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2009年08月01日

【アマゾンキャンペーン有】『「ビジネス書」のトリセツ』水野俊哉


「ビジネス書」のトリセツ
徳間書店
発売日:2009-08-01
おすすめ度:5.0


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、ビジネス書好きならお馴染みの水野俊哉さんの新作、『「ビジネス書」のトリセツ』

今回のテーマはまさにモロ、「ビジネス書」

それも単に読むだけでなく、「選び方」「買い方」さらには「書き方」「売り方」までフォローしているという強力版です。

ビジネス書の初心者の方はもちろん、私たちのような「マニア」には、思わず「ニヤリ」とさせられるようなネタが満載でした!

アマゾンキャンペーンのお知らせもございますので、最後までお読み下さいマセ。




【目次】

◆アマゾンに目次がないので、『ビジネス書のトリセツ』購入キャンペーンより引用。

PART1 ビジネス書にダマされるな! 25
01 ビジネス書の基礎知識 26
02 ビジネス書の選び方にもコツがある 39
03 差がつく本の買い方、売り方 59

PART2 ビジネス書が200%身につく読書術 73
01 ポイントを読み取る読書術 74
02 本を読む習慣を身につける 86
03 読書の際の情報整理法 92
04 読書を効率化するグッズ 99
05 インプットとアウトプットの法則 104

PART3 隠れたサインを見抜く「裏読み」術 115
01 「はじめに」のパターンを読み解け 116
02 著者の隠れた意図を見抜け 130
03 目次はこうして読みなさい 140

PART4 ビジネス書10大著者の「ここが読み所」 155
01 勝間和代 ワーキングマザーの代弁者から、いよいよ政界進出へ? 156
02 本田直之 ハワイで年の半分を過ごすサーファー著者 161
03 小山龍介&原尻淳一 元祖『HACKS!』シリーズ 166
04 神田昌典 ビジネス書界の大カリスマ 170
05 苫米地英人 これぞ天才!? 常識では計れないスケールの大きさが魅力! 174
06 茂木健一郎 昨今の脳本ブームのフロントランナー 178
07 山田真哉 「爽やか系現役公認会計士」兼「萌え系小説作家」 182
08 小飼弾 自らビジネス書も発表する、最強の書評ブロガー 185
09 石井裕之 謎の肩書き「パーソナルモチベーター」 189
10 小室淑恵 「ワーク・ライフバランス」美貌の伝道師 193

PART5 ベストセラー・ビジネス書「書き方」の法則 197
01 アウトプットの方法 198
02 ベストセラーの文章術 209
03 セールスプロモーション 233
04 ビジネス書ベストセラー作家の心構え 241

PART6 TPO別必読ビジネス書はこれだ! 253
01 成功を導く珠玉のビジネス書 254
厳選90冊からマトリックスまで一挙公開!
優れた知性の源泉「参考文献の参考文献」

おわりに 282
索引 286


【ポイント】

■学びの多いビジネス書、学びの少ないビジネス書

◆まずはPART1の「ビジネス書にだまされるな!」から。

水野さん曰く、「読んでもあまり実にならない類の本の傾向」として、次の3つがある、と。

1.「働かないで○千万円儲かる方法」などの、楽して儲かる系の本。
2.本がフロント商品で高額なセミナーや情報商材を販売するための本。
3.著者のブランディングやお店の集客、会社の宣伝のみが目的の本。

思わず「あるある!」と言いそうになった方も多いのでは?

ただ、1点付け加えると、2に近いものとして、バックエンドで儲けるために、利益度外視でお買い得なフロント商品の本が出版されているケースもあると思われ。

そういう場合、バックエンドにはまらないで、フロントである本だけをゲットすると、お買い得かと。


■「レビュー」は参考になるか

◆これは本を選ぶ際の目安に「アマゾンのカスタマーレビュー」が使えるか、というお話。

あまりに歯の浮くようなせりふで褒めまくっているような場合、関係者、知人が書き込んだ可能性もある。
 逆に内容に関係なく罵倒している場合も、同業者やアンチによる営業妨害である可能性が高い。

後半の「罵倒」のケースでは、実際に悩まれている著者さん、編集者さんの話を私もよく聞きます。

とにかく「なりすまし」てしまえば、1人で何人分も罵倒したり投票したりできるわけですから。

 なので、一方的なレビューばかりが並んでいる場合には、要注意である。そのような場合、レビューしている人の名前の横に「レビューをすべて見る」という文字があるので、これをクリックしてみると、これまでその人が行ったレビュー履歴を見ることができるので、その履歴から、どのような本をこれまでレビューしてきたのか、1つの著者、出版社に偏っていないか、ということをチェックしてみるといい。

