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2010年04月17日

【攻略!】「ヤフートピックスを狙え」菅野夕霧


ヤフートピックスを狙え―史上最強メディアの活用法 (新潮新書 362)
ヤフートピックスを狙え―史上最強メディアの活用法 (新潮新書 362)

【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、「日本一のポータル」である「ヤフー ジャパン」のトップページに鎮座するニュース、「ヤフー・ニューストピックス」(本書内では「ヤフートピックス」と表記)の攻略本。

そのヤフーへのニュース配信元の一つ、「市谷経済新聞」の運営を通して、「どういう記事がヤフートピックスで取り上げられるか」を分析されてらっしゃる菅野夕霧さんが、本書の著者です。

現時点でアマゾンに情報がないので、出版社のサイトから。

現在、日本最強のニュースメディアは「ヤフートピックス」である。ここで言及された商品は爆発的に売れ、地方都市のイベントでも全国的な注目を集めてしまう。逆に言えば、「宣伝費ゼロ円」で話題を作り出すことが可能になるのだ。「ヤフー」へニュースを提供し、「トピックス」への記事掲載経験も豊富なウェブ新聞の編集長が、「誰でもできる話題作りのノウハウ」を開陳する。

まえがきにもあるように、「売りたい商品やサービスがある人はもちろん、活性化を図りたいイベント関係者まで」見逃せない1冊。

そして、私のようなブロガーにも、得るところがありました!


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【目次】

まえがき

第1章 「話題」の発信源を探る

第2章 ヤフートピックスの特徴

第3章 トピックスに見る話題の分類1―「挑む・挑ませる」

第4章 トピックスに見る話題の分類2―「見た目」

第5章 トピックスに見る話題の分類3―「組み合わせ」

第6章 「話題」増幅の味方

第7章 あなたのアイデアを話題に

あとがき


【ポイント】

■ヤフートピックス編集部員の仕事とは?

トピックス編集部員の仕事は約3500もの膨大なニュースの中から、世の中の関心を引くと思われるニュース記事を1日50〜60本選び出すこと。選び出した記事に、より理解を深めることにつながる関連記事を探し、リンクを貼り、トピックスページを作成すること。そしてその記事と、関連記事を含めたトピック全体から読み取れる「見出し」をつけること、の3点が主なものです。


■見出しで煽らない

見出しと記事内容とに乖離があった際に失われる読者の信頼感を危惧。「それは長期的に考えると決していいことにつながらない」と奥村さんは話します。面白いタイトルをつけてただクリックさせればいい、刺激的な言葉を並べてとりあえずクリックを、というような広告的な手法とは違い、ヤフートピックスはニュースサイトへ誤解なく正確に誘導する役割を真摯に果たしていることがうかがえます。


■トピックス8本の並びにも意味付け

二ュースのジャンルで言うと、「政治」や「社会」といった分野の硬派なニュースが最上位など上の方に、「スポーツ」「エンターテインメント」など柔らかいニュースが下の方に配されていることに気付くかと思います。これが、ヤフーが意識して行っている硬軟のグラデーションで、トピックスのもう1つの特徴です。


■『日本鉄道旅行地図帳』のニュースでのアクセス殺到ぶり

それまで1日平均250前後のぺージビューであった同地図帳のウェブサイトはこの日、約250倍の6万3000ぺージビューを記録。新潮社本体のウェブサイトアクセスもこの日は倍増し、サイト訪問者の一定時間内クリック数(セッション数)は3倍に。急激なアクセスの集中でサーパーがダウンし、ぺージが表示できない時間帯も発生しました。

日本鉄道旅行地図帳 1号 北海道―全線・全駅・全廃線 (1) (新潮「旅」ムック)
日本鉄道旅行地図帳 1号 北海道―全線・全駅・全廃線 (1) (新潮「旅」ムック)


■トピックスの持つ影響力

2002年の4月1日、「ヤフーが宇宙広告に参入する」とのトピックスをトップぺージに掲載しました。エイプリルフールにちなみ、ヤフーの遊び心として受け入れられるとの判断からでしたが、このトピックスにより「株を買ってしまった」などの戸惑いの反響が多数寄せられ、その影響力を痛感。真実を伝えるニュースを取り扱う以上、ジョークや広告を取り混ぜて扱うことはできない、と強く再認識したと言います。


■ニュースに相応しいかは「へぇ」が自然と出るか

面白い話題やニュースを人に話すと、相手から自然と「へぇ」という相槌が出ます(本当に無意識に出ます)。特に興味深いニユースの場合には「へぇ……へぇ……」と「へぇ」の相槌が連発されます。テレビ番組の影響かどうかはわかりませんが、ニュースに相応しいかどうかの一つの判断にはなります。わたしの編集部でも、事前にとある事象の概要だけを話し、「へぇ」が自然と出るかどうかの確認をし合ったりしています。


