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2011年02月17日

【速読】『超ビジネス脳の作り方 速読で脳と仕事が変わる!』


超ビジネス脳の作り方 速読で脳と仕事が変わる! (別冊宝島) (別冊宝島 1731)
超ビジネス脳の作り方 速読で脳と仕事が変わる! (別冊宝島) (別冊宝島 1731)


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、当ブログでも人気の「速読」をテーマにしたムック本。

表紙に顔写真のある苫米地英人さんや、神田昌典さんのお話のほか、「5大速読法」の提唱者やインストラクターが、その手法を解説してくれています。

また、速読法ではないものの、お馴染み土井英司さんの8ページにも渡る「読書の心得」は、ビジネスパーソンなら必読。

何やかんやで、ほとんど捨てページのない1冊でした!


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【目次】

超ビジネス脳の持ち主に聞いた(1) ドクター苫米地に聞く、速読と脳の関係

超ビジネス脳の持ち主に聞いた(2) 神田昌典さんに聞く、ビジネスパーソンの成長とスキル

[タイプ別診断・フローチャート]あなたに合った速読法はどれ?

PART1 話題の5大速読法を徹底解析!
 Vol.1 28万部突破のベストセラーを生んだ 斉藤英治の世界一わかりやすい速読
 Vol.2 ゴルフがうまくなる!異性にモテる! 呉真由美式スポーツ速読法
 Vol.3 情報をイメージで理解する フォトリーディング
 Vol.4 直観力を磨いてビジネスに勝つ力を養う SRS速読法
 Vol.5 "読書コスト"を下げることを徹底追及 フォーカス・リーディング
 column 脳神経学者・シノハラ教授に聞いた 速読できる人、できない人の脳活動はここが違う!

PART2 速読の真実にせまる!
 「フォトリーディング」に潜入体験取材を敢行してきた!!
 ウソかマコトか!? 速読の気になる雑学・ウワサ 都市伝説50連発!!

PART3 情報収集の達人になる!
 年間1000冊を読破するビジネス書評のカリスマ 土井英司の読書の心得
 超ビジネス脳のための 最新Google活用術


【ポイント】

■1.ドクター苫米地に聞く、速読と脳の関係

◆本ムックのトップを飾るのは、実は速読マスターでもある苫米地英人さん。

速読に対する考え方や、アメリカの大学時代、とんでもない量の本を読まざるを得なかったお話、さらには『フリー経済学入門』の裏話等に続いて、苫米地流の速読テクニックが。
「ひとつのコツは、先読み。すべての知識は文脈で判断されるから、今読んでいる行だけでは理解がだいぷ遅くなってしまう。ちよっと進んだら、また行を戻って読み直して理解するということもあるでしょう。だから、常に視野の中で1〜2行、先を見るようににする。視点を今読んでいる行の1〜2行、先に置いておくんです。それでも視界には今読んでいる行も入っているはずです。人の目はちゃんとそうできるようになってるから。そして、視点の1〜2行前、すなわち今読んでるところを自分の速度で読む。このとき、目は動かさないようにしてください」
実はこのやり方は、以前、苫米地先生の『ほんとうに頭がよくなる「速読脳」のつくり方』を読んで知り、試してみたところ、確かに読む速度が上がりました!

もう1つは、「声に出して読む」こと。
「最初のうちは声に出して一字一句読み、どんどん早口になって、最終的には口の速度を超えないといけないね。口が読む速度に追いつかないようになったら、きちんと読むことに慣れている頃だろうから、声に出して読む必要はなくなります」
当ブログの読者さんの多くが、すでに口に出して読む速度を超えていると思いますが、まだ速読に慣れない方には、良い練習なのかも。

ほんとうに頭がよくなる「速読脳」のつくり方 (PHP文庫)
ほんとうに頭がよくなる「速読脳」のつくり方 (PHP文庫)

参考記事:【速読】『ほんとうに頭がよくなる「速読脳」のつくり方』苫米地英人(2010年09月15日)