この件に関しては、私も以前記事を書いたことがありますので、ご参考まで。

参考記事:【amazon】私がアマゾンレビューを読む際に気をつけているいくつかのこと(2007年08月16日)


■都市部と地方ではリアル書店とネット書店に求める傾向が逆転している

◆今回の本を出版するに当たって、水野さんはビジネス書の著者やビジネス書好きのブロガー約100人にアンケートを行っています。

その回答の中で面白かったのがコレ。

都市部に住んでいる人は新刊をリアル書店で購入し、発売から時期がたったものをネットで購入、地方在住の方は逆に新刊をネットで買うという傾向が見られたのだ。

水野さんの分析によると、大型書店だと新刊本は目立つところに平積みしてあるが、棚ざしになってしまうと、逆に蔵書数が多いがため、見つかりにくい一方、地方の書店だと、配本の関係で新刊本の到着が遅れるから、ではないか、と。


◆地方の配本が遅れ気味、というのは何となくわかるのですが、アマゾンの方も若干遅かったような。

それでもアマゾンの方がタイミング的に早いんでしょうね。

ただ、蔵書量でいったら、地方でも大型店のデカいところはマジででかいハズ。

ちなみに私の場合、丸善オアゾあたりに、アマゾンでの発売日前に買いに行ったりしてますが。


■ビジネス書のアウトプット活用3つ

◆水野さんが考える、ビジネス書のアウトプット活用は次の3つ

●1.仕事

●2.ブログやメルマガ

●3.リアルでの交流

 つまり、1〜3を上手に連動させると、
「働きながらビジネス書を多読して、知識を身につける→情報発信するツール・ユーティリティを作る→人脈・情報・スキルが本業や収入アップなどにつながっていく」
 というサイクルになり、さらには出版というステージにたどりつくものもいる。

本書では、特に最後の「リアルでの交流」の例として、各地の「勉強会・読書会」の一覧表が掲載されています。

お近くでやっているものがあったら、参加してもいいかも。


■「はじめに」のパターンを読み解く

◆水野さんが本書で主張されていることの1つが、「はじめに」「まえがき」の重要性。

 特に最近のベストセラーになるビジネス書は「はじめに」に力を入れていて、この「はじめに」がおいしいと本番の料理の方も期待できる傾向がある。

そして分析した結果、まとめられたパターンは6つ

「回想型」「予告三振型」「説教型」「自慢型」「ロジック型」「エモーショナルマーケティング型」

この部分は、それぞれについて、実際の本からの例を引用して詳しく解説されています。

後からも言及するように、この「はじめに」の部分は、著者を目指す方にとっても大事なので、是非とも読んで頂きたいところかと。


■ベストセラーの例文を見る

◆本書のPART5はベストセラー・ビジネス書「書き方」の法則

ここではもう、全面的に書き方指南が展開されています。

まず面白かったのが、すでにベストセラー作家になっている著者さんの文章の特徴の分析。

その中から、いくつかご紹介してみます。

●勝間和代型・・・「繰り返し」と「自慢」と「説教」

●本田直之型・・・「キーワード」と「略語」と「引用」

●小山&原尻型・・・「枕+解説」パターンを600字で

●和田裕美型・・・「〜って感じだったら」と「あだ名をつける」


◆もちろん本書の方では、もっと細かくそれぞれの「型」について、文例を挙げて解説がされています。

勝間さんや本田さんは(同意するかは別としてw)、何となくわかりますが、小山さん原尻さんのパターンは、HACKの数ばかりに目を奪われて(?)指摘されるまで気が付きませんでした。

今までかなりの量の作品をブログで紹介してきたのに、お恥ずかしい限り・・・。


■ビジネス書ベストセラー作家の心構え

◆このお話は水野さんの「書き方セミナー」ではお馴染みのネタだそう。

その1 ビジネス書のベストセラーはディズニーランドと一緒である。
その2 編集者との出会いは恋愛と一緒 婚活ならぬ本活せよ!
その3 先にアウトプットする

この中から特に「その3」について。

要は、本を出したいのであれば、『どんな本を書きたいかという企画書と「はじめに」くらいはあらかじめアウトプットしておけ』ということ。

ここでのミソは、「企画書」だけでなく「はじめに」も書いておくこと。

私自身も最近、企画書を拝見することも多いのだが、正直、企画書だけでは類書との違いがよくわからないことも多い。だから、先に本を書いてくれとはいわないが、せめて「はじめに」だけでも書き上げてほしい。「企画書」に「はじめに」がついていれば、大体、どんな本を書きたいのか明確になり、出版へつながる確率も飛躍的に高まるはずである。

出版を志す方は、さっそく実践すべし!


