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2010年05月16日

【仕事論】「凡人のための仕事プレイ事始め」中川淳一郎


凡人のための仕事プレイ事始め
凡人のための仕事プレイ事始め


【本の概要】

今日ご紹介するのは、「ウェブはバカと暇人のもの」のスマッシュヒットで知られる、中川淳一郎さんの最新刊。

今までのネット業界寄りのお話から、本書では一転して、「仕事論」にシフトしてらっしゃいます。

アマゾンの内容紹介がシンプルすぎるので、出版社のサイトから。

巷に仕事論は数々あれど、どうにも上から目線でデキる人むけではないか、あたしにはそんな力もやる気もないわと思ってしまうフツーのあなたに朗報です。本書はありそうでなかった「凡人のための仕事論」。広告の現場で数百の企業とわたりあった著者が経験したあまりにもくだらないトラブルの数々に笑っているうちに、フツー人にとっては仕事は「プレイ」として楽しむ他はない、という著者の結論が説得力を持ってきます。

まさに「身も蓋もない」会心の1冊ですw


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【目次】

はじめに

第一章 あまりにトホホなお仕事の現場

第二章 個人を潰し、事なかれ主義に走る絶望的仕事の現場

第三章 夢、死ね!

第四章 仕事はかくも尊く、人生を左右する


【ポイント】

■「何を言うか」よりも、「誰が言うか」が重要

 会社に入ってから、そして最近でもそうなのだが、会議で決まる内容は大抵の場合「その場で一番エラい人が言う内容」である。色々と議論しているものの、「じゃあ、どの案を取るか」といった話になる時、皆はその場で一番エラい人をジッと見る。そこでそのエラい人は「C案でいくか」と言い、皆は「そうですよね!」「やっばC案っスよね!」となり、C案で話は進むこととなる。


■「検討だなあ」と言って、失敗した時のための予防線を事前に張っておく

 宣伝活動の提案をした際、クライアントの人々がよく使う技が「顔を見合わせて『検討だな』と言うこと」だ。(中略)

 これが意味することは、「別にオレはお前らの提案をすんげー素晴らしいとは思わなかったんだぞ。分かってるよな」という姿勢を提案者に見せることである。そして、こうした姿勢を見せることにより、仮に結果がか出なかった時に「あの時、我々は完全にオタクらの提案には納得しなかったのを覚えていますよね」と言えるのだ。


■「セカンドライフ」「ツイッター」に見る「手段の目的化」

 流行りもので何かをしたい、といったことを上司やクライアントから言われた場合、相手はさほど真剣ではないことが多いし、ただ「この新しいツールを使って何かをやらなくてはまずい」「とりあえず試しておかなくては、自分が情報感度が低いヤツだと思われてしまう」という程度の気持ちであることもある。
その時は「どんな効果を狙ってますか?」とキチンと言い、「手段の目的化」を避ける提案をすべきである。


■「根本的改革」「抜本的改革」という言葉の真意は「何もやらない」

「なんでみんな『徹底的』だの『抜本的改革』だの言うか分かる? それはさあ、こうしてドーンと大きなことを言っておけば、『何もしなくていい』ってことになるんだよ。なんだか掛け声だけ大きくかけておき、具体的目標を発信しなければ『そういう気持ちで行こう! という我々の意思表示です』ということになるわけだな。具体的目標を掲げると実際に『手を打つ』必要性が出てきちゃうけど、大きなことを言っておけば何もしないでいい。だからみんな大きな目標ばかり言うんだ」(一橋大学 楠木健・助教授(当時))


■本当はコンサルティング会社の導き出す結論は分かっていた

 「だったらなぜ、そんなに高いカネを払ってまでもやってもらうのですか?」と聞いてみるとこう答えた。
 「従業員をリストラする、という結論に我々はしたかったのです。しかし、内部の人間のロから言うと角が立つので、『外部の冷静な目から見ても、我々は人員削減が必要だったのだ。仕方がない。断腸の思いで従業員のカットをする』と言いたかったのです」


■「お笑い」「音楽」「小説」は夢を見続ける人が多い

「夢の職業」と言われるお笑い・音楽・小説といったジャンルにおいては、絶対的な「優れたもの」のモノサシが存在しない。判断するのが審査員や客だったりするわけで、「審査員がバカだった」「時代がまだオレ達に追いついてない」などといった言い訳が可能である。その時の運も大きく左右する。そして、成功した人間のことを「あいつらはラッキーだった」と言い続けることによって、引くに引けぬ状態となり、かくして夢を追いかける低収入の30代になってしまうのである。
 よって、必要なのは「圧倒的に凄すぎる存在」をまずは知り、その人と自分を比べ、その人に勝てるか勝てないかを判断することなのである。


