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2008年10月21日

【スタイル別】「スタディースタイル ライフハックス勉強法」佐々木正悟




【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、シゴタノ!でもお馴染みの佐々木正悟さんの最新作。

つい先日「マインドハックス勉強法」という勉強本を出したばかりなのに、「何故に続けて勉強本?」と思ったのですが、読んでみてなるほど納得

今回のご本は、色々な「勉強法」を取りいれる前に知っておきたい、自分自身の「勉強スタイル」について言及された1冊でした。


◆アマゾンの内容紹介から。

勉強には記憶力を使うものや理解力を試されるものなど、さまざまなタイプがある。本書は、アメリカで心理学と脳科学を研究した著者が勉強をする人のタイプに合わせてそれぞれの状況で効率よく学習するための勉強法のテクニックを紹介する。

本書を読んで、私がなぜあの勉強本の大ベストセラーをブログで紹介できなかったかがわかりました!←大げさw


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【目次】

1章 自分に合った勉強法を見つける
 暗記型勉強法と理解型勉強法
 好奇心型と目的達成型 ほか

2章 理解型のためのIQハックス
 九九も暗記しない
 英語は5文型で ほか

3章 暗記型のためのメモリーハックス
 野口行悠紀雄式英文丸暗記法
 語呂合わせの脳科学 ほか

4章 好奇心型のためのメンタルハックス
 茂木健一郎の「鶴の恩返し勉強法」
 「ご褒美」がやる気を損なうこともある ほか

5章 目的達成型のためのグレードアップハックス
 ゴールとフィードバックを鮮明に
 リターンから逆算する ほか

6章 独習タイプ
 独習するかスクールに通うか
 独習×暗記×好奇心型 ほか

7章 スクールタイプ
 スクールタイプの強みと弱み
 スクール×暗記×好奇心型 ほか


【ポイント】

・勉強法は「暗記型」と「理解型」の2大陣営に分かれる

  → 「暗記型」の代表は和田秀樹さんと野口悠紀雄さん

  → 「理解型」の代表は茂木健一郎さんと池谷裕二さん

・「暗記して好成績を取る喜び」が欲しい人は「暗記型」で、「勉強して、そのことから何かを理解したり知ったりすることに喜びを見いだす」人は「理解型」

・「目的達成型」にとっては、勉強は「手段」だが、「好奇心型」にとっては勉強自体が「目的」

・「暗記型」は「覚える」作業を多めに取り、「理解型」は「覚えること」を最小限に絞るべき

・「理解型勉強法」で勉強する際には、比喩を使ったり、サイズを変えるといった工夫をすると良い

・「理解型勉強法」は効果が出るまで時間がかかるので、2ヶ月は続けてみる

・「理解型」の人は、「覚えるべきこと」だけ書いてある薄い本ではなく、「リファレンス」がたくさんついているような厚い本のほうが良い

・語呂合わせは「数字」や「化学記号」といった意味のない数字や記号の羅列に向いている

・自信と勝算があれば、たいていのことを人は暗記できる

『数学は暗記だ!』に否定的な人でも、算数の基礎である九九は暗記しています。なぜなら、「九九」を暗記することは誰にでもできると、みんなが信じているからであって、「九九」を暗記することは役に立つと、みんなが知っているからです。このように、自信と勝算があれば、暗記はできます。その究極のコツは「できるまで、暗記する努力を続けること」。

・「好奇心型勉強法」によって勉強を続けていくコツは、「1時間程度の楽しめるくらい長い時間を毎日確保する」「確保した時間を守り、その時間の中で満喫する」

・「目的達成型」による勉強法では、勉強それ自体への喜びよりも、合格後のイメージや、キャリアアップ後のイメージから来る喜びが、勉強の動機づけとなっているため、「イメージ化する能力」が重要