【感想】

◆実は、上記のポイントでは、本書の大きな特徴の1つである、第4章の『ビジネス書10大著者の「ここが読み所」』は割愛しております。

というのも、初っ端のお二人である勝間和代さん本田直之さんについては、当ブログにおきましてはカテゴリまで設けてほぼすべての著作を扱っておりますし、その他の著者さんも、一般的なビジネス書好きであれば、大体ご存知の方が多いであろうから。

逆に言うと、まだビジネス書をあまり読まれたことの無い方が、「著者買い」をされるのであれば、この章は良い「ガイドブック」となると思われ。

それぞれの著者ごとに、「解説」「著作の分類(初期・中期・最近)」がなされており、手軽にその著者のアウトラインを知ることができます。


◆ガイドブックという意味では、第6章の『TPO別必読ビジネス書はこれだ!』も同様。

目次に項目が無いのでここで挙げておきますが、以下の項目について10冊ずつ寸評が付けられていて、これまた参考になります。

1 流行の脳本と行動経済学などの本
2 効率的に勉強するための本
3 成功に役立つ本 初級編
4 成功に役立つ本 中級編
5 成功に役立つ本 上級編
6 成功に役立つ本 古典編
7 経営者の本
8 独立したい人が読む本
9 投資・マネーの本


他にも6章には『流れが分かる!「ビジネス書」の系図』『ビジネス書マトリックス』『ビジネス書作家人脈マトリックス』『2008年ビジネス書評ブロガーマトリックス』といった、資料としても価値あるものが収録されており、正直この6章だけでもビジネス書好きなら買って損はないハズ。


◆ただし、本書が単なるガイドブックで終わらないのは、冒頭で触れたように本の「書き方」「売り方」にまで言及しているから。

3章から5章までは、水野さんの「参加費1万円」「ビジネス書ベストセラーの書き方セミナー」がベースになっており、そのセミナー自体も参加者の満足度が高いそう。

「著者」を志す方なら、この部分は必読かと。


◆なお、PART1の「本の選び方」やPART5の「セールスプロモーション」でのお話では、書評ブロガーにも言及がなされています。

この辺は当事者の1人として、「そうそう!」と思うことや、今さらのように「知らなんだ」ということ(「書評ゴロ」とかw)がありました。

そういえば、本書にはこんな一節が。

アルファブロガーと呼ばれる、影響力の強いブロガーには、本を書評してもらうことによる口コミ宣伝効果があるため、出版社・著者からの献本が殺到しているという。ただし、しきたりが違ったり、ガンコな書評ブロガーも多いので、献本した者がふり回されることもある、なんて話も聞こえてくる。

もし、振り回してたらサーセンwww

それなのに、本書内では、上記の『2008年ビジネス書評ブロガーマトリックス』「ビジネス書活用に役立つブログ一覧」で、当ブログをお取り上げ頂いているという。

水野さん、ありがとうございました!


それはさておき、ぶっちゃけ、お買い得な1冊です!

「ビジネス書」のトリセツ
徳間書店
発売日:2009-08-01
おすすめ度:5.0


【アマゾンキャンペーンのお知らせ】

◆本書の発売を記念して、アマゾンキャンペーンが行われます!

●期間

2009年8月1日(土)0:00〜8月3日(月)23:59

●特典

◆数が多すぎるので、タイトルだけ。

特典1 「ビジネス書ベストセラーがすらすら書けるセミナー」ワークシート

特典2 大人気 ブログ「女子勉」の勉子さんによるオリジナル4コマをプレゼント!

特典3 8月22日(土曜)の「ビジネス書のトリセツ」 発売記念大パーティー優先申し込み権

特典4 同8月22日(土曜)の「ビジネス書のトリセツ」発売記念セミナー優先申し込み権

特典5 パターン1 出版→雑誌連載→TV出演の仕方ダイジェスト(PDF)

特典6 水野流水の「絶対成功法則41個」ダウンロード

特典7 水野俊哉「ベストセラービジネス書の書き方」 音声ファイル(15分間)ダウンロード

追加特典1 『ビジネス書のトリセツ』購入者限定FeBeクーポン

追加特典2 『引き寄せの法則−願望を実現するメカニズム』 岩元貴久

追加特典3 『成功する頭の使い方とは?』 丸山純孝

追加特典4 『遊ぶ奴ほど成功する 精神科医が教える熱中成功法』 樺沢紫苑

追加特典5 『本や講演からの学びを10倍にする魔法の質問』 マツダミヒロ


申し込み方法や、フォームは、キャンペーン特設サイトまで!

