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2008年12月02日

【格差】「セックス格差社会」門倉貴史




【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、タイトルはちょっと「アレ」ですが(汗)、少子化問題に関係した1冊。

私はいつも、カバーを付けずに本を読むのですが、さすがにこの本ばかりはヒトサマに隠れてこっそり読んでおりました。

ただし中身は極めて真っ当

各種統計資料から、現代日本における「少子化」問題について分析しています。

目を背けてはいけない現実がここに!


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【目次】

第1章 「出会い」「恋愛」「結婚」と所得格差
 独身女性が結婚相手に求める「最低年収400万円」の意味
 結婚適齢期の女性が230万人もあぶれる計算に ほか

第2章 高収入ホワイトカラーの性愛事情
 高収入ほどセックスの回数が減る
 「働きすぎ」の弊害は30代正社員で最も深刻 ほか

第3章 「できちゃった婚」と貧困スパイラル
 一昔前では考えられなかった中学生の妊娠・出産
 コンドームの出荷量はなぜ半減したか? ほか

第4章 「中年童貞」「負け犬」のエコノミクス
 結婚情報サービス業が盛況になった理由
 「現代版お見合いシステム」の利用者数は推計60万人 ほか

第5章 人口減少社会とセックス格差
 平均セックス回数をフランス並みにするには?
 シンガポール「官製お見合い」の顛末 ほか


【ポイント】

・世の中の84%の女性は、年収が400万円に届かない独身男性を恋愛や結婚の対象外と考えている


・254万4900人の独身男性は、年収の最低条件をクリアできないために結婚できず、一方で228万4302人の独身女性は、結婚相手に年収の最低条件を設定しているために結婚できない

 こうした事実は、逆に考えれば、独身女性が年収の最低条件をもう少し下げれば、年収ギャップによって結婚できないでいる人たちが減ることを意味する。
 そこで、仮に独身女性が年収の最低条件を300万円まで下げた場合、結婚できない人がどれだけ減るかを試算してみると、潜在的に結婚できない独身男性と独身女性は、それぞれ83万7500人、男女合計で167万5000人減少する。


・キャリアウーマンとして企業で活躍している未婚女性が結婚しない理由:

 →恋愛をするだけの時間的余裕がない
 →経済的な理由によりあわてて結婚する必要性がない


・本書執筆に当たり、18歳から34歳の独身男性300人を対象として行った全国アンケート調査の結果から:

 →年収200万円未満の独身男性の73.9%が交際している女性がいない

 →年収900万〜1200万円の階層(高所得層)では、「いない」の回答は全体の33.3%の比率

 →年収200万円未満の独身男性の85.5%が、「性風俗店」に行ったことがない(高所得層は37.0%)

 →1ヶ月当たりのセックスの回数も、年収200万円未満の独身男性では、「ゼロ」と回答した人が全体の65.2%(高所得層は25.9%)


・夫の収入が高くなるほど、夫婦間のセックスの頻度が低下することは各種のアンケート調査結果を見ても明らか

 たとえばMDRT日本会が行ったアンケート調査の結果によると、夫婦間における月当たりのセックスの頻度は、夫の年収が300万円未満では、2.52回であったのに対して、500万〜600万円未満では1.83回、800万〜1000万円未満では1.47回と、夫の年収が多いほどセックスの頻度が低下している様子が分かる。


・一般に、30代、40代の男性の正社員ホワイトカラーは、仕事で多忙を極めており、「働きすぎ」によって、家族とともに過ごす時間がなくなり、セックスの頻度も低下してくる


・夫に性欲があっても「セックスレス」になる原因の一つとして、インターネットの普及が考えられる

 実際、日本よりもインターネットの普及が早かった米国では、早い段階から、夫がネット上のポルノを閲覧することが、夫婦間の「セックスレス」が進行する大きな要因のひとつであると指摘されていた。


・シングルマザーは、1985年の段階では約120.8万人だったが、95年には約134.6万人に、直近調査の05年には約148.9万人へと増加した

シングルマザーの平均年収は213万円となっており、通常の世帯の4割程度にすぎない。


・マクロ経済という視点でとらえれば、パラサイト・シングルの量的増加は、彼らの平均消費性向が高い分、経済的にはプラスの効果をもたらす側面があるものの、住宅投資の減少にともなうマイナス効果のほうがより強く現れ、最終的に成長率を押し下げる方向に作用することは避けられない


・フランスの出生率が回復傾向にある背景のひとつに、社会全体で出産を増やすことを目的として、制度的に、同棲など結婚していないカップルが子供をつくることを容易にしたということがある



・日本がフランスと同様の政策を実施したとしても、フランスのように国民が盛んにセックスをしていたわけではない日本では、フランスのように出生率が回復するかどうかは不透明な部分も多い

 実際、各種統計調査の結果などからも、フランス人は、世界的にみて、とくにセックスの回数が多いことが知られている、たとえば、英国のコンドームメーカー「デュレックス」が05年に実施したアンケート調査(世界41カ国、31万7000人が対象)の結果によると、平均的なカップルが1年間に行うセックスの回数は、フランスが120回で世界41カ国中5位であった。
 一方、前掲のデュレックスの調査によると、日本人の平均的なセックスの回数は年間わずか45回にとどまっており、これは調査対象国のなかで最下位の数字だ。


