を解決するかという点です。時間・労力・お金という資源、手持ちのコマをいかにして使い最大の効果を得るかという発想が重要です。
 なんとなくそういうことは分かっている……という人でも、長期的に考えて学習が最適に組まれているかというと、私の経験から言えば1000人に1人も学習が最適に組まれているケースというのはありません。


【感想】

◆私が税理士試験の受験生だった時代、どの先生も「どういう生徒が合格しやすいか」というお話をよくされていたものでした。

そして、どの先生も決まったように「同じ事」を言っており、それが「素直な生徒」

あまり素直じゃなかった私は「何でなんだYO!」と、若干反発していたワケでして。

今般、本書で懇切丁寧に解説してもらい、受験から10年以上経って、やっと納得しました。

先生方は「素直な生徒が受かりやすい」ことは指摘されていましたが「なぜそうなのか」までのお話はなかったので、私と同じように「何で?」と気になる方は、本書にてご確認を。


◆また「必要ないことはやらない」というのも、よくある「"作業"を"勉強"と取り違えない」というお話よりもっと高レベルなもので、例えば「配点比率が少ない項目に時間をかけない」という事。

本書では2回に渡って、ドラッカーの次の言葉を引用しています。
もともとすべきでなかったことを効率よくやる。
これほど意味のないことはない。
なまじ「効率よく」やってしまうと、何だか「よくやった」気になってしまうのが怖いところ。

本書には出てきませんけど、「作業」に過ぎない可能性の高い「ノート作り」に精を出すのもいけませぬ(←自分に言ってる)。


◆ただ、勉強の戦略的なレベルから言うと、本書で望まれるレベルまで達していないことがほとんどで、とにかく時間やお金をかけて、問題集を買ったり、塾や専門学校に行ったり、ということが合格するための問題解決だと一般的には思われています。

それに対して本書では、「判断」「効率」「やる気」の3つをコントロールして、成功(=合格)を勝ち取るべし、と主張。

例えば牛山さんの塾では、速読も指導されており、これは効率的に情報を入手するためのものです。

私も速読を習ったのは、実は受験のためだったので、この点は納得しました。


◆先日の『勉強法最強化PROJECT』も類書と比較すると、戦略のお話が多かったですが、本書はほぼ全編「戦略論」で、具体的な勉強法・記憶法のテクニックはほとんど出てきません。

また、「当たり前」というか「しょうがない」というか、ご自身の塾への誘導も気にならない、と言ったらウソになります。

もっとも、「勉強の中身」を教える講師はいても、「勉強法自体」を教える講師はあまりいないので、本書を読んだ上で、牛山さんのところのメソッドを試される方もいらっしゃるかもしれません。

私自身、思ったより受験生活が長引いたので、当時こんな塾があったら門を叩いていたかも。

もちろん、本書を読むだけでも、目からウロコが落ちる方も沢山いらっしゃると思います。


合格するには、まず戦略から!

なぜ人は情報を集めて失敗するのか 目標達成論 (YELL books)
なぜ人は情報を集めて失敗するのか 目標達成論 (YELL books)
第1章 不成功の構造―勉強の本を読むだけではなぜうまくいかないのか?
第2章 成長の原理―あなたの人生の仕組みはどうなっているのか?
第3章 効率―あなたが求めているぶっちぎりの成果の答えとは?
第4章 やる気―エネルギー不足が世の中で全く重視されていない不思議
第5章 判断―この判断が人生を狂わせる
第6章 現実化―あなたが物理的に成功を可能にするための7手順
第7章 理論上のさらなる飛躍


【関連記事】

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【難関試験用?】「東大生・医者・弁護士になれる人の思考法」小林公夫(2010年05月10日)

【非常識勉強法】「ごく普通の人でも難関資格に受かる非常識勉強法!」石井和人(2008年09月14日)

【必見】「再受験生が教える医学部最短攻略法」荒川英輔(2007年08月24日)

【力作!】『合格(ウカ)る技術』宇都出雅巳(2011年02月24日)

【再びオススメ】「試験勉強の技術―東大・司法試験に一発合格」柴田孝之(2010年03月18日)


【編集後記】

◆今日ご紹介した本の中でも、「記憶術」の本として何度も登場していたのがこちら。

遊びながらでもほったらかしで記憶する自動記憶勉強法 改訂3版 (YELL books)
遊びながらでもほったらかしで記憶する自動記憶勉強法 改訂3版 (YELL books)

「ほったらかし」なんてフレーズが、アフィリの偽商材を彷彿とさせてしまうのがアレですがw


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Posted by smoothfoxxx at 08:30
Comments(2)TrackBack(0)私と100冊の勉強本このエントリーを含むはてなブックマークYahoo!ブックマークに登録BuzzurlにブックマークBuzzurlにブックマーク

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この記事へのコメント
良書をご紹介いただきまして、
ありがとうございます。

こちらの本では重要なことを
いろいろ書かれていましたが、

「効率、判断、やる気」というのは、
本当にびっくりしました。

同時に、現状に対する気づきを
もたらしました。

いつも参考にさせていただきますので、よろしくお願いいたします。


Posted by ミコト at 2011年07月22日 21:49
>ミコトさん

コメントありがとうございます&レスが大変遅くなって申し訳ございません。
今般、本書で語られていなかった「戦術論」の本が出たので、この記事を見て、レス漏れに気がつきました(汗)。
明日記事にする本もなかなかスゴ本なので、そちらも是非参考になさってくださいマセ。
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2012年08月12日 22:21