・「目的達成型」は「目標」と「リターン」を具体化できるほど動機づけが強くなる

・「好奇心型」のペース配分は「時間」、「目的達成型」のペース配分はページ数、問題数等の「量」

・「目的達成型」は「行為のフィードバック」によって、自分のモチベーションを高めることができる

・「暗記」×「目的達成」×「独習」タイプは成功しやすい

・「スクール」×「暗記」×「好奇心」タイプは、スクール選びに注意する

・「スクール」×「暗記」×「目的達成」タイプは最強



【感想】

◆非常に興味深いアプローチのご本でした。

特に「暗記型」「理解型」の乖離については、自分自身、それほど意識していなかったのですが、「和田秀樹さん&野口悠紀雄さん」「茂木健一郎さん&池谷裕二さん」という図式にしてみると、「ハゲシク納得(汗)」

考えてみれば、自分自身がかつて受けた「税理士試験」が、「丸暗記必須」の資格試験だったため、当ブログにおいても、比較的、「暗記型」の本を中心にご紹介しておりました。

なるほど、だから茂木さんの本が、ウチには馴染まなそう、と感じたのか・・・。


◆もっとも、それ以上に顕著な違いがあるのが「目的達成型」「好奇心型」

一般的に資格試験なんてものは、「受からないと意味がない」なわけで、当然「目的達成型」の勉強が推奨されることがほとんどです。

そして「目的達成型」の本では、「ゴールから逆算」して、「最短のコースを走る」のが正解で、「余計な勉強はしない」という内容がお約束。

ただし、それだと「資格試験を受けたい」という「好奇心型」の人はうまく行かなくなってしまう、と。


◆反対に「好奇心型」の勉強本には「興味にしたがって勉強していれば、どんな人でも必ず伸びる」みたいなことが書かれています(あまり読んだことがないので本書の受け売りですが(汗))。

でも資格試験の中身なんて、「まず興味ない」という人の方が多いのではないでしょうか?

少なくとも、私自身は受けている間も、受かった時も、税法には、正直興味が(ry

・・・え?私だけ(汗)???


◆結局のところ、それぞれの勉強本のクオリティもさることながら、自分の「型」との食い違いがあると、実践もおぼつかない、ということ。

この辺の詳細については、本書を読んでしっかり確認していただきたいところです。

特に、多くの勉強本が「目的達成型」に向けて書かれている以上、もし、自分のタイプがここに当てはまらないのであれば、本書の6章7章の「タイプ別アドバイス」はきっと参考になるかと。

「独習」or「スクール」「暗記」or「理解」そして「好奇心」or「目的達成」で、2×2×2=計16パターンのいずれかには当てはまるハズですから。


◆ただ、私自身は、「税理士試験合格」という「目的」がありながらも、「税法」ではなく「勉強法」「暗記」自体にも興味があり、矛盾するようですが、実は「好奇心型」の要素もあったのではないか、と思ってみたり。

考えてみれば、「目的達成型」に必須とされる、「合格後のイメージ」も今ひとつ持つことができませんでしたし。

なのに、「資格試験」を受験するわけですから、勉強スタイルはガチ「目的達成型」でした。

合格にてこずったのも、その辺のアンマッチに原因があったのかもしれませんね。


◆ちなみに、私が「好奇心型」と仮定するなら、組み合わせは、『「スクール」×「暗記」×「好奇心」』です。

この場合の注意点は、上記にあるように「スクール選びに注意する」

・・・偶然かもしれませんが、確かに学校を変えてから合格できたワタクシ(汗)。

あの頃この本があればっ!(遠い目)


自分の勉強スタイルに自信が持てない人なら一読をオススメ!