■2.神田昌典さんに聞く、ビジネスパーソンの成長とスキル

◆このコーナーでは、神田昌典さんが、人生の成長段階を7年ごとに区切って、それぞれの段階でやるべきことを指南。

初っ端でいきなり「20代は本を読むな!」とあってビビります。
「22歳から28歳は下積みの時期。このときにどれだけ体を動かせるかが重要です。今は、ネットがありますから、見た目はきれいな企画書なども作れてしまう。でも、小手先の作業ばかりしていてはいけない。面倒だと思っても人に会うなど体を動かす作業をやらないと、血肉になる知識はできません。20代のときは脳なんて言うなYESと言え! (笑)脳じゃなく、行動だと言いたいですね」
最後のダジャレはスルーするとしても、おっしゃることはごもっとも。

頭でっかちでいるより、若いうちは体を使ってリアルで勝負した方がいいのかも、とすでにオサーンの私が言ってみるテストw


◆他の段階の解説もあるのですが、私たちがやはり気になるのはフォトリーディングでしょう。
「フォトリーデイングは、あなたはこれを読んでどうしたいのかという目的設定と、その目的に応じた著者への質問、そしてその回答を得ることが一連の作業に組み込まれています。その過程において、得られる答え、得られなかった答えを選別し、さらに得られた答えについてはより深く読み込んでいく。このため、本の内容を理解すると同時に意見形成が行えます」
なるほど、単に速く読むだけがフォトリーディングではない、ということ。

なお、実際のやり方については、本ムックの後半で披露されておりますので、そちらでご確認を。


■3.話題の5大速読法を徹底解析!

◆こちらは、様々な速読法の中から「今特に注目されている」5つの速読法について、開発者やインストラクターの方から紹介してもらう、というコーナー。


●Vol.1 28万部突破のベストセラーを生んだ 斉藤英治の世界一わかりやすい速読

◆当ブログでは、『王様の速読術』の著者として知られる斉藤英治先生が、初っ端に登場。

参考記事:【オススメ速読本】「王様の速読術」斉藤英治(2008年06月29日)
斉藤式速読術では、右脳と左脳を連携させることを提案している。鍵になるのが、記憶容量だ。右脳は左脳に比べて飛躍的に大きい記憶容量を持っている。この点を活かして、一旦、右脳にスビード重視で情報を取り込み、その後、左脳によって分析・理解する。右脳と左脳を連携させることで、速さと理解を兼ね備えた速読が実現できる。
そのための、具体的なトレーニング方法については、「速読耳」という、超高速で文章を聞くことで聴覚から脳に刺激を与え、脳全体を活性化させる方法によって行うのだそう。

なお、斉藤先生のこのご本には「特殊音源CD」がついており、そのトレーニングを行なえるとのことです。

世界一わかりやすい「速読」の教科書
世界一わかりやすい「速読」の教科書

CD付きの本ということで、私はパスしてしまったのですが、この本、28万部も売れてたんですね。


●Vol.2 ゴルフがうまくなる!異性にモテる! 呉真由美式スポーツ速読法

◆速読の効果より、「150キロのボールが打てる」といったスポーツ方面での効果で知られる呉 真由美さんの速読法。

この独自のメソッドは、誰にでもマスターできるのでしょうか?
「誰にでもマスターできます。というより、速読は単に本を速く読むだけのテクニックではありません。脳を活性化させることで、もともと自分が持っている能力を引き出すメソッドなんです。スポーツが上達するというのは、あくまでも引き出した能力の落としどころのひとつ。例えばビジネスに使うのであれぱ、ビジネス書を速くたくさん読んで自分の知識にする、その知識をもとに判断力をつけるなど、いろいろな落としどころがあります。何にでも使える、何でも出てくるという意味で、私にとっての速読は『ドラえもんのポケット』のようなものです」
と言うワケで、以前記事にも貼りましたが、再度バッティングの模様をw



だから速読できへんねん! ~脳のブレーキを解き放て~
だから速読できへんねん! ~脳のブレーキを解き放て~

参考記事:【速読】「だから速読できへんねん!」呉 真由美(2009年04月20日)


