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2010年01月08日

覚えておくと便利な「フレームワーク仕事術」のウラワザ


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必ず結果を出すフレームワーク仕事術 (PHPビジネス新書)


【本の概要】

今日ご紹介するのは、『戦略フレームワークの思考法』等の著作で知られるコンサルタント、手塚貞治さんの最新作。

「フレームワーク」「仕事術」といった、当ブログ的に美味しそうなタイトルゆえ、購入決定w

内容も、「インプット&アウトプット」から、「スケジューリング」、そして「キャリア」まで幅広くカバーしており、結構楽しめました。

なお、タイトルは新年初の「ホッテントリメーカー」作でございますw





【目次】

第1章 仕事術とフレームワーク

第2章 インプット

第3章 アウトプット

第4章 モチベーション

第5章 スケジューリング(短期的時間管理)

第6章 キャリア(長期的時間管理)


【ポイント】

■1.仕事術の本が活用できないのは、学んだ知識が頭の中で整理されてないから

◆著者の手塚さんご自身、起業家や大企業の経営者の仕事術の本を読んでいて、いざその内容を実際に活用しようとしてもうまくいかなかったそう。

その要因の1つが、書かれた内容が「体系的でない」から。

いろいろな方々の仕事術についての見解は確かに示唆に富んでいます。しかしそれは、やはりその方の経験談を個別に寄せ集めたのみ、というケースが往々にしてあるわけです。そこから生まれた仕事術は、その方々の体験談を収集したものにはなっていても、僭越ながら体系化までには至っていないということだと思ったわけです。

そこで登場するのが「フレームワーク」

本書は仕事の要素を(目次にもある)「インプット」「アウトプット」「モチベーション」「スケジューリング」「キャリア」の5つに分解して解説しています。

もっとも、この記事自体は「個別の寄せ集め」ですし、私自身も「演繹法」より「帰納法」タイプなんですがw


■2.テーマの歴史的背景を追うと、表層的な定義だけでは分からなかったものが立体的に見えてくる

◆上記1.で言うところの「インプット」は4つのステップに分けられ、その中の1つである「読む」という行為に関して。

手塚さんが新しいテーマを習得する際に重視するのは、「そのテーマのたどってきた歴史」だそう。

 今の状況というのは、あくまで時間的変遷を経た結果であり、そのプロセスを知らないと現時点の結果を本当の意味で理解することはできないと思うからです。言い方を変えれば、歴史さえ分かれば現在の状況を容易に理解することができる、ということにもなるので、歴史を知ることこそ、実はノウハウ習得の早道というわけです。

本書では具体例として、「経営戦略論」が詳しく解説されている(結構面白いっす)のですが、他のテーマについてもこんな提案が。

例えば複式簿記を理解するのでしたら「どういう背景で複式簿記が生まれたのか?」、コーポレートガバナンスを理解するのであれば「なぜ国別に特徴が異なるのか、どのような歴史的変遷をたどってきたのか?」といった観点で勉強すると、理解が早まるでしょう。

これは私にしては珍しく(?)「本業で活用したい!」と思ったネタだったので、取り上げてみた次第です。


■3.矛盾確認で付加価値の高い情報を得る

◆同じく「インプット」「会う」から。

特に「取材」「人の話を聞く」際に、疑問に思ったこと、矛盾があると思ったことは、必ず確認すべきである、と。

聞き手側の頭にすっと入らず「?」と思ってしまったことは、聞き手側の予想と異なる意外な内容だったということですから、その取材内容の中でキーポイントである場合が多いのです。したがって、その部分は深く掘り下げることによって付加価値の高い情報が得られる可能性があるということです。会話の合間にぜひ確認しておくべきことです。

具体的な質問として挙げられているものをご紹介。

・「先ほどは確実とのご認識だったかと思われますが、今のお話だと失敗するケースも多いということでしょうか? どういう場合が失敗しやすいのでしょうか?」

特に、こちらがムリを言って話を聞かせてもらっている場合など、矛盾点を指摘するというのはやりにくいですが、価値ある取材にするためにも、思い切って確認しておきたいものです。