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【編集後記】

◆ワタクシごとで恐縮なのですが、先週17日(金)に、2つの新聞広告で当ブログのフレーズを採用頂きました。

まずは毎日新聞さんの『勝間和代の日本を変えよう』の広告。

勝間和代の日本を変えよう










◆もう一つが、朝日新聞さんの小宮一慶さんの『ビジネスマンのための「読書力」養成講座』の広告。

ビジネスマンのための読書力養成講座








ビジネスマンのための「読書力」養成講座
ディスカヴァー・トゥエンティワン
発売日:2008-09-15
おすすめ度:4.5

こうして広告に採用してもらえるのも、皆様のおかげです。

ありがとうございました!


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◆今日は、佐々木正悟さんの、勉強法、特に勉強スタイルについて述べたご本、「ライフハックス勉強法」から「自分にあった勉強方法を考える」というテーマでお送りしたいと思います。 この本では、勉強法を「暗記型勉強法」と「理解型勉強法」に二分。 動機づけの違いによ....
◆自分の勉強スタイルを考える【税理士試験突破!理論暗記中心の税理士試験勉強法】at 2009年11月04日 14:46
                               
この記事へのコメント
               
『読書力養成講座」思わずクリックして、小さな字まで読んでしまいました。
smoothさんが「これ1冊で十分じゃないかと思うほど」とおっしゃれば、これ、すごく説得力ありますね。

Posted by meg at 2008年10月21日 13:00
               
smoothさん、こんにちは。

---
「暗記型」代表は和田秀樹さんと野口悠紀雄さんで、「理解型」の代表は茂木健一郎さんと池谷裕二さん
---

こういう形で説明されると、思わず納得してしまいそうになるのですが、でも、そんなにはっきり分類できてしまうのかな、という疑念もあります。
〜(;^o^;)〜

たいていの人は、自分の型というのは一つではなくて、勉強の対象によって「好奇心型」になったり「目的達成型」になったりしているような気がするのです。



Posted by まな坊 at 2008年10月21日 23:03
               
>megさん

>これ1冊で十分じゃないかと思うほど

あれ?そんなこと書いたっけ?と思って広告見たら、そこは「アマゾンレビュー」ですよ、megさん(爆)!

ところで、「喜びの舞」の件、お楽しみいただけたようでうれしいです。
・・・って単なる親バカですけどね(笑)。

>まな坊さん

おっしゃることはわかります。
確かに科目によって、「好奇心」だったり「目的達成」だったりする可能性はありますね。
であるなら逆に、その科目ごとに、スタイルも変えてもいいのかな、と。

それより問題は、個々の勉強本が、そこでの主張以外のやり方を「論外」のように扱っている現状なのかもしれません。

税理士試験では、理論暗記を「書いて覚える人」と「読んで覚える人」がいて、どちらが正しいというわけではなくて、ただ、反対側のやり方ではできないことを各人が理解しています。

ただ一般的に、資格試験の場合「受かること」自体に意味があるので、「目的達成型」で本を出すしかないような気がしますが。
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2008年10月22日 02:51
               
smoothさん、はじめまして。
ねじりはちまき鳥と申します。
いつもブログを拝見しています。
お陰様で、読みたくなる本が絶えません(^v^)
特に今回ご紹介してくださった著者の佐々木さんは私にとって自分の仕事の仕方を
振り返る大きなきっかけとなった方です。
smoothさんも、「創造マラソン」の管理人の方も紹介してくださった今回の著書、今週末必ず手に入れます。
ご紹介してくださって有難うございました。
         ねじりはちまき鳥

Posted by ねじりはちまき鳥 at 2008年10月22日 20:38
               
>ねじりはちまき鳥さん

はじめまして。
コメントありがとうございます。

ブログ拝見しました〜。
先日の淺田さんとやまもとさんのセミナーに参加されたんですね!
他の参加者さんたちも、意識の高い方ばかりだったようで、うらやましい限りです!!

佐々木さんのご本、ウチではそれなりに紹介しているハズなんですが、結構多作ですよね〜(笑)。
まだモレがある・・・。
この本は、今の勉強方法に迷いがある方なら必読だと思いますよ!
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2008年10月23日 02:36