■ワーク・ライフ・バランス、クソ食らえ!仕事を「プレイ」と考えろ

 働いてみると分かるのだが、結局色々と楽しい人生を送っているのは「仕事がデキる人」「カネを稼いでいる人」なのである。(中略)

だから、「ワーク・ライフ・バランス」などと言わずに、とりあえずは仕事をがんばれ! プレイだと考えて楽しめ! と言いたいのである。そうすれぱ、後に良い人生がやってきて、その時にようやく理想的な「ワーク・ライフ・バランス」が達成されるのだ。


■ストレスの正体とは「自分のカではどうにもならないことで自分が怒られること」にある

「自分が悪くないのに自分のせいにされる」「自分が悪くないのに怒られる」という気持ちがストレスを生むのだ。何せ、自分がどう頑張ろうが、組織の壁やルール、相手の考え方によってすべては潰される。とんでもない無力感を覚え、改善したくてもできない、自分のカだけでは解決できないもどかしさ、でも誰かから責められることこそがストレスの正体である。


【感想】

◆冒頭で「身も蓋もない」と書きましたが、まさにそんなお話の連続でした。

特に著者の中川さんの新卒時に入られた会社が「某広告代理店」だったため、クライアントと外注先、さらにはマスメディア関係者の間に板挟みとなって、「理不尽な扱い」を受けたことも多々。

そんな中川さん自身も、自らの保身(?)のために、下請けに無理難題を言わざるをえなかったりして、この業界ならでは(?)の人間模様が描かれています。

要は「自分が怒られたくなかったら、自分よりも立場の低い人間を怒られ役にしろ」ということ。

ちなみにこういった広告業界全般のお話に関しては、この作品が異様に細かかったですねw

気まぐれコンセプト クロニクル
気まぐれコンセプト クロニクル


◆ちなみに、上記ポイントでは取り上げなかったものの、中川さんが「ウェブはバカと暇人のもの」を出されたときのエピソードも興味深かったです。

出版時点ではもちろん、現職であるア●ーバニュースの中の人なわけで、そんな方が「「ウェブはバカと暇人のもの」なんて言ったら、それは検閲入ります罠w

実際、某社の広報には、「ウェブと〜」のゲラに100枚程度修正部分の付箋を貼られたのだそう。

本書では具体的に、「どこがどう直されたか」まで挙げられており、前後で比較されたものを読むと、「それって、事実改(ry


◆同様に、中川さんのお友達の例で、会社に「副業禁止」という就業規定が無いにもかかわらず、出版にNGが出た方がいらっしゃったとのこと。

なぜNGかについての列挙された理由を読むと、結局会社はイメージダウンやクレーム等のリスクを怖れているようです。

最終的には役員までかけあって、その方は出版にこぎつけたものの、肩書きには社名が入れられないことに。

この辺はいずれ本を出したい、という方は意識しておきたいところです。

ご自分の会社の名前を出して、現職で本を出されている方がいるかどうかくらいは、チェックしておいても良いかも。


◆そんな、「仕事」や「会社」に関する「トホホ系」な話が続いていたのに、第4章から、何故か(?)アツくなるのが、本書の面白いところ。

ここにきて私たちは初めて、「仕事プレイ」の意味を知ることになります。

中川さんが最初の代理店入社時に感じたこと、そしてその2年8ヶ月後に退職する際の担当役員とのエピソード等々。

正直、「ここだけ別の人が書いたのか?」と思ったのはナイショですw

「身も蓋もない現実」とどう向き合って働くべきかを、読み取る1冊!

凡人のための仕事プレイ事始め
凡人のための仕事プレイ事始め


【関連記事】

【ウェブ】「ウェブを炎上させるイタい人たち」中川 淳一郎(2010年02月10日)

【Web1.374?】「ウェブはバカと暇人のもの」中川淳一郎(2009年04月25日)

【熱血仕事術】「ワークライフ"アンバランス"の仕事力」田島弓子(2008年11月18日)

【新ライフハック】「クビにならない日本語」ココロ社(2009年07月06日)


【編集後記】

「何ぞこれwww」な1冊。


どうすれば交渉相手を思うように動かせるのか。言葉で人を動かす技術、プレゼンの力で相手をたらしこみ、歴史を動かした先人たちがいた。コロンブス、豊臣秀吉、大黒屋光太夫、クーベルタン男爵……壮大なプロジェクトを実現させた、彼らのプレゼンを解剖すると、不可能を可能にするプレゼン術の極意が見えてくる。人は説得では動かない。納得させられてはじめて動くのだ。歴史とビジネスが合体した比類なき一冊。(新潮社のサイトより)

まだ読んでないのですが、ちょっと気になりますねw


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Posted by smoothfoxxx at 09:30
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