スポンサーリンク

2009年01月09日

【速読の真実?】「1日集中! 速読力トレーニング」今村洋一




【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、読んでみたところ非常に興味深い内容だった「速読本」

アマゾンの内容紹介にも、その一部が書かれています。

「意識しない速読」と「意識する速読」。意識しない速読とは、普段の読書速度を上げること。意識する速読とは、特別な読み方をより速くすること。この二つの速読は、実は密接に関係してきます。二つの速読を使い分けて、あなたの読書スキルを底上げしよう。

実際には「スキル」以前の「考え方」が参考になりました。

「ソレ」を意識するだけで、速く読めるのかも・・・。


人気blogランキングいつも応援ありがとうございます!




【目次】

第1章 二つに分けて考える速読
 01 意識しない速読 16
 02 意識する速読 18

第2章 読書フォームの重要性
 01 トップスピードの出し方、最適な読書フォームを知る 24
  トレーニング1 読書フォームのチェック 26
 02 フォームの理由(1) 眼と活字との距離 30
 03 フォームの理由(2) 頭、眼のブレてしまう動き 32
 04 眼先で読むのではなく、身体全体で読む 36
 05 フォームの例(1) 書見台の存在 38
 07 フォームの例(2) スポーツでのフォームの重要性 40
 08 不自然なフォーム、無理のある読み方 46
 09 ページのめくり方 48
  トレーニング2-A オートマチック・ぺージめくりトレーニング 52
  トレーニング2-B マニュアル・ぺーじめくりトレーニング 54
 10 甘くなってしまうフォームについての意識 58

第3章 ギアチェンジによる読書コントロール
 01 速読の定義A 普通よりも速い速度で読むこと 62
 02 速読の定義B 速くなれば、理解は下がる 64
 03 速読の定義C 速度と理解をコントロールする 67
 04 速読の定義D 読書グラフの線全体を引き上げる 72
 05 「速くなれば、理解は下がる」からスタートする 76
 06 二つの読み方のタイプ 78
 07 速読をサッカーのポジションで考える 82
 08 レベル1からのアプローチしていく 86
  トレーニング3-A オートマチック・ギアチェンジトレーニング 88
 09 フォームを自分のものにする 90
 10 五段階での眼の状態、「広く見る」の意味 92
 11 ギアチェンジの例 語学習得のプロセス、多読の意味 97
  トレーニング3-B マニュアル・ギアチェンジトレーニング 100
 12 自分でつくってしまっている壁 104
 13 単なる高速道路効果か、自分で行うギアチェンジか 106

第4章 速く読めない・成果の出ない要因チェック  
 01 速読の成果が上がらない要因チェック 110
 02 一字一句にこだわりすぎていないか 112
 03 眼を必要以上に動かしていないか 116
 04 「読んでわかる」が厳しすぎていないか 120
 05 多くの本を読んでいるか 122
 06 読書速度の目標は現実的なものか 124
 07 自分自身が主体的に本を読んでいるか 127

第5章 これからの読書で何をどのように行っていけばいいか
 01 無理をすることなく読書フォームを実践していく 130
 02 ベストなフォームを取れないときはベターなフォームを 132
 03 机と椅子とを上手く利用していく 134
 04 集中読書とリラックス読書とのフォームの切り替え 137
 05 書くときのフォームを安定したものに 139
 06 レベル3の読み方を、自分の武器にする 141
 07 読書の準備体操を行う 143
 08 ゆっくりと本を読む 145
 09 偏ることなく、様々なジャンルの本を読む 147

第6章 読み方を整理整頓し、理解力の強化をする
01 速読についての意識・考え方の整理整頓をする 154
 02 ポジティブシンキング 「わかった」と「わからない」 156
 03 アバウトであること 158
 04 実践の中で身につける、速読自体が目的でない 160
 05 速読により読み方の整理整頓 162
 06 速読により読み方の整理整頓◆165
 07 速度と理解とを、分けて考える 168
 08 イメージして読む 170
 09 日本語の文章力を向上させる 173
 10 書く側の視点に立って読む 175
 11 理解力の部分強化&実践トレーニング

第7章 レベルアップ・トレーニング
 01 レベルアップトレーニング 四文字熟語探し 182
 02 レベルアップトレーニング 書き出し 183
  トレーニング4 四文字探し 184
  トレーニング5 書き出し 190

「1日集中! 速読力トレーニング:明日香出版社」より引用)


【ポイント】

◆今回は、ポイントごとにコメントをはさんでいきます。

■「速読」の本来の定義とは?

