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2008年06月21日

【就活】「就活の法則」波頭 亮





【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、先日Masterさんのところで発見した1冊。

就活の法則:オンライン書評図書館 -Blue Sky Horizon-

実は私も知らなかったのですが、今は「就職活動」のことを、学生の間では「就活」と呼ぶそうなんですね(汗)。

と、このあたりのことから知らない時点で、私はもはや読むべきポジションでもないのですが、あの「プロフェッショナル原論」波頭 亮さんのご本というので、思わずパックンチョ(笑)。

果たしてその内容は、非常に濃厚なものでした。

既に就職されている方でも、一読の価値はあるかと(汗)!


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【目次】


就活の法則1 「タテ軸指向」から脱却する

就活の法則2 「相対エリート」のポジションを狙う

就活の法則3 現在の企業人気ランキングは逆に読む

就活の法則4 「ランキングよりも業種」「業種よりも職種」で選ぶ

就活の法則5 HPもOBも本当のことは語らない

就活の法則6 受けるのは5社で十分

就活の法則7 「当たり前のこと」は言わない

就活の法則8 人の評価は、10人中8人は同じである

就活の法則9 「入社後の就活」はハードワーキングである

就活の法則10 入社後5年間は転職しない


【ポイント】

■就活市場が機能するための3条件
正しい情報が提供されていること

⇒市場参加者(企業と学生)の間に信頼関係が成立していること

⇒フェアな仲介機能が存在していること

 残念ながら、現在の就活市場はこれら3つの条件おすべてが欠如している。


■「やりたいこと」と「できること」のギャップ
⇒超売り手市場のムードに流されてなのか、「やりたいこと」「できること」「入りたい会社」「入れそうな会社」のギャップが大きすぎる学生があまりにも多い

⇒ただし、「やりたいこと」「できること」が一致していたとしても、「その仕事がどれくらい世の中で求められているのか」という点も、適職を選ぶには重要なポイント

たとえば、教師になりたい学生が、子供に勉強を教えるのが好きで、大学で教職の資格も取っていれば、「やりたいこと」と「できること」は一致している。それでも少子化社会の影響で教員採用の枠がどんどん減らされている状況では、なかなか教師として就職するのは難しい。


■「縦軸志向」から脱却する
企業偏差値人気度ランキングといった「タテ軸」ではなく、「動機」(仕事に何を求めるのか)「能力」(どのような仕事が得意なのか)である「ヨコ軸」で会社を選ぶべき

⇒人気度ランキング上位の企業でも「3年で3割以上」という早期大量離職になってしまうのは、「その会社を選択した行為が合理的でなかったから」


■「相対エリート」のポジションを狙う
⇒入社後の現実的な展開を考えると、就活において狙うべき企業は、「自分の実力で入れる可能性のある中で、なるべくレベルの高い企業」ではなく、「自分が上位者のポジション=相対エリートとして入れる企業」

⇒合理的な選択と言える「相対エリート」の範囲は、理想的には上位1割、多めに見積もって上位3割くらい


■人気業種の考え方
⇒業界には栄枯盛衰のうねりがあり、現在の就職人気ランキングで上位にの企業が、入社後20年も30年もずっと継続的に好調でいることは、まずありえない

⇒これからの日本において将来が期待できる企業は、「規制がない分野」で、「インテリジェンスを強み」にした、「グローバル企業」(詳細は本書を)


■ワーキングスタイル・企業風土
⇒企業のワーキングスタイルや企業風土は、「人気ランキングの順位」ではなく、「業種」「業界」に現れやすい

⇒一方、具体的な仕事内容は、直接的には「職種」、言い換えると「配属」で決まる

⇒日本企業は、基本的に本社一括採用なので、職種別就活はできないが、外資ならそれも可能


■「当たり前のこと」は言わない
「面接の三種の神器」のように学生のエピソードに登場する、「アルバイト」「サークル」「ボランティア」の話に、面接官は「ウンザリ」している

当たり前でないエピソードは、他の学生が努力を怠っていること圧倒的な努力を積み上げてこそできる

⇒自分の大学内には並ぶ者がいないくらいのレベルで差別化できる経験と実績を作り上げるべく、取り組むこと


■陳腐な答えに注意
「あなたの欠点はどういうところですか」という質問に対し、

「何事にも集中し過ぎるのが、私の欠点だと思います(後略)」
「私の欠点は、周りに気を遣いすぎてしまうことです(後略)」


という答え方は、欠点の表明というより、むしろ長所のアピールをしているようなものであり、かえって逆効果。


■合格者像の王道
明るく、謙虚で、落ち着いていること

野心があり、負けず嫌いなこと

賢い上に、努力家であること

「賢い上に努力家であること」は、企業が人材に対して求める最も基本的で、かつ絶対的な要素なのだ。この要素をベースとして、「負けず嫌い」の傾向が強い人間を外資系企業が、「謙虚」な人間を日本企業が採用したがる傾向があると理解しておいてよい。