『ビジネス書のトリセツ』購入キャンペーン


【関連記事】

【読書】「仕事力・マネー力・運気力がアップする すごい読書!」中島孝志(2009年07月27日)

【豪華キャンペーン有】「知っているようで知らない 法則のトリセツ」水野俊哉(2009年02月27日)

【読書】「読書進化論」勝間和代(2008年10月02日)

【勝間さんの秘密?】『出版戦略セミナー「最短で累計100万部を達成した戦略とは?」』に参加してきました(2008年05月01日)

【amazon】私がアマゾンレビューを読む際に気をつけているいくつかのこと(2007年08月16日)


【編集後記】

◆これまた気になる本が登場。

元NTTドコモの夏野 剛さんの新刊です。

グーグルに依存し、アマゾンを真似るバカ企業 (幻冬舎新書)
グーグルに依存し、アマゾンを真似るバカ企業 (幻冬舎新書)


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『ビジネス書のトリセツ』 水野俊哉(著) なんとなく・・・水野さんのアマゾンキャンペーンサイトを真似してみました。 でかく!! で・・・書評一杯出てるので・・引用ラクです...
『ビジネス書のトリセツ』 水野俊哉(著)【A書評】【misaki2.net】at 2009年08月04日 14:29
                               
この記事へのコメント
               
smoothさん、こんにちは。
これ面白そうですね!特典なくても買い!ということで早速アマゾンアタックさせていただきました。

しかし、10大著者に本田健さんが入ってないのは何故?

Posted by LuckyUS@フォトリーダー at 2009年08月02日 08:52
               
smoothさま


書評ありがとうございます。
読みどころを網羅していただき
嬉しいです。
後でブログでも感想を書かせていただきます。
一点、細かいことですが、大型書店のない地方の書店は、新刊が到着するまで1ヶ月くらいかかるそうですよ。
まぁ、本によっては届かない場合すらあるでしょうが(笑)。
Posted by 水野 at 2009年08月02日 12:43
               
>LuckyUSさん

アマゾンアタックありがとうございます(涙)。
この本、ブロガーなら楽しめますし、著者を目指す方なら必読だと思います。

なお、本田健さんもですが、佐藤優さんや斎藤孝さんあたりも入っていてもおかしくないですよね。
この辺は、読者層から逆算した、水野さんの計算の上でのことかもしれません。

>水野さん

著者様直々のコメントありがとうございます。

そうですかー、地方の書店さんは、そんな風になっているんですかー。
地方でも大型店があればいいんでしょうけど、ますますネット書店が流行っても不思議じゃないですよね・・・。
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2009年08月03日 02:40
               
いつも楽しみにブログ見てます。

> 小山さん原尻さんのパターンは、HACKの数ばかりに目を奪われて(?)指摘されるまで気が付きませんでした。

自分も全く気が付きませんでした。水野さんの分析力おそるべしですね。

Posted by 慶次 at 2009年08月16日 10:42
               
>慶次さん

コメントありがとうございます!
このポイント、結構「ヤラレタ感」がありました。
私ももっと突っ込んで読まないとな、と。

そして水野さんと麻雀されたんですか(笑)?
そういうコミュニケートの仕方もあるとは(笑)。
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2009年08月17日 02:36
               
私は、この本で小飼弾氏や干場社長のことを知りました。
水野さんのような逆境を順境に考える思考をマネしたいと思います。私もマインドマップを描くことができますが。具体性に欠けるので「どうかなと自問自答する毎日であります。」ビジネス書を分かりやすいものにすれば必ず読者は認めてくれると信じています。良書をご紹介していただきありがとうございました。
Posted by mituhataakihiro at 2009年10月13日 19:34
               
>mituhataakihiroさん

はじめまして。
コメントありがとうございます。
水野さんの行われている「本の分析」は、毎回「ためになって面白い」、という質の高い作業に仕上がっていると思います。

私のマインドマップはもはやブログのタイトルだけになりつつありますが(汗)。

Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2009年10月14日 02:05