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2010年05月10日

【難関試験用?】「東大生・医者・弁護士になれる人の思考法」小林公夫


東大生・医者・弁護士になれる人の思考法 (ちくまプリマー新書 137)
東大生・医者・弁護士になれる人の思考法 (ちくまプリマー新書 137)


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、「タイトルを見ただけで即買い」してしまった勉強本

著者の小林公夫さんは、法学博士であり、また、資格専門予備校で医学部や法科大学院合格者を多数輩出されているというお方です。

一方で、教学社『赤本』では東京大学後期総合科目3の責任解答者も務めてらっしゃる故、東大入試の分析にも長けているという受験界のツワモノ。

アマゾンに現時点でデータがないので、出版社のサイトから引用します。

受かる人はどこが違うのか。30年間予備校や大学で数え切れない程の受験生を指導した結果みえたこととは? 勉強法を示しつつ難関に立ち向かうことの意味をも考える。

確かに本書は「ガチな勉強術」ではなく、タイトル通り「思考法」に近いかも。


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【目次】

序章 難関に立ち向かうということ

第1章 医者になれる人はここが違う

第2章 弁護士になれる人はここが違う

第3章 合格する人の共通点

第4章 難関大学に受かる人はここが違う

第5章 東大に受かる人はここが違う

第6章 なんのための難関突破か


【ポイント】

■受験に成功する者の特徴

もっとも重要なのは、壁を乗り越えていくタイプの者は困難に直面した際に、素直に他者の言葉に耳を傾け、執道修正できるという点です。
 もちろん、打たれ強い精神的なタフさや粘り強さ、自己管理能力なども重要な要素とはなりましょうが、素直に人の意見を聞き、「心に開かれた窓」を持つ者は、大きく伸長していくと、直感的に感じました。


■過去問はもちろん重要

「卒業試験にしろ、医師国家試験にしろ、過去問があるのであれぱ、それを徹応的にやることが一番重要だ」ともKさんは力説します。医師国家試験では『クェスチョン・バンク』という過去問集があり、これをこなすのが最も効果的だそうです。この過去問集は合計30冊もあり、積み上げると1メートルくらいの高さにもなりますが、半年くらいあればマスター可能だそうです。


■分厚いテキスト等は持ち運べる量に分割する

「判例六法を法律ごとにばらして、民法と民事訴訟法、会社法と商法、行政法と憲法、刑法と刑事訴訟法の4分冊にしました。こうすると一冊が軽いので、通学の行き帰りなど常に持ち歩くことができます。(後略)」


■こなした勉強は「数値化」する

さらにMさんは、机に向かって集中して勉強した時間をすべて記録し、一覧表にしていました。毎日の勉強時間を数値化することで、「今日はこれくらいやった。あと何日あるからこのぐらいやらねばならない」と計画的に勉強を進めることができたそうです。Mさんは一日8時間を目標に勉強を進めるようにしました。


■1週間で読破可能なテキストを選ぶ

 Oさんによれば、繰り返し勉強できる基本的な参考書を選ぷことが大切なようです。この本なら1週間で読めると思うものを選び、最初はわからなくても、とにかく最後まで読んでみる。わからないところには付せんを貼り、後で先生や友人に確認し、穴をなくすという学習を進めていきました。


■論文試験はわかりやすく書く

 なお、当たり前のことですが、文字は大きく、読みやすく、論点はわかりやすく書くことが必要です。新司法試験の採点者は一般に年配者が多いからです。また、基本的に落とす試験ですから、採点者は答案を読んでいて、意味のわからない箇所があっても、好意的に前に戻って読み返すことはしてくれません。そのまま読み飛ばされることに注意しなければななりません。


■合格できない人に共通して欠けている「バランス感覚」

 まず、必要なものと不要なものとを峻別できない人はいけません。受験勉強の中で、無関係なものに手を出してしまう人というのは、必ずいるものです。たとえば、受かるために50が必要であったとします。それなのに、ある科目で80やってしまったら、他の科目に振り分ける時間が少なくなり、結果として30しかできなくなります。


