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2011年02月24日

【力作!】『合格(ウカ)る技術』宇都出雅巳


合格(ウカ)る技術
合格(ウカ)る技術


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、試験合格を目指す、狭義の勉強本

著者の宇都出 雅巳さんは、5万部を売り上げた『速読勉強術』で、当ブログでもお馴染みのお方。

ちなみにそちらは、新司法試験を2位で合格されたというsunさんがオススメされている3冊の勉強本のうちの1冊でもあるわけでもあります。

今回はその『速読勉強術』をパワーアップした内容であり、宇都出さんはさらに効率的な試験合格のための方法を検証するために、行政書士試験を受験し、2ヶ月の勉強で一発合格されたのだそう。

資格試験を受験される方なら、読んで損はない1冊です!


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【目次】

はじめに がんばりすぎるから合格できない

第1章 がんばらないほうがいいワケ

第2章 「いきなり過去問」が最短ルート

第3章 過去問との付き合い方

第4章 はじめてのテキストはまず「目次」を「イメージ記憶」しよう

第5章 学校のお勉強とは違う 「テキスト本文」の取り組み方

第6章 いつでもどこでも勉強できる「仕組み」を作ろう

第7章 試験直前・当日も「がんばらない」


【ポイント】

■1.東大合格にノートはいらない?!
 ノートを取ったり、作ったりするのに時間やエネルギーを使うくらいであれば、教科書や参考書を読んだほうが楽ですし、時間の無駄がなくなります。
「何か新しいこと、教科書に載っていないことがあったらどうするんですか?」と思うかもしれません。そんなときは直接、教科書や参考書に書き込んでしまえばいいのです。
 教科書や参考書を、すでに整理されたノートだと思って、どんどん書き込んでしまいましょう。もし余白に書ききれなければ、メモを挟み込んだり、貼り付けたりすればいいだけです。


■2.論述式・記述式試験・科目の過去問は「わける」
 過去問やテキストを読みながら、「わかるところ」と「わからないところ」、「覚えているところ」と「覚えていないところ」を「わける」のです。
 いわば、過去問やテキストに関して、どれだけわかっているか、どれだけ覚えているかについて「テスト・試験」をしているようなものです。
 そして「わける」は「わかる」。つまり「理解」につながっていきます。「わける」ことで「わからないこと」がわかれば、それをさらに「わかるところ」と「わからないところ」に「わける」。この繰り返しで、だんだんと「わかるところ」が増え、理解が進んでいきます。


■3.「視点」が大事な記述・論述式の過去問勉強
記述・論述式の過去問を回転して理解・記憶するメリットは、問題作成者の視点を身につけられることです。(中略)
 あなたの向かう相手は試験範囲の知識ではなく、実はそれを使って問題を出す問題作成者なのです。もちろん、知識がなければ、解答できませんが、問題作成者の視点を知らなければ、効率的な勉強はできず、試験合格は遠のきます。
 記述・論述式の過去問では、内容だけではなく、視点も意識しましょう。


■4.読む時間を加速させるには「太く」「大きく」書く
 「速読」が今も注目を浴びていますが、速読能力がどうのこうのと言う前に、文字が大きく太ければ、それだけで速く読める、つまり速読できます。(中略)

 過去問を回転させるなかで、だんだんとわかる言葉とわからない言葉が何なのかが区別できてきます。そんなときに、わからない言葉をがんばってわかろうとする前に、こうやって、そんな言葉をただ太く、大きく書いてしまうのです。


■5.「理解」「暗記」より先に、まずは「なじむ」
 よく「理解が先か? 暗記が先か?」と言われますが、理解や暗記よりもまず先になくてはならないことがあります。それは「言葉」に「なじむ」ことです。
 その試験の専門用語や、キーワードになじんで、意味がわからないとしても、口に出せることです。その専門用語や言葉の意味を「理解」「暗記」できていなくても構いません。
 子どもが言葉を覚えるプロセスを考えてみてください。たとえば、「りんご」という言葉。
 子どもは「りんご」の実物を見て、「これ、りんごだよ」と親に教えられることを通じて、だんだん「りんご」と言えるようになります。
 「りんごとは何か」を理解して、「りんご」という言葉を使いはじめるわけではありません。最初は、「りんご」という言葉を知って、それを何度も口に出しながら「なじんで」いって、使えるようになるのです。


■6.目次を使った「立体読み」でテキストの内容を階層分けする
 大項目からだんだんと中項目、小項目にわけて構成、説明していくことは、「ピラミッドストラクチャー」などと呼ばれ、経営コンサルタントなどが、プレゼンテーションを行なったり、文書を書いたりするときの基本的な考え方です。
 わかりやすく説明するためのコツとして「ここのポイントは3つあります。ひとつ目は……」というように、最初に「……は3つです」というように、数を言ってしまうのです。
 目次を使って、テキストのピラミッドストラクチャーを、おおざっぱに、だんだんと重ねることで、テキストの内容が、まさにピラミッドのように立体化して立ち上がってきます。


■7.読んだら話す・読む前に話す
 じつは、テキストを理解・記憶するために、「読む」というのは勉強のメインではありません。「読む」ことは準備や確認にすぎないともいえます。
 何の準備かというと、それは「話す」ことです。
 テキストなしでテキストについて話す、その内容をテキストを読んで確認する、読んだあとにその内容を思い出しながら話す……。
 テキストを「読む」より「話す」ことを中心にして、勉強していくのです。


【感想】

◆他にも付箋を貼ったところは多々あるのですが、この辺で。

そもそも私は、冒頭の『速読勉強術』の元となった、『高速大量回転法による資格試験・超短期合格法』という商材を大昔に購入しており、宇都出さんの作品とはこの頃からのお付き合い(そろそろ6年になるんですかw)。