■4.アウトプットを出すには情報のインプットを遮断したほうが良い

「アウトプット」「4+1」のステップに分解されるのですが、その初っ端の「アイデアを考える」という作業におけるお話。

よく、アイデアを出すには「三上」(馬上・枕上・厠上)がいい、と言われますが、その理由を手塚さんは「アウトプットを出すのには、情報のインプットがかえって妨げになるのではないか」と推測。

アウトプットのためには、自分の中に蓄積された情報を熟成する必要があり、そのためには余計な情報を新しく入れないほうがいいということです。しかし日常の生活場所やオフィスは、黙っていてもいろいろな情報が入ってきてしまうため、アイデアを考えるには不向きということになります。

確かに移動中やベッド、トイレの中だと、意図的に情報を持ち込まない限り情報は遮断されますし、そういうシーンでアイデアを思いついたことがある方も多いことかと(あとはお風呂)。

ちょっと違うかもしれませんが、例えばヒットしたポメラなんかも、下手にネットにつなげないから、生産性が高いのかな、とか……。



■5.期限の半分の時間で8割を終え、締切直前に2割を埋める

「アウトプット」「資料化」のお話から。

確かに「期限の半分で8割方を埋める」というイメージで作業をしておけば、納期までに提出することを考えた場合に、利点は大きいです。

また、8割を完成した時点で、いったんそのアウトプットから離れて、数日(あるいは数週間)経ってから再度そのアウトプットを眺めると、新たな発見があるものだそう。

 やはり、書いている最中は、その作業に夢中なので見えていないことも往々にしてあります。また、数日間なり数週間なりを置くことによって、その間に自分にインプットされた新しい情報が、自分の思考に新たな視点を与えているかもしれません。

数日どころか数時間のお話ではありますが、私も以前は、夜にブログの下書きを書き、朝、再度読み返して微調整をしてから投稿していました。

最近は「寝るのが4時過ぎ」なので、そのまま「予約投稿設定」にして、ギリギリまで寝てるんですがw


■6.プレゼン等では原稿を読まない

◆同じく「アウトプット」で、今度は「話す」場合。

手塚さんは仕事柄、IRの支援をすることがあるのですが、会社説明会・決算説明会に来る投資家・アナリストが一番嫌がるのが、「原稿の棒読み」なのだそう。

彼らは、その企業の経営トップが、本当の意味でどういう方針を持っているのか、その真実味を知ろうとしているのです。それなのに、話し手の経営トップの側が、(どんなにこなれた文章だとはいえ)部下の書いた作文を読んでいるという段階で、すでにアウトなのです。

配った資料をそのまま読むだけなら、聴衆が退屈してしまうのも当たり前。

そこでこんな工夫を。

例えば、プレゼン資料には一般論・抽象論のみ入れておき、事例を口頭で話す、といった対応をすると、聴衆は興味を持って聞き続けてくれるはずです。

同じように、プレゼン等で聴衆をひきつけるにも「資料にないことを話す」のが有効。

「資料にはこう書いていますが、実は……」という話をしだすと、聞き手側の目の色が変わってきます。そのくらいの工夫はしないと、「話す」というアウトプットに付加価値を出すことはできないと思っています。

意図的に、資料内容と違うことを話そうとするのではなくとも、複数のプレゼンターがいて、自分より前の人に、先に中身をしゃべられてしまう、なんてことはありそうな。

そんな時でもあわてずさわがず、資料と違うコンテンツをプレゼンしたところ、かえって食いつきがよかった、という話を別の本で読んだ記憶があります。


■7.スケジュール管理の3大原則:「CSR」

◆最後に「スケジューリング」(短期的時間管理)から、手塚さん流のスケジュール管理の3大原則について。

ちなみに「スケジューリング」「短期的時間管理」で、「キャリア」「長期的時間管理」というのが面白いです。

さて、手塚さんの3大原則とは

「時間管理→集中管理の原則」
「日程調整→細分化の原則」
「内容確認→消し込み処理の原則」


長くなってしまいましたので詳細は割愛しますが、アナログでやるにせよ、デジタルでやるにせよ、この3つを意識するのが大事なようです。

細分化の原則に「遠い先でも時間指定する」というのがあって、たまたま今日、「4月の終わりのアポ」を入れられた自分としては、さっそく実践してみましたよw


【感想】

◆上記ポイントの初っ端で触れたように、本書はテーマも、また構成自体も「フレームワーク」が意識されており、日頃勝間さんの本等をお読みの方なら、すんなり頭に入ると思います。

