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2008年07月02日

【おすすめプレゼン本】「SEのプレゼン術」克元 亮


SEのプレゼン術 (技評SE新書 15)
技術評論社
発売日:2008-06-21
おすすめ度:5.0


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、2月に大ブレイクした、「理系のための口頭発表術」が気に入った方なら、お楽しみ頂けるであろう一冊。

タイトルからしてより分かりやすく(笑)なっておりますし、内容も同様に理解しやすい好著です。

タイトルに「SE」と付いていたため、「超・文系」と言われているワタクシとしては、手に取る前にはかなりビビリまくったのですが、パラパラ立ち読みして、即買い決定

これは結構な掘り出し物ですよ!


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【目次】

第1章 なぜプレゼンが必要か

第2章 なぜ下手なプレゼンになるのか

第3章 プレゼン術の基本原則
 1 メッセージ
 2 ロジック
 3 デザイン
 4 プレゼンター

第4章 プレゼン準備の7ステップ
 1 プレゼンの設計
 2 情報収集
 3 情報の構造化
 4 骨子の作成
 5 スライドの作成
 6 質問への対応
 7 リハーサル

第5章 プレゼン別必須ポイント
 1 説得型プレゼン
 2 伝達型プレゼン
 3 動機づけ型プレゼン

第6章 プレゼン力を向上するには
 1 場数を踏む
 2 人の振り見て学ぶ
 3 要約力を身につける
 4 プレゼン術を学ぶための必読書


【ポイント】

■本書のスタンス
⇒一般的に「プレゼンの本」と言えば、「プレゼンツールの利用方法」「スライドのデザイン」がメインなのでは?

⇒本書は「コミュニケーションの手段」としてプレゼンを成功させるための原則段取りスキルアップのノウハウを提供


■IT業界におけるプレゼン
●説得型

⇒聞き手に企画や提案の内容を行動に移してもらうため、その価値を納得させるタイプ

⇒提案内容が聞き手のメリットにつながること、提案内容に論理的な整合性が確保されていることが大事


●伝達型

聞き手が必要としている情報や、話し手が伝えたい内容を整理して、伝達するタイプ

⇒情報の正確性はもちろんのこと、わかりやすく説明できるかが大切


●動機づけ型

⇒組織やプロジェクトの運営を軌道にのせるため、動機づけをするタイプ

情熱をもって聞き手の心情に訴えかけるだけでなく、聞き手の考え方を変えたり行動に移したりすることを納得させることが大切


●「人を見る」ということ

「人が商品」とも言えるシステムインテグレーションでは、競合プレゼンでプレゼンターを売り込む要素も無視できない

 つまり、プロジェクトマネージャーに、いくら高いマネジメントスキルがあったとしても、基本的なプレゼンスキルが低ければ、受注できない可能性もあるのです。


■シナリオ
●問題解決シナリオ

⇒聞き手が抱えている問題を取り上げて、その解決法を提案する展開方法

問題を分析していく収束型のストーリーに注力しすぎて、解決策を具体化していく発散型のストーリーが不十分になることに注意

⇒プレゼンターとしておすすめの施策があるにせよ、解決策が複数存在し、代替関係もしくは組み合わせることができることを明示していくことが大切


●機会獲得シナリオ

⇒聞き手をとりまく環境の変化を分析し、いま機会を獲得しなければならない理由、どのようにアクションを起こすべきかを説得する展開方法

⇒まず何をすべきかを提示し、次にその理由を示していく「結論・理由」型の展開が良いとされることが多いが、ケースバイケースで


●疑問回答シナリオ

⇒聞き手が疑問に思っているであろう問いかけから始め、それに応えるようにプレゼンを進めていく展開方法

疑問を皮切りにスタートすることで、聞き手を引き込みプレゼンの内容に集中させることが可能となる


■デザイン
⇒1つのスライドには1つのメッセージになるように、簡潔な文章で伝える

⇒ドキュメントとは違うので、スライドには図表とワンポイントのメッセージだけを文章で書き、スライドをプレゼンターの話でつないでいく程度の展開が適切

⇒比較する際には、聞き手の共感を得るために、聞き手が知りたい視点で比較することが大切

⇒基本的に、スライドは白黒のモノトーンで良く、必要に応じて、「警告」なら「赤」、「注意して欲しいポイント」なら「黄」のようにし、スライド間をまたがって、異なる使い方がないようにする


■「あがり」の抑制方法(抜粋)
●自己暗示

⇒自分自身に「大丈夫」と言い聞かせて、落ち着かせる方法


●積極的思考

⇒数百人の聴衆の前でプレゼンする際、「こんな機会はめったにない、がんばろう」と言い聞かせる等


●気分転換

⇒音楽を聴いたり同僚と会話したり、ストレッチをしたりというように、精神面だけではなく、身体面でも緊張を解くのが効果的


■プレゼンの設計(抜粋)
●WHO(誰に)

