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2008年10月01日

【スゴ本】「史上最強の人生戦略マニュアル」フィリップ・マグロー 著・勝間和代 訳


史上最強の人生戦略マニュアル
きこ書房
勝間和代(翻訳)
発売日:2008-09-27
おすすめ度:5.0


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、すでにアマゾン総合1位に輝いた、勝間さんの初翻訳本。

小飼さん土井さんの両巨頭の後の記事なので、既にお読みの方も多いかと思います。

・・・かく言う私自身も、読む前から告知記事(【速報】勝間和代さんの「初翻訳本」が出るらしいです)なんか投下しておりますが(汗)。


◆今般、本書を読んでみて、勝間さんが何故にここまで本書を推し、かつ、翻訳まで手がけたのかが分かったような気がしました。

深い考察豊富な事例

なるほど納得の1冊です。




【目次】

はじめに
プロローグ

第一章 問題がひとりでに解決することは、絶対にない

第二章 本当に生きるということ
 人生の法則1 《ものがわかっているか、いないか》

第三章 自分の選択と態度に焦点をあてる
 人生の法則2 《あなたの人生体験を作るのは、あなた自身である》

第四章 「見返り」が行動を支配している
 人生の法則3 《人はうまくいくことをする》

第五章 問題は、あなたが認めるまで悪化していく
 人生の法則4 《自分が認めていないことは変えられない》

第六章 違うことを「する」
 人生の法則5 《人生は行動に報いる》

第七章 過去の出来事を言い訳にしない
 人生の法則6 《事実なんてない。あるのは認識だけ》

第八章 今すぐに人生計画を立てる
 人生の法則7 《人生は管理するもの。癒すものではない》

第九章 「見返り」を断つ
 人生の法則8 《私たちは自分の扱い方を人に教えている》

第一〇章 憎しみはあなたの心を変えてしまう
 人生の法則9 《許しには力がある》

第一一章 あなたのゴールラインはどこか?
 人生の法則10 《自分が求めているものを明確に知る》

第一二章 ガイドつき人生の旅

第一三章 目標設定の七つのステップ

第一四章 自分の公式を見つけよう


【ポイント】

◆今回も大事なところが多すぎたので、ポイントを絞って。

・間違った4つの行動パターン

 →「否認」のパターン

 →最初に何かを「決めつけて」本当かどうか、あるいは正確かどうかを調べないパターン

 →「無気力」のパターン(恐怖や否認によって生じた麻痺状態)

 →「偽りの仮面をかぶる」パターン

・本当の問題は、問題を抱えているのにそれに気づかないこと、あるいはそれ以上に悪いのは、気づいていながら本当でない振りをすること

・「正しいかどうか」ではなく、「うまくいっているか、いっていないか」が、考え方や行動をはかる物差しになる


・万人に共通する10の特徴リスト(抜粋)

 →すべての人がいちばん恐れるのは「拒絶される」ことである

 →すべての人が一番必要としているのは、「受け入れられる」ことである

 →人は、自分が理解できることだけに耳を傾け、自分の中に取り入れる

 →人は、自分に好意を持っている人を好み、信じて頼る

・今すぐに自分の選択と態度に焦点を当てれば、「なぜこんな人生になったのか」と自問する代わりに「なぜこれではいけないのか?どうすれば別の人生に出来たのか?」と自問するようになる

・変わりばえのしない非建設的で後ろ向きな行動を見つけたら、そのすべてについて「この行動の見返りは、拒絶される危険と恐怖を避けることから来る安心感だろうか?『しないほうが簡単』というただそれだけが見返りだろうか?」と自分自身に問いかける

・イヤなことも含め、すべてをありのままに認め、同時に、自分には変化を起こすという選択ができるという事実を認める

・ひどい体験をしたからといって、それが「人生の落伍者」になる口実にはならない

・あなたがいかなる環境に置かれようと、それをどう受け止めるかはあなたが選ぶこと

・過去の出来事によって作られたフィルターを通して世の中を見続ければ、過去が自分の現在と未来の両方を支配し、決定するのを許していることになる

・計画的に生きるということは、他の人が持っているものを自分は手に入れて当然であり、そのために必要な努力を払うだけの価値が自分にあると確信して、人生に取り組むことを意味する