目次は詳細を割愛しちゃいましたけど、最初に1回本文を通して読んでおけば、以後は目次を見るだけでも内容が思い浮かぶと言いますか。

目次がしっかりしている本は、中身もしっかりしている、ということが、本書でも言えると思われ。

その構成のしっかりした本を、しっかりしてない形でご紹介しているのがこの記事なんですが。←シツコイw


◆もっとも、今までもインプット&アウトプットを中心とした「情報処理関係」の本ではフレームワークを意識したものがそれなりにあったわけで、本書の試みが、必ずしも斬新ということではないと思います。

ただやはり、1つ1つのノウハウについては、さすがにコンサルタントさんが書かれただけあって充実していますので、取り入れられるものは取り入れて頂きたいところ。

割愛した中で面白かったのが、「同時期に複数の本を読む」というもの。

それ自体は別段珍しい話ではないのですが、会社帰りで「やわらかめの自己啓発書や小説を読む」行為を「癒し」と捉えているのはちょっとユニークではないかと。


◆また手塚さんご本人も、他人から「話がわかりやすい」と言われるそうで、本書も新書であることを差し引いてもかなり読みやすかったです。

もちろん新書であるのに加えて、テーマが「キャリア」まで広がっているので、個々のテーマに関しての掘り下げ具合は、専門書の単行本には劣ることにはあらかじめご留意頂きたく。

2,3章の「インプット」「アウトプット」だけでも1冊書こうと思えば書ける方だと思いますので、その辺は今後に期待してみようかと。

逆に、当ブログ的にはあまり人気のあるテーマではない「モチベーション」は、こういう形ででもないと、なかなか読む機会がないかもしれないので、その点は良かったです(といいつつ、ポイントでは取り上げてないのですがw)。


◆ところで、本書とは直接関係ないのですが、本書の第1章を読んで「必ず彼女ができる!フレームワーク恋愛術」という企画を思いつきましたw

「出会い」「身だしなみ」「コミュニケーション」…とフェーズを分けて、キチンと「フレームワークを意識して」進行していくワケです。

今までも恋愛に「マーケティング思考」等を取り入れた本はあるのですが、それを「技術論」のレベルに落とし込むのがミソになるんですね……って、単なる思い付きですが。

とか言いつつ、ホントに勝間さんあたりが書いたりしてw


コンサル系の本が好きな方ならオススメ!

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必ず結果を出すフレームワーク仕事術 (PHPビジネス新書)


【関連記事】

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【強力!】「勝間和代のビジネス頭を創る7つのフレームワーク力」勝間和代(2008年06月15日)


【編集後記】

◆美崎さんの新刊にいよいよ書影が入りました。


参考記事:【号外】美崎栄一郎さんの新刊のキャンペーンが始まっていた件(2010年01月04日)

キャンペーンも今日までなので、まだの方はお忘れなく!

会社って楽しい? 予約キャンペーン


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この記事へのコメント
               
勝間氏の「結局、女はキレイが勝ち」の感想を聞かせていただけないでしょうか。
Posted by 中立派 at 2010年01月08日 18:25
               
>中立派さん

はじめまして、コメントありがとうございます。

「結局、女はキレイが勝ち」については「買ってないのでコメントしようがない」というのが本当のところです。

実は勝間さんの本でも買ってないものがいくつかあって、ぶっちゃけ、その本を買う前に「決算書の暗号を解け」を買うべきだと思っているのですが(汗)。
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2010年01月09日 03:35