■入社後の就活
⇒希望する企業に入社できても、必ずしも希望する職種に就けるとは限らない上、最初の配属では希望が通らないケースがほとんどなので、2回目以降の配属で自分の希望を会社に認めてもらうため、入社後は社内で「一目置かれる存在」になることが必要

⇒そのためには「どんな状況でも、どんな仕事でも、黙々と取り組み、着実にやり遂げる姿勢」で3年間過ごす


【感想】

◆自分自身が、最後に就職活動をしてから20年以上経っており、その間、就活(って私の頃には言ってませんでしたって(汗))のやり方もずい分変わったようです(そもそも「エントリーシート」なんてなかったし(爆)←年バレ)。

本書はちまたに蔓延する、就活のノウハウに対する一種のアンチテーゼのようなもの。

小手先だけで就活をしても、面接官には見抜かれているし、かつ、まぐれで入れたとしても、入ってからが大変です。

その辺、「入ってしまえばこっちのもの」である日本の大学とは全く違うというのは、既に就職したことがある社会人だから私たちだからわかることであって、確かに学生さんには分からないかも。


◆個人的にうなったのが、就活における仲介業者の存在。

転職のヘッドハンターとかがいる以上、そういう業者さんがいて当たり前だとは思うのですが、

「企業と学生の双方を内定まで煽り、結果、ミスマッチによって早期離脱した者を"第二新卒"なるタマとして仕入れ、早期離職によって欠員が出た企業にもう一度売り込む」

・・・って、何そのビジネスモデル(汗)。


◆しかも、その続きがあります。

 聞くところによると、一度早期離職を経験した第二新卒者は、"辞め癖"がついてしまうため、仲介業者は彼らをまた数年以内に、転職・中途採用のタマとして企業に紹介し、さらにもう一度稼がせてもらうそうだ。一人を新卒、第二新卒、中途採用と回して、「一粒で三度おいしいビジネス」と呼んでいるらしい。

こ、こりはヒドイ・・・(でもビジネスモデルとしては優れている気も(笑))。

そんなシステムの歯車にならないように、辞めたい、転職したいと一度でも考えたことがある方は、本書の思想をよく理解して頂きたいところ。


◆なお、著者の波頭さんは、この本で、ご自身というか外資系コンサル会社の働きっぷりについて触れられています。


(参考記事:「プロフェッショナル原論」波頭 亮

何と言いますか「 激 務 」の一言。

本書でも、コラムで「外資系企業の光と影」と題して、そのハードワークぶりが紹介されていますので、興味のある方はご覧下さい。

 
◆それと、「面接時に話す学生時代のエピソード」に関連して、このブログの読者さんで、もし学生さんがいらっしゃるのであれば、「面接官にウンザリされない"学生時代にやったこと"」として、「本を死ぬほど読んだ」というのもいいかもしれません(そういう「プロフィールの手口(?)」が蔓延していれば別ですが(汗))。

私のように平積み本ばかり追うのではなく、むしろ「名著」と呼ばれるようなものを図書館で借りて、「書評ブログ」を立ち上げるとか。

それなら費用も余りかかりませんし、古い本の方が、年寄りウケがいいと思われ(笑)。


◆その場合、1つ1つの記事は比較的短めにして、とにかく冊数を稼ぐスタイルをお薦め。

私はよく、自分がブログを始めたきっかけとして、Iさん(名前出していいのか(汗)?)が大学在学中に2000冊本を読んでブログで記事を書いていたことを言っている(「週刊東洋経済」さんでは「合格体験記ブログ」となってますが、インタビュアーさんの聞き違いで、実際は「書評ブログ」です)んですが、取材された方の反応がかなり良いんですよね。

やっぱ「大学生が本を2000冊」って、インパクトありますよ、この時代だから。

・・・私はこの年になって、Iさんに追いつくべくひたすら読みふけっておりますが(汗)。


本自体は比較的薄いですが中身は濃いです!!



【関連記事】

「プロフェッショナル原論」波頭 亮(2006年12月15日)

【Amazonキャンペーン有】「年収2000万円の転職術」神川貴実彦(2008年06月18日)

【外資再び!】「外資のオキテ」トム・マーカート(2008年04月16日)

【出世のヒミツ】「外資系キャリアの出世術」シンシア・シャピロ(2008年03月21日)

【新ビジネス・ゲーム】「会社でチャンスをつかむ人が実行している本当のルール」福沢 恵子,勝間 和代(2007年06月20日)


【編集後記】

◆今日ご紹介した本の絡み(?)で、こちらも。


証言集のようになっているので、当ブログとしてはまとめにくいのが残念ですが、付箋貼りまくりながら読んでおります。

・・・もっとも私は自営業なんですがー(汗)。


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Posted by smoothfoxxx at 10:00
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婚活??「婚活すると、周囲に宣言する」【ステキ女子への道】at 2008年06月25日 19:23
この記事へのコメント
smoothさん、幣ブログを取り上げていただいてありがとうございます。