●Vol.3 情報をイメージで理解する フォトリーディング

◆お馴染みフォトリーディングのコーナーでは、インストラクターの山口佐貴子さんが登場。

フォトリーディング自体については、ご存知の方も多いとは思いますが、本書の中から簡単に。
フォトリーデイングをざっくりと言うと、あらかじめ本のページを高速でめくりながら眺め、「すでに知っている」という感覚を作り、次に読むときに「○○(の方法)が知りたい」などの具体的な質問を本に問いかけながら読むことで、自分が知りたい情報をすばやく的確に抽出する読書法だ。
知る人ぞ知る(?)「ミカン集中法」ほか、実践トレーニングも収録されていますので、ニュアンスを掴むことはできそうな感じです。

[新版]あなたもいままでの10倍速く本が読める
[新版]あなたもいままでの10倍速く本が読める


●Vol.4 直観力を磨いてビジネスに勝つ力を養う SRS速読法

歴史ある速読法である「SRS速読法」

考案者である栗田昌裕先生のお話から。
「従来型の『音の読書』では、脳の大脳皮質を使っています。脳の表層部分にあたり、高次機能を司っています。一方で脳の深い位置にある脳幹や間脳は原始的な脳で、低次機能を司っています。この原始的な脳を現代人は錆つかせてしまっていますが、ここを活性化させるのです」
SRS速読法では、「指回し体操」や「眼球訓練」などをすることで、速読力を高めていくのだそう。

文章だけだと分かりにくいので、指回し体操の動画を。



何でも、「30秒間の指回し体操を親指から小指まで1回ずつやるだけで、速読のスビードが2割アップする」とのことなので、興味のある方はお試しアレ。

本がいままでの10倍速く読める法―20ページが1分間でしっかり理解できる!
本がいままでの10倍速く読める法―20ページが1分間でしっかり理解できる!


●Vol.5 "読書コスト"を下げることを徹底追及 フォーカス・リーディング

◆寺田昌嗣さんが開発されたフォーカス・リーディングでは、「読書コスト」を意識するのが重要。
 このコストとは、もちろんお金ではなく時間のことだ。つまり、読書を通して何が得られるのかという明確な目的意識を持ち、そのためにはどれくらいの時間がかけられるのか(あるいは、時間をかけるのか)を、認識するのが大切というわけだ。
それは例えばこういうことです。
「読書の達人と呼ぱれる人は、このコストをいつも明確に意識しています。でも一般の人でも、状況によっては同じような感覚で読書しているときがあるんですよ。例えぱ、ある資格試験の合格点が70点だとしましょう。70点とるためには、このテキストをどれくらいの時間と労力をかけて読めばいいのかといった計算は、多くの人がしますよね。こういった意識を、普通の本を読むときにも常に持つことが大切なのです」
何も考えずにただ読んでいるだけの漏れ反省の巻……。

フォーカス・リーディング 「1冊10分」のスピードで、10倍の効果を出す いいとこどり読書術
フォーカス・リーディング 「1冊10分」のスピードで、10倍の効果を出す いいとこどり読書術


■4.「フォトリーディング」に潜入体験取材を敢行してきた!!

◆2日間合計18時間の集中講座に潜入し、その実態を明らかにしたレポートです。

なお、講師が誰で、どの講座だったか等の情報は明らかにはされていませんが、講座の内容については、かなり詳細に描かれているので、フォトリーを検討されている方なら、参考になるハズ。

果たして効果のほどは?(ネタバレ自重)


■5.年間1000冊を読破するビジネス書評のカリスマ 土井英司の読書の心得

◆このコーナーでは、お馴染み土井英司さんが、読書について語りまくりますw

まずは「目的意識の重要性」から。
「漫然と本を読むのではなく、この本からは〇〇を学ぴ取るんだ、という目的意識を持つことが、本を読み切る力になります。その力が強いほど、速く読むこともできるし、多くの本を読むこともできる」
さらには、「土井流読書術6カ条」なるものが!