提案プレゼンでは、キーパーソンを定め、訴求できるポイントを設定することが大切

⇒そのためには、キーパーソンが、日ごろから何を重要視しているのかを把握する必要がある


●WHAT(何を)

⇒テーマを設定する際には、絞り込むことが大切(筆者の経験では、本当に言いたいことは20字以内で表現できる)

⇒メッセージを絞り込むには、プレゼンの目的を明らかにすること、そしてその目的にピンポイントで応える結論を考え抜くことが大切


■ブレインライティングの手順
⇒単語・短い文章等を大きめの付箋紙に書き出す

グルーピングし、ホワイトボードや模造紙に付箋紙を貼り付ける

⇒グループごとに不足している項目をさらに抽出する

原因分析手段展開の視点で、付箋紙間の関係を矢印などで結んでいく


■目次のタイトルはメッセージそのものにする
⇒目次は、スライドを見せる前に、聞き手におおまかな内容をつかませる手がかりであり、ここで無味乾燥なタイトルをつけてしまえば、聞き手に予備知識をつけられないだけでなく、興味を失わせることにもつながりかねない

⇒タイトルがどうしても事務的にならざるをえないのであれば、せめて、内容を把握できる「サブタイトル」をつける


■質問への3つの事前対応
「論理展開の幹に当たる質問」は、スライドに組み込んでシナリオを変える

「論理展開の枝葉にあたる質問」は、補助スライドを準備しておく

「ごく稀な質問」には、スライドを準備せずに、頭の中に回答を用意しておく


【感想】

◆新書ということで、比較的ページは少なめ(200ページ)なのですが、「付箋貼りまくり」ました。

そして本書を読んで、実際に素晴らしいプレゼンがすぐにできるかどうかはさておき(笑)、一種の「安心感」を得ることができたと言いますか。

というのも私の場合、ちゃんとしたプレゼンというものは、したことがありません(新入社員教育の講師のみ)。

故に「未知のモノに対する不安」と同じような感覚で、「プレゼン」についても一種の「苦手意識」(?)を持っていたんですよね。

しかし今般、本書を読んで、「何を、どうやるか」がおぼろげながらわかった気分。


◆また、本書で指摘されて「なるほど」と思ったのが、プレゼンにも用途・目的に応じて「タイプ」があるということ。

私の場合、「プレゼン」というと、つい「競合プレゼン」ばかり思い浮かべていましたが、「新商品の説明」や、「プロジェクトのキックオフ」のような「説得を目的としない」モノもあるわけです。

本書では第5章で「プレゼン別必須ポイント」として、「説得型」「伝達型」「動機づけ型」のそれぞれのプレゼンごとにキモとなる「必須ポイント」が掲載されているんですが、ここは考えた挙句丸ごと自重しました(汗)。

興味がおありの方は、ぜひ書店で手に取られるか、もしくはアマゾンアタック推奨。


◆そういえばつい最近、はてブでこういう記事を読んだばかりでした。

1100人の前でプレゼン:koji's blog

この記事でピンときたのが、

「失敗したらどうしよう」と考えると本当に失敗してしまう。「成功したらどうしよう」と考えるようにしよう。(IBMたかを氏のセミナーより)
これが、今回のプレゼン成功の一番の要因。

という一節。

まさに上記のポイントの「積極的思考」ですよね。

上記記事には、他にもためになるTIPSが満載なのでご一読を。


◆なお、ありがたいことに、本書の終わりには、「プレゼン術を学ぶための必読書」として13冊の書籍が書影入りで紹介されています。

ネタバレなので、ここでは自重しますが、著者の克元さんがあとがきでお礼を述べている、菅野誠二さんのこの本だけ。


かなり面白そうなので、一応アタック済み(笑)。


◆ところで、本書内で「フレームワークを活用する」という節もあるんですが、本書の構成自体が既にMECE

「漏れなく、ダブりなく」プレゼンについて指導してくれるというアリガタさ(笑)。

とりあえずこれ1冊読んで、ある程度実践できれば、かなり効果があると思われ。

読んで納得の良書です!!


