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2009年01月23日

【Amazonキャンペーン有】「超!部下マネジメント術」石田 淳


超!部下マネジメント術-1/3の時間と労力で人が育つ!インストラクショナルデザイン-
超!部下マネジメント術-1/3の時間と労力で人が育つ!インストラクショナルデザイン-

【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、最近鮒谷周史さん本田直之さんと相次いでお会いしている私にとって、さらなるJBNメンバーである、石田 淳さんの最新刊。

タイトルに「部下マネジメント」とあって、「えー、私は"部下"はいないからいいやー」と一瞬思ったワタクシ。

ただ、よくよく読んでみると、部下というよりも、他人に対して何かを教えたり、伝えたりするのに「キモ」となる、大事な技術が展開されていることがわかりました。

それが「インストラクショナルデザイン」


◆その「インストラクショナルデザイン」に関して、アマゾンの内容紹介から一部引用します。

"インストラクション"=「学び」を支援するために行うさまざまな活動の集合体
"デザイン"=特定の目的をかなえるための計画

外注化マニュアル化を目指す方なら見逃せません!

また、おしまいには「アマゾンキャンペーンのお知らせ」もございますので、最後までご覧下さいませ。


人気blogランキングいつも応援ありがとうございます!




【目次】

序章 本書が提案する「部下成長マネジメント計画」のステップ
CHAPTER 1 インストラクショナルデザインとは?
CHAPTER 2 部下成長マネジメントの救世主、インストラクショナルデザイン!
CHAPTER 3 部下成長マネジメント計画ステップ1 インストラクションの「プラン」をつくる
CHAPTER 4 部下成長マネジメント計画ステップ2 部下に向けてインストラクションを「実施」する
CHAPTER 5 部下成長マネジメント計画ステップ3「実践・継続」のためのインストラクション
CHAPTER 6 あなた自身の「部下成長マネジメント計画」をつくろう


【ポイント】

■部下ができない・育たないのは、教えて(リーダー)の側に責任がある

私はリーダーの人格や資質を否定しているわけでは、決してありません。
問題は「教え方がよくわかっていない」という1点につきます。


■「インストラクショナルデザイン」の基本プロセスADDIE(アディー)モデル

 ●分析(Analyze)
 ●設計(Design)
 ●開発(Develop)
 ●実施(Implement)
 ●評価(Evaluate)

 ⇒詳細は本書を


■指導がうまくいかない最大の原因は、上司と部下の情報格差

 親と子、上司と部下の間の"情報格差"は、この「もう〜だろう」「きっと〜に違いない」という思い込みによって生まれます。
 まずは、「何も知らない」「何もできない」ということを起点にして考えないと、"教え手"と"学び手"のギャップは決して埋めることができません。


■企業理念は、対外的には経営者の理想を公約するものであり、社内的には社員全員に「働く目的」を共有させる役割を果たしている


■インストラクショナルデザインの2大原則

 ●「部下は常に正しい」

指導の成果が上がらなかったとき、あるいは"学び手"(部下)が間違った行動をしてしまったときには、その原因は上司が部下に行った指導方法の中に潜んでいます。


●すべてを「具体的な行動」に落とし込む

 ⇒料理のレシピが初心者にわかりにくいのは、わかっている人がわかっている人だけに通じる言葉で書いているから


■インストラクションの3分類(抜粋):

 ●「知識のインストラクション」

 ●「技術のインストラクション」

1つの「行動(業務)」を指導するためには、そこに含まれる「教えなければいけないこと」を「知識」と「技術」に分類して考えることが非常に大切です。


■上司が自分自身の中で"指導の目標"を決める場合も、「具体的な表現」「具体的な行動」を意識することはとても重要

 たとえば、「実行力のある部下に育てたい」という目標があったとしましょう。
 これではまったく具体性がないので、"実行力"をどんな「行動」で発揮してほしいのかを以下のように具体的に書き出していきます。
・新種品の企画を週に1回、3つ提案する
・事前に与えられたテーマについて1時間以内に会議でまとめることができる
・週に2回現場に足を運び、ユーザーの声を集める など。


■<できている人の行動>−<できていない人の行動>=<教えるべき行動>


■効果を最大限に高める9つの指導の「手順」(抜粋):

 ●メニュー2「指導の目的を伝える」

 実施する指導によって、どんな知識や技術が身につくのかを、最初の段階で部下に伝えます。


 ●メニュー3「必要な知識を思い出させる」

 何回かに分けて行う勉強会なら、前回学んだことを振り返るというプロセスもこの指導メニューに相当します。


 ●メニュー6「部下自身に練習させる」


 ●メニュー7「練習の結果をフィードバックする」

"正解かどうか"が部下に正しく伝わることが重要なので、曖昧な表現にならないよう気をつけましょう。


■よりよい指導のための4つのポイント(抜粋):

 ●ポイント1 「意味のある行動」をさせる

「部下に何かをさせるなら、教えようとしていることと直結した『行動』をやらせる」
 これが鉄則なのです。


 ●ポイント2 望ましい行動はすぐに強化する

 肝心なのは、行動の直後に「強化」することです。
 1時間のレッスンが終わったあとで「あのフォームはよかったですよ」とコメントしても「強化」は起こりません。
「強化」の理想は60秒以内です。