いくつか抜粋してご紹介してみます。

●プロフィールに着目して著者の得意分野だけを読め!
「例えぱ経理畑出身の人が書いた営業の本なら、セールストークについて書かれた部分は誰かの受け売りかもしれないので飛ばしてもいいし、バリバリの営業マンなら、数字の話をしているところは飛ぱしてもいいということになります。そういうことはプロフィールだけではなく、本の帯からも読み取れます。著者の専門外のことは、その著者自身の言葉ではないことが多い。その部分は省くんです」

●本は<原理原則><現実><事例>の3つのタイプに分けて読め!
「読む本を3つのタイプに分類して読むのがおすすめです。第一に、原理原則(フレームワーク)を教えてくれる本。第二に、現実(データ)を教えてくれる本。第三に、事例(ケース)を教えてくれる本。大まかにこの3種類に分けるだけでも、本質にかなり近づくことができます」

●記憶に残る読み方をせよ!
気になるところには赤線を引いておく。二度目に読むときには、赤線の部分だけを数分で読み返す。さらに私の場合、メールマガジンで紹介する。あるいは取材を受けたときに説明する。この繰り返しを行うことで、忘れなくなります」
ここではざっくりとしか紹介できませんが、結構ここだけでもこの本を買う価値があったと思いますので、機会があればチェックしてみて下さい!


【所感など】

◆装丁がライトな感じなので、読む前はどうかと思ったのですが、意外と(失礼w)キチンとまとまっていました。

特に、まだ自分の読み方、速読の仕方が固まってない方なら、複数の速読法をフラットに比較できる、という点ではなかなか秀逸かも。

上記ポイントでは挙げておりませんが、5大速読法のパートでは、それぞれの速読法の実践トレーニングも豊富に収録されています。

それらを実際に試してみた上で、自分に合ったと感じたモノを掘り下げてみると良いと思われ。


◆なお、当ブログでは、この5大速読法以外にも、いくつか速読法の講習を開かれている方のご本を紹介しておりますので、併せてご参考まで。


●BTRメソッド

キャリアが高まる1日15分 速読勉強法 (エスカルゴムック 247)
キャリアが高まる1日15分 速読勉強法 (エスカルゴムック 247)

参考記事:【試験仕様】「キャリアが高まる1日15分 速読勉強法」(2008年11月08日)


●リーディングハニー

究極の速読法 リーディングハニー6つのステップ
究極の速読法 リーディングハニー6つのステップ

参考記事:【速読】「究極の速読法 リーディングハニー6つのステップ」松崎久純(2009年04月09日)


●速習法

本がどんどん読める本 記憶が脳に定着する速習法! (講談社BIZ)
本がどんどん読める本 記憶が脳に定着する速習法! (講談社BIZ)

参考記事:【速読】「本がどんどん読める本 記憶が脳に定着する速習法!」園 善博(2009年04月15日)


◆なお、今回は完全に割愛してしまいましたが、「速読の気になる雑学・ウワサ 都市伝説50連発!!」も、読み物としてはなかなか面白いかも。

著名人の中の隠れた「速読の達人」のお話ですとか、日本の速読ブームの歴史などもw

小飼 弾さんが1冊読むのに5〜10分」なんてのは、当ブログの読者さんならすでにご存じでしょうが。



とにかく、個人的にはほぼ丸ごと1冊、楽しめましたw


読書好き、速読好きなら要チェックの1冊!

超ビジネス脳の作り方 速読で脳と仕事が変わる! (別冊宝島) (別冊宝島 1731)
超ビジネス脳の作り方 速読で脳と仕事が変わる! (別冊宝島) (別冊宝島 1731)


【関連記事】

【速読本10冊】当ブログでご紹介した速読本をまとめてみました(2010年08月19日)

【本リスト有】専門書を素早く読む5つの方法(2008年04月29日)

【読】読書や速読について考えてみる(2007年06月30日)


【編集後記】

◆リアル書店で、堀江貴文さんの新刊小説が平積みになっていました。

成金
成金
前作『拝金』から遡り、物語の舞台は1999年、渋谷へ――。
IT勃興期を駆け抜けた男たちの野心を圧倒的リアリティで描く、まばゆくも壮絶な青春経済小説!
なかなか面白そうですね!


人気blogランキングご声援ありがとうございました!

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