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2010年03月30日

【思考術】「思考のダイエット」佐野研二郎


今日から始める思考のダイエット
今日から始める思考のダイエット


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、ちょっと変わった思考術のご本。

著者の佐野研二郎さんは、広告業界出身の「アートディレクター/クリエイティブディレクター」だけあって、出てくる事例や作品も広告絡みのモノが多いです。

アマゾンの内容紹介から一部引用。

LISMO! やTブー! S、資生堂ザ?コラーゲンをはじめ、手がけた商品を次々ヒットさせているアートディレクターの佐野研二郎氏が、初めて明かす思考プロセス。「シンプル、クリア、ボールド」「タイムリミット10-10」「幕の内弁当よりカルビ弁当の法則」「言葉のアイコン化」「絵のダジャレ」「写メール仕事術」「キャラクターのコミュニケーション能力」など39のメソッドを紹介。この本は、能率とコストパフォーマンスを向上させ、険しい時代を生き抜くための、思考のダイエット本である。

もちろん、私たち一般のビジネスパーソンでも使えるネタしっかりありましたよ!


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【目次】

まえがき

第1章 コミュニケーションのダイエット
 01 簡単に。
 02 想像する。
 03 凝縮。 ほか

第2章 時間とコストのダイエット
 07 リミット。
 08 短く、早く。
 09 未来図。 ほか

第3章 思考プロセスのダイエット
 18 寝かす。
 19 ボツ。 
 20 右脳と左脳。 ほか

第4章 ブランド構築のダイエット
 31 残す。
 32 人格。
 33 低解像度。 ほか

第5章 リバウンドしないダイエット
 39 フロー。

あとがき


【ポイント】

■コミュニケーションのムダを削ぎ落として質を上げるには

僕は、

1 シンプル
2 クリア
3 ボールド


というキーワードを掲げています。単純(シンプル)で、明快(クリア)で、太い(ボールド)柱のあるコミュニケーションという意味です。


■あえて隙を作る

多くの人をターゲットにする場合、作り込み過ぎず、わざと隙を与えることがとても重要だと考えています。消費者の好みで変化していける、という余地を作る。それが、多くの人から好かれるブランドの魅力になっているのではないでしょうか?


■メールは「短く早く」返信する

返事をすぐに返すというのは、コミュニケーションの基本でもあるし、仕事のメールを溜め込まずに、次々と判断していくことは、時間を効率的に使うことにつながるので、自然とコミュニケーションの質が上がっていきます。そして、コミュニケーションのスピードが、仕事のスピードに直結することになるのです。メールの返信をしながら、判断のスキルを磨いている、そう考えてみてください。


■クライアントからオリエンテーションで説明を受ける前に作業をスタートしてしまう「フライング」

 例えば、本の装丁の仕事の依頼があったとします。事前にタイトルや内容をできるだけ聞くようにしているので、その内容だけを手がかりに、ある程度作ってしまうのです。(中略)

 そもそも、オリエンまで時間がありませんから、集中して考えなくてはいけません。それは、リミットを自分で作ることになり、自然と濃縮されたアイデアが出てきます。そして、まだオリエンの前ですから、なにも制約されることがなく、自由な発想でアイデアを出すことができるのです。


■時には諦めることも大切

設計図に色を塗るだけの仕事の仕方だけではなく、現場で発見したことをすぐに提案できる瞬発力を身に付けましょう。時間をかけて積み上げてきたものを捨て去る潔さも、時間とコストのダイエットのとても大切なキーワードなのです。(中略)

手応えがなければ、ある程度の時間で見切りをつけて、違う場所の穴を掘っていかなければ、かえって効率が非常に悪くなるということを心得て、諦めることも大切なのです。


■口に出すことは、問題点を浮き彫りにすること

 僕も、プレゼンの前になると、事務所のスタッフを相手に、口に出して説明するようにしています。スタッフはこちらの味方ですから、「面白いです」と言ってはくれますが、自分で話している時に、「ちょっと説明が苦しいな」と思うことがあります。そういう時には、まだそのアイデアに詰め切れていない、弱い部分があるということなのです。