「速読ができない」という人の多くの考え方として、本書で挙げられているのが、速読に関する次のような定義。

・普通よりも速い速度で読むこと、理解は同じ状態

しかし本書では、この考えに意を唱えます。

・速読とは、普通よりも速い速度で読むこと
ただし、内容の理解はその速度によって変わる

そう、そもそも「速さ」「理解」トレードオフの関係にあるはずだ、と。


◆これをレベルで表現すると次のようになります。

・レベル1は速いけれども理解が浅い(いわゆる速読)
・レベル5は遅いけれども理解が深い(普段の読み方)

また、横軸に「理解」、縦軸に「速度」をとって、グラフにすると、右下下がりの直線で表現されます。

もちろん、ひとりひとりのグラフの線の角度は違うわけです。

そして、読書速度が遅い方は、この「レベル5」の読み方しかしていないから遅い、と。


■読書速度の速い人の場合

◆一方、読書速度の速い人は、実はレベル1や2でばかり読んでいるのではなく、「レベル5からレベル1まで速度と理解をコントロールして読む」ことを行っています。

 例えば、英文をベースとした文章や、ビジネス文書などでは、何を主張しているかが書かれているトピックセンテンスと、それを説明しているサポーティングセンテンスに分かれていることが多くあるでしょう。
 トピックセンテンスは、しっかりと読む必要があります。しかし、サポーティングセンテンスについては、しっかり読む部分、少し読む部分、読まない部分と、いろいろあって構わないわけです。
 読書速度が速いという方は、こうした読み分けを行っているわけです。

つまり、「理解が浅くても構わない部分」を高速で読みきっている(もしくは読まない)わけですね(本書では「ギアチェンジ」と言っています)。

確かに私も、どうでもいいところは「高速で眺める」モードに入ることがあります。

新聞であまり興味のない面とかw


■速度を上げるにはどうしたらいいのか

◆ならば、どうしたら読書スピードを上げることができるか?

本書では、「まずはレベル1(浅い理解)の速度を上げる」ことを提案。

そのために、ほぼ強制的に、「正しいフォーム」で、「高速でページをめくらせる」ようなトレーニングが用意されています。

特に、ページめくりを一定の速度で行わせるため、わざわざサイト上に「トレーニング用MP3音声ファイル」を用意してくれているという(メトロノームだと速すぎるので)。

私もダウンロードして聞いてみましたが、小飼さんほどではないにせよ、このスピードでページをめくって内容を理解するのはキツいです。

確かに強制的!


■読書フォームも大事らしい

◆さらに、本書で何度も強調されているのが、「良いフォーム」

目の動かし方とか以前に、「体全体のフォーム」について指示がなされています。

曰く

・足を前に出し、下半身を安定した状態にする

・背筋を伸ばし、上半身を固定させる

・顎を引き、頭を動かさないようにする

などなど(詳しくは本書を)。

「そんなの無理だよ!」という声を想定してか、

「ベストなフォームが取れないときは、よりベターなフォームを」とか、

「トップスピードを知るためには、最も速度の出る読み方を掴むことが重要」というお話もアリw


◆私の場合、電車に乗っても座らないで立って本を読むのですが、本書で推奨されている「良いフォーム」に結構近い(ただし、本書では座っていることが前提)ので勝手に納得してみたり。

実際、立っているときのほうが、絶対速く読めます。

今までそれが、何故だかわからなかったのですが、ひょっとしたらフォームのせいだったのかもしれません。

・・・幼少時に書店で「怒られながら立ち読みしていた頃の名残り」、という話もありますがー。


■語学習得との関連性

◆本書で指摘されていたことの1つが、「語学習得のプロセスと速読は似ている部分」があり、それは「読み方のギアチェンジを行う」点であるということ。

 日本語の場合、どうしてもレベル5だけが正しい読み方であり、理解が下がったならば、悪い読み方だ、という固定観念があります。
 語学の学習については、母国語で無いことで、レベル3くらいの感覚というのは、当たり前の状態だったりするわけです。
 あえて字幕の無い状態で映画を見る、英語しか話せない状況に無理やり追い込むなども同じ状態です。
 レベル5にこだわるのではなく、レベル3など、低いレベルから、理解力全体を引き上げるということが、重要だと言えるでしょう。