・相手の望ましくない行動には、「見返り」を与えない

・憎しみや怒り、憤りといった感情を抱くと、体内の化学物質のバランスが崩れ、生理的に不安定な状態になる

・許しには、憎しみや怒り、憤りという一連の感情から自分自身を解放する力がある

・自分には望むものを手に入れられるだけの価値があり、チャンスが巡ってくれば、手に入れる権利を要求すると決心する



【感想】

◆本書は、その厚さ(429ページ(汗)!)の割には読みやすく、付箋を鬼のように貼りながらも(笑)、貪るように読みきってしまいました。

ただし、本文内のところどころに課題があり(計18)、実際に書きながらやっていたところ、そちらに時間がかかってしまったという(汗)。

もちろん本書を買われたら、全部やって頂きたいのですが、「課題14」「人生に求めるものを正確につかむ」課題は、実際にやってみて、結果に唸りました(汗)。

「なるほど、私が求めていたのはコレだったのか」、と(何かはヒミツですが(笑))。


◆そして冒頭で挙げたように、本書の大きな魅力の1つが豊富な事例

アマゾンにもある「狂牛病の訴訟に巻き込まれたオプラ・ウィンフリー」を初めとして、「祖父に性的虐待を受けていたジェニー」「ダイエットが成功しかかると元に戻ってしまうカレン」「銀行で強盗に遭遇し、九死に一生を得たものの、社会復帰ができないドハーティー博士」「父親への憎しみにとらわれ続けたデヴィッド」等々、彼らがマグロー氏と出会い、「いかに自分自身の問題を解決していくか」を知ることは、本書の内容を理解する上で、非常に大きな役割を果たしてくれるのではないでしょうか?

特に「ジェニーの事例」は、たとえ自分に瑕疵がない、子ども時代の出来事であっても、それを今現在、どう捉えてどう選択するかを考える、よいケースだと思います。

 子供の時には、ある種の選択をするための知識や力がなかったかもしれないから、そうした出来事に対して責任はない。
 だが、大人になったら、そういった子供時代の出来事や環境に対する反応を選ぶ能力があなたにはある。私が言っているのは、そういうことだ。あるのは「今」という瞬間だけだという前提を、受け入れなければならない。過去は終わった。未来は先のことだ。
 あなたは、そしてあなただけが、大人として今というこの瞬間を生きながら、過去の出来事への反応を選ぶことができる。

例えて言うなら、「宗方コーチが急逝したからといって、岡ひろみがいつまでも抜け殻のようになって良いわけではなく、実際に彼女自身の意志でラケットを再び握った」ようなものかと(?)。

エースをねらえ! 全10巻セット (ホーム社漫画文庫)
エースをねらえ! 全10巻セット (ホーム社漫画文庫)


◆ちなみに、「恋愛本オタク」のワタクシとしましては、P212辺りの「回避の理論」グサっと来ました。

プレッシャーも、痛みも、恐怖もない。行動を起こさないだけで、問題は消える。自分が望む相手とデートできなかったが、不安は消えた。われわれはみな、こうした選択をしている。逃避と呼ぼうが、感情の抑制と呼ぼうが、夢を売り渡すようなものと言おうが、とにかく、あなたは「こぎつける」以前に自分自身と自分の人生に見切りをつける。

ただし、こう続きます。

 人生は、見切りをつけたことに対して、見返りを与えてはくれない。

本書を読んで、最初の一歩を踏み出せる方がいらっしゃるかも。

参考:要は、勇気がないんでしょ?:Attribute=51


◆上記でポイントを列挙してしまいましたが、それだけ読むと、「何でそんなキツいことを!」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

というか、自分自身、読み直して、「結構タフなこと言ってるなー」と思ったのも、また事実。

ただし、本書は、これらのポイントを私たち読者に深く理解し、納得させるために、多くのページを費やし、かつ、実践させるべく、課題を設けております。

日頃、当ブログをお読み頂き、書籍のエッセンスを吸収して済ませてらっしゃる方も、今回ばかりは、実際にお読み頂きたいところ。


◆一方、本書の最後で、小飼さんの記事でも触れられていた、「タクシー運転手のアンディ」のお話を読んで、励まされる方も多いかと。

そう、確かにアンディは「人生の勝者」に違いありません。

そして「人生の勝者」には、私やこの記事を読まれているあなたでもなりえるのです。

本書の最後は次のような言葉で締めくくられています。

現状や仕事が何であろうと、学校での成績がどの程度であろうと、あるいは学がなかろうと、「人生の法則」に従い、成功の公式の要点を自分の中に取り込めば、あなたも人生の勝者になれる。人生の勝者になる、ならないは、あなたの選択次第だ。


私も勝間さんのように、「人に薦めたい」1冊です!