■プレゼンで伝えたいことを、いったん英語にしてみる

 中学校で習ったような、ごく簡単な英語で構いません。もしも言いたいことが、簡単な英語に翻訳できないのなら、その企画は、まだ固まり切れていない部分があります。


■やりたい夢や企画は、行動しなくては形にならない

 美大の頃、友人と話していると、「いつか絵本を描いてみたい」という夢を聞かされたことがありました。そこで、「いままで、絵本を描いたことはあるの?」と訊いてみると、大抵「まだ、描いたことはない。いつか描きたいね」と答えます。絵本を一度も描いたことのないひとに、出版社の担当者が出向き、「絵本を描いてみませんか?」と依頼をしに、わざわざやって来ることなんてないのになあ、と思ったものです。
 ずっと書き溜めてきたものがすでにあり、編集者に見てもらうアクションを起こす。夢だけ見ていても白馬の王子様はやって来ないのは、明らかです。


■客観的な視点で全体を眺める

 移動中の新幹線や喫茶店でラフスケッチを描き、その絵を写メールで撮影し、それをスタッフに送り、制作してもらうことがあります。「佐野さん、それはとても乱暴なやり方ですね」、そう言われてしまうかもしれませんが、実はこの作業もシンプルでわかりやすいデザインをするのに、重要なプロセスなのです。(中略)

 僕は、スケッチを写メールで送った段階で、スタッフにその魅力が伝わらないようであれば、細かい箇所のクオリティを上げても、おそらく伝わらないものになる、とさえ考えています。デザイナーのみならず多くの仕事で、つい細部ばかりこだわってしまい、全体が見えていなかった、というケースがあると思いますが、客観的な視点で全体を眺めることも重要です。


【感想】

◆今までも広告代理店系の方の仕事術・企画術の本を何冊かご紹介したことはありましたが、その多くの方がコピーライターだったため、いずれも「言葉」に特化していたような記憶があります。

それに対して佐野さんは「ビジュアル」

もちろん、ビジュアルだけではないのですが、発想そのものがユニークなので、似たような(?)ビジネス書に食傷気味の方なら、新鮮ではないか、と。

しいて言うなら「右脳的」とでもいいますか。

あ、でも今回挙げなかったメソッドで「右脳と左脳をバランスよく」というのがあるんでしたw


◆今回の記事では、特に画像等を用いておりませんが、本書は佐野さんが手がけられた商品や広告の写真が程よく収録されており、ビジュアル的なメソッドを理解する上では大変ありがたかったです。

折角なので、登場した作品をいくつかご紹介。

●BATH ART



●PIG MUG



「LISMO!」「Tブー! S」のデザインは有名なんでサムネイルは割愛しますw

これらの制作秘話については、本書をご参照のこと。


◆また、ビジュアル以外でも、「口に出す」「英語にしてみる」という辺りは、是非試してみるべきかと。

私もさすがに英語にはしないものの、読んで良かった本の内容を「ヨメにアツく語る」ことがたまにあります。

そして、もともとビジネス書を読んでいないヨメにも、その良さが伝わるようなら、記事にしても手応えがあるもの。

例えばこの本とか。


参考記事:すぐに使える「ロジカルシンキング・リーディング」テクニック5選:マインドマップ的読書感想文 すぐに使える「ロジカルシンキング・リーディング」テクニック5選:マインドマップ的読書感想文


◆なお、本書の終わりの方では、本書収録の「メソッド」の実例として、「実際にこの本ができるまでの制作過程」が明らかにされています。

タイトルや装丁等、なるほどこういう「ウラ」があったのかと、思わずニヤリw

この辺は、著者志望の方や、出版関係者の方には興味深いのではないでしょうか。

あ、著者志望の方は、上記ポイントにもあるように「行動して形にする」のが大事ですからネw


見た目以上に「奥が深い」1冊でした!

今日から始める思考のダイエット
今日から始める思考のダイエット


【関連記事】

【スゴ本】「ゲームデザイン脳 ―桝田省治の発想とワザ」桝田省治(2010年03月21日)

【脳内経験】『案本 「ユニーク」な「アイディア」の「提案」のための「脳内経験」』山本高史(2008年04月10日)

【スゴ本!】「広告コピーってこう書くんだ!読本」谷山雅計(2008年01月15日)

「広告の巨人オグルヴィ語録」デイヴィッド・オグルヴィ(2007年03月01日)

「ある広告人の告白」デイヴィッド・オグルヴィ(著)(2006年07月12日)


【編集後記】

◆知らぬ間に、橘玲さんの「亜玖夢博士シリーズ」(?)の新刊が出ていました。

亜玖夢博士のマインドサイエンス入門
亜玖夢博士のマインドサイエンス入門

前作で経済を説いた博士。此度は心理科学で相談者に臨むが、またも助手の暴走で混迷は深まるばかり。ブラック度もスケールUP!

これは一応チェックしなくては。


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Posted by smoothfoxxx at 08:00
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