SEのプレゼン術 (技評SE新書 15)
技術評論社
発売日:2008-06-21
おすすめ度:5.0


【関連記事】

【話し上手】「話し上手の法則」田中省三(2008年03月04日)

【スゴ本!】「理系のための口頭発表術」はかなりキテます!(2008年02月22日)

「絶妙な話し方の技術」橋川硬児【マインドマップ付き】(2005年10月06日)

「でかいプレゼン 高橋メソッドの本」高橋征義(2006年04月03日)

続『「物語力」で人を動かせ!』 平野日出木(2006年03月19日)


【編集後記】

◆今日の本の著者である克元さんの前著がコチラ。

SEの文章術 [技評SE新書] (技評SE新書 10)
技術評論社
発売日:2007-05-03
おすすめ度:5.0

これもなかなか評判良さそうですネ。


人気blogランキングご声援ありがとうございました!

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Posted by smoothfoxxx at 09:00
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SEのプレゼン術【hobo-多読多評-】at 2009年06月16日 05:54
この記事へのコメント
今度調子に乗って
「話し方講座」をやります。

今からこの本を買って
勉強します。(汗)


Posted by ヨシザワ at 2008年07月02日 14:00
smoothさん、こんにちは。

IT業界にいたものとしても納得の1冊です。
そうそう、ITって意外に文書作成やらプレゼンって意外に多いんです。
文系の能力もかなり求められる業種だということをお伝えしておきます。
Posted by LuckyUS@フォトリーダー at 2008年07月02日 14:19
smoothさん、こんばんは。

「コミュニケーションの手段」としてプレゼンを成功させるための、という「本書のスタンス」がありがたいです。早速アマゾンアタックしました。ありがとうございます。


Posted by あいありがとう at 2008年07月02日 20:05
SEが付くと堅く敷居の高い印象を受けてましたが、このブログの書評を見て印象が
変わりました。私も書評のブログを始めましたが、いろいろと参考にさせて頂きます。
Posted by ゆきさん at 2008年07月03日 00:11
拙著をとりあげていただき、誠にありがとうございます。光栄です。

この本では、自分の失敗経験や見聞きした事例も踏まえて、成功するための原則やノウハウをまとめました。

『SEの文章術』と合わせて、自分を表現することに悩める方の参考になれば、心からうれしく思います。

Posted by 克元 亮 at 2008年07月03日 00:52
>ヨシザワさん

お買い上げありがとうございます(涙)。
ヨシザワさんなら、本書でさらにパワーアップされることかと。

>LuckyUSさん

なるほど、IT業界でもその手の能力は必要なんですね!
私のように「超・文系」も考えモノですが(汗)。

>あいありがとうさん

コメントありがとうございます。
また、アマゾンアタックも感謝でございます(涙)。
読みやすくて綺麗にまとまった良書だと思いますので、ぜひお読み下さいマセ。
これからもよろしくお願いします。

Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2008年07月03日 01:53
>ゆきさんさん

私も最初、「SE」とあったので、どうしようかと思いました(笑)。
そもそもこの本自体、専門書コーナーに置かれてましたし(汗)。
でも、実は内容は、一般的な業界でも全然使えますので、ご一読を!

>克元 亮さん

著者様直々のコメントありがとうございます。
非常によくまとまった良書だと思いました。
「SE」と付いてたり、技評さんの本ゆえか、専門書コーナーに置かれていたので、普通の方は目にすることもあまり多くなさそうなのがちょっと残念です。
今後ともよろしくお願いします。
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2008年07月03日 01:57
smoothサンおはようございます♪
5時からsmoothサンや
hikaruサンのブログをまとめて拝見しこの時間になった瑠璃デス♪

えっと(汗)
コチラにコメントをまとめさせて戴きマスm(__)m

結婚についてですが、ナゼカ私は結婚したマジメタイプの友人達の結婚する時期や年齢を前半もしくはズバリ当てたコト8回デス(汗)芸能界では井川遥サン、磯野貴理サンのご結婚は半年以内とか、村上知子サンはCM観た日3ヶ月以内!?とゆーのが当たり本人ビックリ(汗)(汗)男女の運命を信じてマス。(以下自粛…)

今回のご本についてですが、ほかのご本にもロジカルというお言葉がよく見られますが、兄からのムズカシイ質問に知的なsmoothサンからどうかご回答お願い致します(涙)
「ロジカルシンキング…シンキングとは考察するという事だろ?考察とは、論理的に行うものだ。論理的でない考察って……何だ??」

Posted by 瑠璃 at 2008年07月03日 08:33
>瑠璃さん

基本的に私は「知的」ではないので、答えにならないかもしれませんが、勝間さんの最新作にも「ラテラル・シンキング」のお話が出てきます。
「シンキング」とは、必ずしも「ロジカル」なだけではないのではないか、と。

Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2008年07月04日 13:06
smoothサンお返事ありがとうございましたm(__)m
ビジネス系を全然読まない故引けめを感じながら質問して来た兄にラテラル・シンキングのコト伝えマス。
た、助かりました(T_T)
Posted by 瑠璃 at 2008年07月05日 02:49