■トピックスに見る話題の分類―「異物の足し算」

 わたしが担当している新聞でも、冒頭の「森伊蔵ショコラ」や、四谷荒木町で現役の僧侶が運営するショットバー「坊主バー」、神楽坂の老舗喫茶店の「37年つぎ足しカレー」などの記事がトピックスに掲載されましたが、いずれもこの異物の足し算の事例です。
 この異物の足し算による話題づくりは、わずか13文字で表現されるヤフートピックスの特徴と非常にマッチし、「ひと言で言って面白いのかどうか」を計ることができます。あなたの手掛けるものの対極にあるものは何なのか、あなたの手掛けるものに何を足し合わせるとインパクトが出るのか、検討してみてください。


■ニュースリリースに余計な修飾語は不要

「特別な」「話題の」「本格的な」「究極の」「高評価」……といった類いの言葉はついつい使いたくなりますが、メデイア側からすれば、客観性のない記述にはほとんど意味がありません。「特別な」ものかどうかはお客さんや読み手が決めることで、あなたの主観の入った記述は、わたしも含めてメディア関係者は飛ばして読む習性が身についています。むしろこの種の記述が多いものには反感を抱くだけです。「世界技術オリンピックで1位」といった客観的な事実があれぱ別ですが、広告ではないので思い入れだけで書くような修飾語は不要です。


【感想】

◆日頃、何気なしに読んでいるヤフートピックスですが、記事を書く側(配信元)、そして選ぶ側(ヤフー)では、「何を考えて、どのように選んでいるのか」がわかる1冊でした。

ヤフー側が淡々と(?)選択しているのに対し、配信元は、「自らの記事がトピックスに選ばれるか否か」は大違い。

実際、記事の元となるお店や会社へは、問い合わせが殺到し、注文や売上がそれまでの何倍もあがってしまうのですから、ある意味それも当然です。

例えば、上記ポイントで挙げた『日本鉄道旅行地図帳』は、累計100万部を突破したことを報じる記事を菅野さんが配信したところ、見事に「ヤフートピックス」となり、昼間の時間帯に1時間以上トップページにて掲載。

するとその日1日だけで、アマゾンで2400冊注文が入ったそう。


◆ゆえに、まえがきにある菅野さんの言葉によると

現在のヤフートピックスは、ニュース記事を書く側にとっても、とてつもない「やりがい」を与えてくれる存在

なのだとか。

これを読んで、はてブのホッテントリ入りを目指すブロガーも同じようなものだな、と感じたワタクシw

以前ご紹介したこともありますが、こんな手法でホッテントリ入りに挑んでいる方もいらっしゃっるわけでw

はてブと Twitter を使って、1ヶ月で約3万 PV を稼いだ顛末 :: gerenuk.crazyphoto.org/ はてブと Twitter を使って、1ヶ月で約3万 PV を稼いだ顛末 :: gerenuk.crazyphoto.org/

なお、ホッテントリ入りには「煽り」「炎上」も手法として「アリ」(多分w)ですが、ヤフートピックスは全く違いますので、念のため。


◆目次にもあるように、本書では3〜5章において、今までのトピックスの記事やそのタイトルを分析。

タイプ別に分類されたものを読んで、「なるほど」と思わず納得しますた。

また、個々の記事の内容もさることながら、それらに付けられた「タイトル」も秀逸。

「煽らずにクリックさせる」職人技は、ブロガーならずとも身につけたいものです。

ちなみに「13文字」というのは、人間工学的に「ひと目で認識できる文字数の限界」らしいので、まさに「瞬間勝負」ですね。

ブログのタイトルでも、長すぎるとはてブのホッテントリでは入りきれない(通常でもサイトのタイトルは切れている)こともあるので、ムダを削ぎ落とす技術は有益かと。


◆今まで私が何も意識しなかったように、ただトピックスを読むだけの方にとっては、本書のそれほど意味はないのかもしれません。

ただし、何らかの意図を持って情報発信されている方なら、読むべき価値は大いにアリ

もちろん、最も読むべきなのは、冒頭でも触れたように、「売りたい商品やサービスがある人」です。

お金を払ってでも載りたいヤフートピックスという媒体に、タダで載ることができるヒントを得ることができるかもしれないのですから。


載れるものなら私も載りたいですって!

ヤフートピックスを狙え―史上最強メディアの活用法 (新潮新書 362)
ヤフートピックスを狙え―史上最強メディアの活用法 (新潮新書 362)


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「究極のマーケティングプラン」ダン・ケネディ(著)、神田昌典(監訳)(2007年04月16日)

「これ、知ってました?集客に、お金はかからないのです。」藤村 正宏 (著)(2006年05月21日)


【編集後記】

◆本書が「外側から見たヤフートピックスの本」ならば、こちらは「内側から見た本」

ヤフー・トピックスの作り方 (光文社新書 454)
ヤフー・トピックスの作り方 (光文社新書 454)

実はこれも注文してあるんですが、さすがにヤフートピックスの本ばかり記事にするのはどうなのかとw


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Posted by smoothfoxxx at 10:00
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