史上最強の人生戦略マニュアル
きこ書房
勝間和代(翻訳)
発売日:2008-09-27
おすすめ度:5.0


【関連商品】

◆本書の「はじめに」で勝間さんが「英語に自信のある人は、ぜひチャレンジして欲しい」と言われている、オーディオブックがこちら。

Life Strategies: Doing What Works, Doing What Matters
Simon & Schuster Sound Ideas
発売日:2000-02-01
おすすめ度:4.0

著者のマグロー氏自身の朗読のようです。


【関連記事】

【弾言】「弾言 成功する人生とバランスシートの使い方」小飼 弾 山路達也(2008年09月30日) はてなユーザーの評価

【提言】勝間和代の日本を変えよう Lifehacking Japan(2008年09月27日) はてなユーザーの評価

【速報】勝間和代さんの「初翻訳本」が出るらしいです(2008年09月09日) はてなユーザーの評価

【成功法】「90日間で人生を最高にする方法」荘司雅彦(2008年04月30日) はてなユーザーの評価

「成功の心理学」 デニス・ウェイトリー (著)(2005年03月08日) はてなユーザーの評価


【編集後記】

◆今日のアマゾンアタック

勝間さんも影響を受けているという、大前研一先生の最新刊です。

サラリーマン「再起動」マニュアル
サラリーマン「再起動」マニュアル

そもそも「ウェブ2.0」という概念自体、中間管理職なるものの存在すら否定しているのだ。(略)サラリーマンはこの新しい現実に対して、どこにいてもネットワークでつながってさえいれば評価できる。値札のつく仕事ができるのか、その再評価が必要になってきているのである。(本文より)

どうも、私のようなオサーン向けの本のような(汗)。


人気blogランキングご声援ありがとうございました!

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史上最強の人生戦略マニュアル この本は、 404 Blog Not Foundの小飼さんや、 マインドマップ的読書感想文smoothさんといった、 アルファブロガーの皆さんが書評していたので、 敢えて読むのを避けていました。 時代の流れに乗ってたまるか!的な感じで(笑) しかし....
【自己責任の教科書】書評No.012史上最強の人生戦略マニュアル【社会起業家を目指すコンサルYUTAのブログ】at 2008年11月13日 23:52
               
史上最強の人生戦略マニュアル きこ書房 勝間和代(翻訳) 発売日:2008-09-27 おすすめ度: amazon.co.jpで詳細をみる (Amazy ) Life Strategies: Doing What Works, Doing What Matters Harpercollins (Mm) 発売日:2006-01-30 おすすめ度:
【勝間和代:訳 フィリップ・マグロー:著】史上最強の人生戦略マニュアル【プロフェッショナル・リーディング】at 2008年11月26日 00:29
                               
この記事へのコメント
               
smoothさん、こんばんわ。
私は出遅れまして、アマゾンで3〜5週間待ちの状態になってしまいました。
予定では、10月下旬に到着予定です。
それまで、ウズウズしながら待っております!!勝間本も読書の秋モードですね!
Posted by しみっちゃん at 2008年10月01日 20:56
               
smoothさんこんばんは!

Amazonの欲しい物リストに入れたまま存在を忘れていましたが、おかげ様で思い出せました。
しかし、私も同じく10月下旬到着予定^^;

しかし、「エースをねらえ」を例に出してくるあたりがすばらしいです^^
私の記事はどうも固くなってしまいがちなので、見習いたいですね。

Posted by Mharu@読書I/O日記 at 2008年10月02日 01:08
               
>しみっちゃんさん

あらー、出遅れましたか。
実際、勝間さんや出版社さんも、ここまで売れるとは正直思ってなかった感じですね。
ぜひ、読書の秋に正座して(笑)この本読んでくださいマセ。

>Mharuさん

私もよく、リストに入れて忘れてしまってました(汗)。
ですから最近では、もうとりあえず買ってしまうという。
その結果届いてから「(´・ω・`)ショボーン」となることもあるんですけどね(涙)。