要は、「理解」はいったん脇においといて、「速く読む」という状況に慣れてから、読書力を全体的に引き上げていこう、ということのようです。

確かに語学習得も速度も、「情報処理」という点では近いのかもしれません。

たまたま最近こんなエントリが話題になっていただけに余計・・・。

知らないと損する英語の速読方法(1):一法律学徒の英語と読書な日々


■レベル3の読み方をポジティブに考える

◆大雑把に言って、「速読で概要を掴み、精読で重要ポイントをしっかり読み取る」とするならば、速読がレベル3、精読がレベル5になります。

ここでもし、レベル5の読み方に偏っていた人が、レベル3の読み方を活用することができるなら、「何倍ものスピードを手に入れることができる」、と言えるわけで。

逆に、目的とする「速読」が、「意識しない速読」(普段の読み方で速く読む)であるのなら、レベル3は使うことの無い読み方ということになります。

結局、「ある程度の理解」を伴うレベル3をどのように「ポジティブに考えるか」が、速読についての解釈の分かれ目になるようですね・・・。


【所感など】

◆本書のような「速読本」は、提示されているトレーニングをある程度の期間実施して、その上でスピードを測定した上で評価すべきかもしれません。

ただ、冒頭にも書いたように、「それ以前の部分」で納得したところが多かったので取り上げてみました。

前にご紹介した、「クリエイトさんの速読本」は、そのトレーニング自体もゲーム感覚で楽しそうでしたが、本書の場合は、結構ガチな感じ。

その代わり、使用する本は自分で用意できますし、上記のMP3はiPod等に入れれば、どこでも実践可能

個人的には、ある程度負荷をかけていれば、自然と読書速度も上がるというロジックは、アリだと思っています。


◆そもそも本書にピンときたのは、私自身が「速読」と言った場合、「意識しない速読」をイメージしていた、というのが大きいわけでして。

つまり、あまり考えず「フツーに読んでて速い」のを目指していたのですが、それではアカン、と。

実際私は、「速く読める本は速く」読み、「そうできない本はそれなりに」読んでいました。

しかし本来なら、「そうできない本」であっても、「大事な部分はレベル5でじっくり」読み、「それ以外はレベル3で流す」といったギアチェンジを意図的にしなくてはならなかったワケですね。

今後は意識してやってみなくては・・・。


◆結局、こういったギアチェンジや、レベル1でのフォームを意識した速読により、上記で挙げた「右肩下がりのグラフ」全体を、上に平行移動させる(どのレベルの読み方も理解度を下げずに速度を上げる)のが、本書のゴールということになります。

「本当に出来るのか?」というご質問に対しては、本書のこの部分で回答させて頂かこうかと。

 速読に関する質問で、「速読って本当に速くなるんですか?」というものがあります。
 この質問者に対して厳しく回答するならば、答えはNOです。「なるんですか?」という表現には、受身的な部分があります。本を読んだり勉強したりしていく行為は、受身の状態でやっても成果はありません。
 成果を出す人は、このような質問をすることは無いです。
 自分自身が主体的に本を読むこと、その読書をより力強いものにする効果的なツールが速読なのです。


「速く読もうと考えるな、速いと知れ」



【関連記事】

(2008年11月08日)

【オススメ速読本】「王様の速読術」斉藤英治(2008年06月29日)

【速読勉強】『「速読」で頭がよくなるすごい勉強法』若桜木 虔(2008年03月03日)

「速読勉強術」宇都出雅巳(2007年02月03日)

斎藤孝の速読塾(2006年11月01日)


【編集後記】

◆今日の気になる本

アマゾンの内容紹介がアレなので、洋泉社のサイトから引用。

あらかじめ名著があるのではない。
自分にとって出会うべき名著があるだけだ。
名著幻想から自由になり、既成概念にとらわれない多読が、自己の可能性をたぐり寄せる。
誰もができると思っている「読む」ということ。
それだけに意識的に実践されていない盲点が潜む。
しかし、読むことは確固たる「技術」である。
ベストセラーを何冊も世に送り出してきた敏腕編集者がプロの「読む技術」をはじめて明かす!

これはかなり面白そうですね!


人気blogランキングご声援ありがとうございました!

この記事のカテゴリー:「ビジネススキル」へ

「マインドマップ的読書感想文」のトップへ
Posted by smoothfoxxx at 08:15
Comments(3)TrackBack(0)ビジネススキルこのエントリーを含むはてなブックマークYahoo!ブックマークに登録

スポンサーリンク




この記事へのトラックバックURL


●スパム防止のため、個別記事へのリンクのないトラックバックは受け付けておりません。
●トラックバックは承認後反映されます。
この記事へのコメント
お返事ありがとうございます!
でもサイトの記事に跳べないんです(*u_u)
Posted by クロス at 2009年01月09日 15:57
企業分析なんですがオススメの本ありますか?
日経テレコン21は登録したほうがいいですかね?
Posted by みき at 2009年01月09日 17:19
>クロスさん

サーセン、携帯からでしょうか?
レスだけのためにリンク張るのもどうかと思うので、お手数ですが、PCからコピペして、アクセス頂けませんでしょうか?

>みきさん

はじめまして。
コメントありがとうございます。

残念ながら当ブログは企業分析を扱った本はご紹介していないと思います。
それと、テレコンは私自身登録していないのと、あくまで「手段」なので「目的」によるかと思います。


・・・ひょっとしてクロスさんとみきさんは同じ方でしょうか(汗)?

今は質問に答えてくださるサイトが色々あるので、そちらで聞いてみるのもよいかもしれませんよ〜。
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2009年01月09日 17:40