・日本の場合、時短を進めて夜の自由時間を増やすなどして、国民の平均的なセックスの回数を増やさないことには、政府が少子化対策を行っても、その効果が限定的なものにとどまる可能性が高い


【感想】

◆本書は、著者の門倉さんの、データを積み重ねていく手法がテーマにマッチしており、色々と考えさせられました。

ただし、メインテーマが「少子化」だとすると、「性風俗店」は直接関係はないような(汗)。

もちろん、そういうお店でコミュニケーションスキルを習得する、というのはアリですが(笑)。


◆ポイントで挙げたように、低所得層では「相手」「お金」の問題があって、セックスレスになり、高所得層は「時間」の問題で、セックスレスになる、と。

その点このブログでは、「時間」については、「ビジネススキル」というカテゴリで、「相手」については、「コミュニケーション」というカテゴリで対応中。

もっとも、低所得層の「相手」という問題は、「お金」によって解決しうる可能性があります。

したがって最終的には「お金」「時間」という、ビジネス書でよく扱っているテーマに落ち着くのかもしれません。


◆ただ、低所得層であれ、高所得層であれ、「まず自分の主張ありき」だと、見つかる相手も見つからない可能性が大。

それは男性だけではなく、「相手の収入にこだわる」女性の方にも妥協して頂きたい部分があるわけでして。

ただし、それを一方的に女性の側に主張しても納得してはもらえないでしょう。

「この人なら収入少ないけど一緒にやっていける」と思ってもらえるような「安心感」を醸し出さないと(かなり難しいんですが)。


◆また、今ほど「所得格差」という言葉が一般的でなかった頃から、少子化が始まっていたことを思えば、「所得格差」だけが問題ではないと思われ。

本書にあるように、各種娯楽から、社会制度等、複合的な要因が考えられます。

ですから、「特効薬」を探し求めるよりも、改善できるところから、おのおのが改善していくべきなのではないでしょうか?

・・・って、実は私土壇場で結婚して、思いがけず子供ができたクチなので、ヒトサマのことは全く言えた義理ではないんですが(汗)。


◆なお、smooth家の場合は、私がブログが忙しくて高所得層なみに、夫婦で過ごす時間が少ないです(汗)。

しかも、最近はヨメが大学院の勉強を夜やっているため、夫婦の会話も減少気味(汗)。

たとえ夫婦仲が良くても、一緒にいる時間が少なければ、それは少子化になります罠(涙)。


現状を認識する上では大事な1冊!



【関連記事】

【提言】勝間和代の日本を変えよう Lifehacking Japan(2008年09月27日)

【独身必読?】『「婚活」時代』山田 昌弘,白河 桃子(2008年03月17日)

【モテ】「ベストパートナーになるために」ジョン・グレイ(2007年08月09日)

「猪口さん、なぜ少子化が問題なのですか?」猪口 邦子、勝間 和代(2007年04月28日)


【編集後記】

◆一昨日は、家族揃って豊洲の「ハローキティのドレミファ島」に行きました。

キティちゃんのショーの後のふれあいタイムで、キティちゃんにしがみつくムスコ(笑)

BlogPaint











男のくせに、何故かキティちゃんも大好きです(笑)。


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Posted by smoothfoxxx at 08:30
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この記事へのコメント
smoothさん、こんにちは。

この本、なかなかおおっぴらには
読めない本ですね(汗)
しかし、格差社会の影響はこんなところに
まで出ているとは驚きです。
お金と時間、両方揃ったとしても、将来への不安がある程度解消しないと解決しない問題かもしれないと思いました。
Posted by LuckyUS@フォトリーダー at 2008年12月02日 17:28
こんばんは、smoothさん

とても刺激的なタイトルで、内容も面白そうだったのでamazonアタックしてしまいましたよ!
今から届くのが楽しみです。
Posted by YUTA at 2008年12月02日 22:30
はじめまして! いつも読ませていただいています。なにか食い入るように読んでしまいました。友達に勧めようとか思いました(笑)
Posted by イッパイアッテナ at 2008年12月02日 23:04
>LuckyUSさん

さ、さすがにLuckyUSさんにお読み頂くわけには(汗)。
私の場合、ブログはヨメにナイショなんで、読みたい放題です(爆)。

確かに将来への不安がある状態で、子作りというのはなかなか難しいものがあるかもしれませんよね。
実際劇的に改善というのは難しいと思うので、政策を含めて、少しでも環境が改善されればと・・・。


>YUTAさん

アマゾンアタックありがとうございます(涙)。
なかなか記事にするには、勇気がいるような気もしますが(笑)。
ただ、タイトルは扇情的ですけど、書かれている内容は少子化や格差社会についてなので、考えさせられることが多いです。

>イッパイアッテナさん

初めまして。
コメントありがとうございます。
また、いつもお読み頂き感謝です。

思い当たるお友達さんがいらっしゃるなら、ぜひぜひオススメくださいマセ。
ついでに、当ブログも、よろしくお願いします(笑)。
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2008年12月03日 01:02