【感想】

◆本書は冒頭で触れたように「ガチな勉強術の本」ではないため、TIPSとして抜き出すのは若干厄介でした。

というより、上記ポイントで挙げたものは、いずれも汎用性が高いもので、逆に言うと、類書との明確な違いが、これだけでは分かりにくいと思います。

ただ言えるのは、「どの受験(大学・資格限らず)でも根本の部分はそれほど変わりない」ということ。

試験ごとに難易度や様式、さらには合格率が違うため、全て同じではないものの、やはり「勉強法の目指すところは同じ」なのかもしれません。


◆そして実は、もっとも大事だと言われているのが「素直さ」

これは私が税理士試験を受験している時から、どの先生も言われていました。

当時は今ひとつ「ピンと来なかった」ですし、そのせいか(?)思った以上に受験も長期化してしまいましたが、今ならその意図するところは何となくわかります。

第一、受験生になってしまうと、「目の前の試験のこと」しか目に入らず、「メタ視点」になりようがありません。

受験を指導する先生にしてみれば、過去の傾向や、本人の特徴、さらには今年のトレンドや他校の動向等、さまざまな観点からアドバイスしてくれているのに、受かりにくい人ほど「意固地」になって、自分のスタイルに固執してしまう傾向があるんですよね。

そのせいか、資格試験界には「プロ受験生」という言葉もあったりするのですが。


◆一方、タイトルにあるように、本書では「東大」「医師国家試験」「新司法試験」それぞれの試験固有のアドバイスも収録しています。

一例を挙げると、司法試験の受験生の勉強法に関する発言として

「(前略)例えば憲法に関するものであれば、原告の主張があり、被告の主張があり、裁判所の判断があるので、とりあえず裁判所の判断だけを読み、一審と最高裁が同じことを述べており、高裁だけ判断が違う場合には、高裁と最高裁に絞り、読むようにしていました」

なんてのは、ちょっと他では使いようがないというかw

他にも、「東大の後期試験の問題を10年分以上列挙して、その出題の傾向を分析する」、というのも、東大を目指す方ならまだしも、既に社会人である方には、活用しようもないです。

それ以前に、こういった難易度の高い試験を受ける方であれば、各試験の専門の書籍にじっくり当たるべきだとは思いますが。←身も蓋もないw


◆ただ、個人的に感じたのは、本書は小手先の「戦術論」ではなくて、もっと「大局的な考え方」を重視している、ということ。

そもそもの「モノの考え方」が誤っていると、いくら戦術を固めても合格できないことは多々あります。

ゆえに、難易度の高い試験を受験される方だけでなく、資格試験等で「伸び悩んでいる方」「受験が長期化している方」にとっては、本書には現状を打開するヒントがあるかもしれません。

「単なる勉強本」ではない分、人によって評価が分かれそうな1冊でした。


東大生・医者・弁護士になれる人の思考法 (ちくまプリマー新書 137)
東大生・医者・弁護士になれる人の思考法 (ちくまプリマー新書 137)


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【必見】「再受験生が教える医学部最短攻略法」荒川英輔(2007年08月24日)


【編集後記】

◆ウワサになっていた週刊ダイヤモンドの「アップル特集」がいよいよ発売です!

週刊 ダイヤモンド 2010年 5/15号 [雑誌]
週刊 ダイヤモンド 2010年 5/15号 [雑誌]

…MSユーザーの私でも一応買いますが、何か?w


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Posted by smoothfoxxx at 07:30
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この記事へのコメント
目がチカチカして読みにくので
ブログの背景を黒以外ににしてもらえませんか?

Posted by A at 2010年05月11日 00:15
>Aさん

コメントありがとうございます。
背景については、色々な方から何度かご指摘頂いているのですが、私が多用している「色つき拡大文字」部分が白背景ですと、飛んで見えにくくなるため、いまだ修正できずにいます。

もちろん、今までの分は見にくくても良いと割り切れれば良いのですが、なかなか決心がつかなくて。

また過去分を修正するにも、色つき拡大文字はすべて手修正で直さねばならないらしいので、その工数をさけずにいるような次第です。
見にくくて申し訳ございませんが、ご了承願います。
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2010年05月11日 07:45
 私も勉強本には興味があって、この方の受験関連本には目を通した記憶があるのですが…。
 「小林」公夫さんですよね?
Posted by 気になったもので at 2010年05月11日 20:03
>気になったもので さん

ご指摘ありがとうございます(汗)!
今修正いたしました!!
小林先生にも大変失礼致しました!!
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2010年05月11日 20:34