この本は、就活本の中でもかなり本質なことが書いてあるなと思いました。また、転職のビジネスモデルは、自分もなるほどなぁーと感嘆しました。ビジネスモデルとしてはよくできていると思いますが、自分はあんまりお世話になりたくないです(汗)。

また、smoothさんが示されている「面接時に話す学生時代のエピソード」というのは、まさしく自分も実践したことですので、確かだと思われます。しかし、なぜ、どうしてそれをやったのか、そして何を得られたのか?などといったことを面接でしっかり語れないといけないと思います。

あと、週刊東洋経済の記事も読みました。税理士になられてから書評ブログを始める背景など、とても参考になりました。

自分もsmoothさんのような書評ブロガーになりたい!!と思いました。

以上です。
Posted by Master at 2008年06月21日 14:36
smoothさん、こんにちは。
つい最近まで就活をやっていたので、興味津々でコメントしました。
 
今は、就職活動=就活(婚活と似てますよね!)履歴書=エントリーシート(ES)だったりWEBテストやらSPIがあったり・・・。昔と大分違うようで、両親も驚いていました。
 
転職のビジネスモデルの件は、就職が決まった今だからこそ頭に入れておいて社会に出たいと思います。私も出来たら、お世話になりたくはないです(汗)
あと、「どんな状況でも、どんな仕事黙々と取り組み、着実にやり遂げる姿勢」で仕事をするために今のうち色々な事を経験したいです。
  
そのために、smoothさんのように読書にも励みます!
書評、いつも楽しみにしてます♪

 

Posted by ioryiony@ステキ女子への道 at 2008年06月21日 18:00
smoothサンこんばんはー。
ご無沙汰しております。
就活、私も20年も前で懐かしくなりました(笑)
学生時代に自慢出来る活動なんて何もナイ、コドモのよーな作文しか書けなかったので社長を尊敬するキモチと熱意と信念ダケで採用していただけたよーな気がものすごく致しマス(遠い目)。
デモデモその“小さな小さな企業”でだったんですヨ。
『タンピンヲカンリシテ』ってゆーインスピレーションが降って来たのは…(に、日本語ぢゃナイ…と思いつつ新人であるコトを無視し上司に提案シマシタ)。
余談デシタm(__)m
…現在ご本に習って就活したとしても採用して下さる企業サマはナイよーな気がするナーと想像しながら拝見致しました(涙)
あのおっきなマ○クサンとブック○フサンとファ○マサンにキビシイ対応されたのがトラウマになってたり(;_;)

Posted by 瑠璃 at 2008年06月22日 00:34
smoothさんおはようさんです!
私の就活時代は、「メンタツ(面接の達人)」が流行ってました〜。メンタツはちょっと小手先チックなところがあった気がしますが、この本は会社の選び方とかも硬派っぽいですね。
「残念ながら収入は実力よりも入った会社で運命が決まる」と前に勝間さんが講演会で仰っていましたが、学生の方々にはそれぞれ最善の選択をして欲しいものです!
Posted by 二代目 at 2008年06月22日 07:13
>Masterさん

こちらこそ、面白いご本の紹介どうもでした。
ウチの読者さんの年齢層的にはちょっとキツかったですが、個人的には面白かったです。
エピソードの件では、正に最近立て続けに取材等で「何で書評ブログ始めたの?」といった質問が多く、自分自身でも何が得られたか等は意識するようになりました。
「楽しいから。てへ(笑)」じゃ許されませんからね(笑)。←ヲイ

>ioryionyさん

私はおそらくioryionyさんのご両親の世代だと思うので、その戸惑いのまんまだと思います。
あと、ブログの記事でコメントは差し控えましたが(笑)、内定取られてるのですから、とりあえず「婚活」にも注力されてもよいかもしれませぬ(汗)。
それをブログで記事にし続けたら、結構人気ブログになったりして。
もちろん、読書等の自己投資も引き続き頑張りましょう!
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2008年06月22日 12:18
>瑠璃さん

20年前ということは、瑠璃さんは、おそらく同じ世代ですね〜。
一応、熱意や信念とかも新卒時には大事ですが、新卒でなければ、「相手にとってのメリット」がもっと大事らしいですよ。
(先日ご紹介した「年収2000万円の転職術」より)
そして複数の企業で厳しい対応をとられたということは、それなりの要因(?)があるのかもしれません。それを探るのがミソですよ、きっと(汗)!

>二代目さん

二代目さんは「メンタツ」世代ですか。
私たちよりちょっと後あたりから「メンタツ」が流行ったんですよね。
今さら読むことも無いのですが、中谷さんもあの本でブレイクしたのかな?
そして「入った会社で〜」という勝間さんのお話は納得です。
同じ経理をやるのでも、会社によって給料は全然違いますし。

Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2008年06月22日 12:31