■現代の日本では、「成果(結果)」だけを見がちだが、すべての「結果」は「行動」の連続で成り立っている以上、望ましい結果を出したいのなら「行動」を評価すること

 人は、他者から評価されない「行動」は続けることができまえせん。
 ですから、上位2割だけを評価する現在のマネジメントは、残り8割の社員から"望ましい行動"を奪うことになるのです。


【感想】

◆ここまでがだいたい第5章で、最終章の第6章では、いよいよ「ケーススタディ」が登場します。

『結果を出せない部下に手を焼くAさん』
『「気合い」と「根性」が口グセのBさん』
『元トップセールスマンのDさん』


等々、部下の教育に悩む上司が、「インストラクショナルデザインを知って」どう変わったかを「BEFORE&AFTER」で紹介。

事例はポイントとしてはまとめにくいので割愛しましたが、ここは具体的でわかりやすかったです。


◆なお、事例の上司像がいかにもありがちで、実際にこういう上司の対応に悩むアナタなら、この機会に上司の机に本書をそっと置くのもよし。

少なくとも、Amazonの『バレンタイン特集:上司に贈る「義理本」』よりは、はるかにマシでしょう。

・・・しかし、このAmazonのセレクションは「シャレ」なんでしょうかね?


◆本書には、「子育てと重なる新人教育」という小見出しもあり、部下のいない私としては、ついつい「子育て目線」で本書を読んでおりました。

何たって、「部下は常に正しい」ですからねー。

そっか、しつけ方が悪いのか。

・・・と、最近ますますいたずらがひどくなったムスコを見ながら考えてみたり。

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◆もちろん本書は、実際に部下育成に悩む方には、得る点が多々。

特に、自分自身は深く考えなくてもできたのに、同じ事を部下ができない場合、教えるのがなかなか難しいというのは、かつて家庭教師をやっていて悩んだ私にも思い当たるフシが。

会社での評価は、ヒラの頃なら基本的には「自分自身の業績」がポイントですが、部下が付けば、もう「部下育成」という「マネジメント能力」キモになるハズ。

それこそ「部下が使えなくて」とお悩みのアナタならばオススメです。


◆個人的には「インストラクションの3分類」ツボでした(抜粋なんで1つ漏れてますが)。

少なくとも、私は「知識」「技術」をごっちゃにして考えており、部下がいたら危なかったところ。

また、冒頭にも書いたように、今後私がマニュアルを作ったり、仕事を外注に出す際にも、この考え方は重要だと思います。

なお、残り1つが気になる方は、本書をご覧下さいマセ


「教える技術」を高めたいなら是非!

超!部下マネジメント術-1/3の時間と労力で人が育つ!インストラクショナルデザイン-
超!部下マネジメント術-1/3の時間と労力で人が育つ!インストラクショナルデザイン-


【Amazonキャンペーンのお知らせ】

◆本書は、知らぬ間に「アマゾンキャンペーン」が始まっていました。

1/3の時間と労力で人が育つ!「超!部下マネジメント術」発売記念アマゾンキャンペーン!

期間は1月25日(水)深夜24:00まで

特典は、「音声ファイル & 行動科学マネジメントツール(Thank you card) 」(非売品・PDFファイル)。

詳細は上記リンク先をご覧下さい!


【関連記事】

【Amazonキャンペーン有】『部下の「やる気」を育てる!』小林英二(2008年09月24日)

【本日最終日!キャンペーン申し込みました?】『「やる気を出せ!」は言ってはいけない』石田 淳(2008年02月17日)

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【編集後記】

◆アマゾンの書籍コーナーのトップページにある「出版社のいちおしタイトル」で見つけた1冊。

面接の場ではキラキラしていたはずの人材が、入社したらまったく使えなかった......。
 本当は「頭でっかち」や「情報メタボ」なだけなのに、一見優秀そうな学生たちにコロッとだまされていませんか? 
 本書は、悩める貴社のために、早期離職を防ぎ、職場を活性化させるための採用・面接・育成のコツを分かりやすく教えます。
 人事は本来、科学です。300社以上の人事コンサルティングに携わった著者は、さまざまなトライ&エラーを検証して、「成長を焦る若者vs教えられない上司」という現実に即した、本当に効果のある方法だけをお伝えします。

これまた面白そうですね。


人気blogランキングご声援ありがとうございました!

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この記事へのコメント
               
新刊の紹介をして頂いて、ありがとうございます。

この本は、効果がある教育の、設計図の作り方を書いたものです。

スムースさんが書いてくれてる様に、この本は、会社の中の教育だけではなく、子育て中のお父さんお母さんややもちろん学校の先生にも、ぜひ知っていただきたいものですね。

2月10日に、八重洲で出版記念講演をやるので、もしお時間があれば、冷やかしにきてください。


Posted by 石田淳 at 2009年01月23日 17:53
               
>石田さん

著者様直々のコメントありがとうございます。
なるほど「設計図の作り方」ですか。
おっしゃるとおりですね!

人に教えるというある意味難しい行為を、こういう形で理解しやすくして下さったのは、大変ありがたかったです。
さすが石田さん。

講演会については、平日の夜なので、ヨメの手前現状未定ですが、もしお伺いできたらよろしくお願いします。
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2009年01月24日 02:30