ただ、この2つはいずれも「選択式試験・科目」をメインとしており、私が挑戦した税理士試験や、その他の「記述・論述式試験・科目」では通用しない部分もありました。

その辺の弱点を補完すべく、今般宇都出さんは行政書士試験に挑戦したワケで、本書では実際に受験勉強の際に用いたテキストや過去問も登場します。


◆特に目を引くのが、ポイントの4番目にも出てきた「太く・大きく書く」というお話の際に出てきた実例で、ネタバレ(と言うのか?)自重しますけど、その書き込みはとんでもなく太くて大きいです(そのまんまw)。

と言うか、過去問本文がフォントサイズ10くらいだとしたら、書き込みは余裕でフォントサイズ48くらいあるようなw

一応本書の中では、「裏写りせず、太いのでオススメ」として、三菱鉛筆の水性マジック「プロッキー」が推奨されております(製品番号等の記載なし)。

三菱鉛筆 水性マーカー プロッキー詰替え式 黒
三菱鉛筆 水性マーカー プロッキー詰替え式 黒

カラーページではないので分かりにくいものの、色の濃淡があるようなので、セットで使われてるのかもしれませんが。

ミツビシ プロッキー・太字8色セット PM150TR8C
ミツビシ プロッキー・太字8色セット PM150TR8C

いずれにせよ、ポイントの最初で言われているように「キレイな"東大合格ノート"はいらない」というスタンスです。


◆また、上記ポイントでは言及しませんでしたが、「過去問を切り離す」お話も登場。

バラバラになった過去問の画像も、本書には収録されています。

「1回分ごと」「科目ごと」または、前半と後半で問題と解答・解説部分が分かれているタイプなら、アクセスしやすいよう「解答・解説部分だけ切り分ける」等々。

とにかく、「いかに素早く回転させるか」に対するこだわりがスゴイです。

選択式の過去問であれば、「すべて正しい文章に直しておく」だけでなく、瞬時に分かるようになれば、マジックで消してしまい、さらに、見開きページ全体が、そのような状態になってしまえば、そのページごとホッチキスで止めてしまうという。

「キレイなノートを作って勉強したい」という方なら、絶句すること必至かも。


◆『速読勉強術』は、ぶっちゃけ、「高速大量回転法」という、シンプルかつ実際にやってみないと実感できない方法の解説が、その内容のほとんどだったため、私としても、手放しでお薦めしにくい本でした。

それに対し本書は、高速大量回転法等を含む、宇都出さんの勉強メソッドが詰め込まれた、まさにブラッシュアップされた1冊と言えるかと。

ただし、タイトルにもあるように本書は「合格(ウカ)る」ための本であり、実務に役立つ勉強のための本ではないことはお忘れなく(宇都出さんも「おわりに」で述べられていますが)。

勉強本というジャンル自体、類書とかぶるコンテンツがあるのはしかたはないにせよ、全体としてのクオリティは高いと思います。


本気(マジ)で合格したい方にオススメ!

合格(ウカ)る技術
合格(ウカ)る技術


【関連記事】

「速読勉強術」宇都出雅巳(2007年02月03日)

すぐに使える「超効率勉強法」テクニック6選 (2010年07月30日)

【再びオススメ】「試験勉強の技術―東大・司法試験に一発合格」柴田孝之(2010年03月18日)

【勉強本】「いつも目標達成している人の勉強術」福田 稔(2008年10月10日)

【スタディ・ハック】「最短で結果が出る超勉強法」荘司雅彦(2007年07月02日)


【編集後記】

◆アマゾン内を漁っていたら、こんな本が!?

マインドマップ勉強法 脳を飛躍的にパワーアップする技術
マインドマップ勉強法 脳を飛躍的にパワーアップする技術

以前、『マインドマップ資格試験勉強法』という本をご紹介したことがありましたが、こちらはブザンさんご本人の作品のようです。


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Posted by smoothfoxxx at 08:30
Comments(2)TrackBack(0)私と100冊の勉強本このエントリーを含むはてなブックマークYahoo!ブックマークに登録BuzzurlにブックマークBuzzurlにブックマーク

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この記事へのコメント
smoothさん

ご無沙汰しています。

今回は本を紹介してもらってありがとうございます。

ご指摘いただいたように、今回の本では、記述式がある行政書士試験の体験を踏まえて、記述式・論述式試験のやり方も具体的に解説しました。

『速読勉強術』では簡単な紹介にとどまっていた「目次記憶法」をベースにしたテキストまるごと1冊記憶の方法について2章分使って解説しています。

また、『速読勉強術』のころは、「とにかくわからないところで止まらないで、速く読んでください」「とにかく範囲を絞って繰り返してください」という乱暴?なアドバイスだったのが(それも真実なのですが)、今回の本では、「わける」という読み方の大事なポイントを紹介したところが、自分としては大きな違いかなあとも思っています。

また、何かご質問やご感想などあれば、お気軽に(率直に!)書いてください。

宇都出


Posted by 宇都出雅巳 at 2011年03月09日 08:53
>宇都出雅巳さん

著者様じきじきのコメントありがとうございます。
確かに記述式にも対応されていたのが、個人的には一番ありがたかったです。
また、目次記憶法も、おっしゃるように掘り下げられており、これは多くの受験生にとって福音となるかと。

ただ税理士試験の理論問題は、基本的にはとにもかくにも丸暗記なんで、結局のところ力ワザなんですよねー(笑)。

いずれにせよ、本書は『速読勉強術』よりは適応範囲も広いですし、宇都出さんの代表作と言えると思います。

今後ともよろしくお願い申し上げます!
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2011年03月10日 05:03