「エースを狙え」は、岡ひろみが再起するあたりが一番ツボでした(笑)。
コンビニで立ち読みして泣いたことも(汗)。

Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2008年10月02日 02:25
               
smoothさん、こんばんは!!
コメントこんな時間にありがとうございました(笑)。いま、smoothさんのブログをチェックして、「史上最強の〜」を読んでいる最中です。

それにしても、岡ひろみが引用されるなんて尊敬します!アマゾンアタックありますかね(笑)

「日頃、当ブログをお読み頂き、書籍のエッセンスを吸収して済ませてらっしゃる方」とは、私…そうです(汗)。

なのでちゃんとペン片手に課題をやってます(笑)。徹夜になりそうな予感がします。また、応援にきます。
Posted by hoshi-zora at 2008年10月02日 02:49
               
>hoshi-zoraさん

私も遅かったですが、hoshi-zoraさんも何ですか、この時間(涙)。
朝起きてビックリでしたよ。

岡ひろみは、何巻か忘れちゃったのでセットをアップしただけで、さすがにアタックは期待してませんよ〜(笑)。

そして、この本、ちゃんと課題もなさっているようでご立派です(私もやりましたが)!
読むだけでも効果ありそうですが、実際に課題をやることで、さらに効果がありそうですもんね!

Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2008年10月03日 01:19
               
はじめまして。

ameblo(アメーバブログ)からやってきましたshamentsu(捨面子)と申します。

じつは、お詫びなのですが、貴記事の中の一文を、貴下に無断で、私が運営するHPに引用させていただきました。

その一文とは、下記の文章であります。

「過去の出来事によって作られたフィルターを通して世の中を見続ければ、過去が自分の現在と未来の両方を支配し、決定するのを許していることになる」

引用先のHPのページは、つぎの2つでございます。

1.
「セタカ_英語数学通信添削web塾・トップページ」
URL:http://www.setaten.com/
2.
上記サイトの1ページである「今週のひとこと」
URL:http://www.setaten.com/hitokoto.html

昨夜(10/19夜)、上記ページ更新の際に、引用させていただきました。
更新作業を急いでおりましたので、ご承諾をいただかないまま、引用してしまいました。

失礼のほど、何卒ご容赦くださいませ。

さらに、厚かましいお願いなのですが、本件について、貴下のご承諾をいただきたく、伏してお願い申し上げます。

では、何卒よろしくお願い申し上げます。
Posted by shamentsu at 2008年10月20日 11:14
               
>shamentsuさん

はじめまして、コメントありがとうございます。
わざわざご丁寧にありがとうございます。
当ブログの記事の引用並びにご紹介は歓迎ですので、お気になさらず。

ただ、私の場合、書籍からそのまま引用している場合と、自分なりに要約している場合とがございます。
ですから今回の件でも、書籍にこのフレーズがそのまま載っているとは限りません(スイマセン、今本が手もとにないものでわかりません)。
そちらのサイトをご覧になった方が、勘違いをなさらないと宜しいのですが・・・。
あらかじめ、その点だけご了承ください。

今後ともよろしくお願い申し上げます。
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2008年10月21日 01:42
               
smooth様

無断引用のshamentsuです。

さっそくの引用ご快諾ありがとうございます。

ところで、前回のコメントで紹介させていただきました弊HPでは、「今週のひとこと」に掲載する記事のご寄稿を歓迎させていただいております。
もしよろしければ、ご寄稿なさるのも一興かと存じます。
詳細は、「今週のひとこと」
URL:http://www.setaten.com/hitokoto.html
をご覧くださいませ。

なお、弊HP(セタカ_英語数学通信添削web塾)トップページのGoogleおよびYahooでの検索キーワード「通信添削」に対する検索結果表示順位は、つねに20位以内に入っておりますので(アクセスカウンターを設置していないので詳細は不明ですが)ヒット数はかなり多いと思います。
ご参考まで。
Posted by shamentsu at 2008年10月21日 22:58
               
>shamentsuさん

良い情報をありがとうございます!
何かいいネタがありましたら、投稿させて頂くかもしれません。

それにしても、検索エンジンで上位表示されていてうらやましいです。
ウチでは相変わらず、検索エンジン経由のアクセスは10%ちょっとなもんで(涙)。
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2008年10月22日 02:26