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2007年11月08日

【プロジェクト崩壊を救う?】「最強のWebコミュニケーションシナリオ」濱川 智




【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、職場近くのリアル書店で平積みになっていて、ゲットした一冊。

基本的にはタイトル通りウェブマーケティングの本ではありますが、リアルビジネスにも使えそうなメソッドです。

以下、アマゾンの商品説明より。

「売れそうなサービス」を一生懸命につくるのではなく、「こんなサービスを待っていた!」と言われるサービスをつくること、「売るための方法」ではなく「ほしいと言わせる方法」を、「売るためのセリフ」ではなく「買うための動機」をつくることが、プロジェクトを成功させるもっとも確実な条件です。本書はそのための手法である「インサイトマーケティング」について紹介します。
インサイト。それは「こんなサービスが欲しい」という共感を獲得するための心のスイッチ。このスイッチを発見して確実に押させるプロジェクトポジション(提案)をすることが、プロジェクト成功の秘訣です。
従来の「説得型」の情報提供ではなく、不特定多数の顧客と真正面に向き合い、コミュニケーションをとって理解し、顧客の本当の要望を達成するのがインサイトマーケティング。このインサイトの考え方をネットビジネスに導入することで、より多くの顧客との絆をつくることができるのです。

プロジェクトマネジメントに関連されている方なら必読かも(汗)?


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【目次】

第1章 チラシをつくるな「絆」をつくれ
 企業とお客さまを結ぶ「絆」のつくり方
 「説得」という選択とその効果 ほか

第2章 インサイトという共感スイッチを探せ
 ユニバーサルデザインという絆プロセス
 「インサイト」は単語からは発見不可能 ほか

第3章 「ペルソナ」というプロジェクトの主人公
 不特定多数を代表する典型的な存在
 一番大切なお客さまはいったい誰だ ほか

第4章 絆をつくるサービスが生まれる瞬間
 コミュニケーションシナリオの導入
 ペルソナの誕生、お客さまが見える瞬間 ほか

第5章 最強のコミュニケーションシナリオ
 Define/定義を明確にする
 Humanization/人間化によるコミュニケーション ほか



【ポイント】

■「絆」を作る
「こんなサービスを待っていた!」という言葉をお客様の口から引き出すことができれば、そのサービスは成功を約束されたも同然

「売れそうなサービス」を一生懸命つくるのではなく、「こんなサービスを待っていた」と言われるサービスをつくるべき

「売るためのセリフ」ではなく、「買うための動機」をつくること!


■不安を解決し、期待に応えるサービスから生まれる「共感」
説得をするだけでは、お客様との絆は生まれない

⇒人間は、他社にはない「USP」よりも、自身の心にある「不安や期待」を解決してくれるモノに、より価値や魅力を感じる(「共感」

⇒絆とは、相手の「説得」からでなく、こうしたお客様の「共感」を獲得することで初めて生まれる


■プロジェクトを成功に導くには?
⇒プロジェクトから生まれたサービスが、お客様の共感を獲得できるものだったとしても、サービスの設計商品開発のプロセスが迷走しているようだと、プロジェクトメンバーは疲弊してしまう

⇒時間をかけて仮説を練り上げて、ベストと思える提案をつくったとしても、上司の「俺なら」というあいまいな基準ダメ出しをされることもありうる

⇒結局、「こんなサービスを待っていた!」と言わせるための明確な根拠がなかったのが原因

 「これでなければお客様は共感しません」。この一言を言い切ることができる「根拠」と合理的な「シナリオ」を持ち、メンバー全員のコンセンサスを得ることこそが、プロジェクトを成功へ導く条件であり、プロジェクトマネジメント視点の要となるのです。


■プロジェクトを成功に導く2つの条件
⇒サービス視点の「お客様の共感を獲得する」こと

⇒プロジェクトマネジメント視点の「明確なシナリオと根拠を持つ」こと


■「インサイト」とは?
お客様の共感を呼び起こす「心のスイッチ」

⇒消費者を行動に駆り立て、購買などへ誘う共感の鍵

⇒必ずしも本人が意識しているとは限らない(「ああ、そうそう本当はこれがほしかったんだよ」


■「インサイト発見」のシナリオ
ブレストによってユーザーモデルのインサイトを発見する方法

⇒ブレスト自体は素晴らしい技法だが、おのおのが「私ならこう思う」といったあいまないなものを根拠にしているのが問題

⇒このようにして作られる「わたしのユーザーモデル」を「ゴムのユーザー」と呼ぶ(企業や担当者の都合によって、ゴムのように姿かたちを自在に変えることができるから)


●事実となる数字を徹底的に集める方法

⇒「ゴムのユーザー」というフィクションを捨てたときの反動としてありがちなのが、モニターアンケート市場調査などによる数字を根拠にする方法

⇒定量データや定性データを収集して単語に文脈を追加するアプローチは間違っていない

⇒ただし、それによって導き出したデータは、あくまで「ニーズ」でしかない

⇒データやニーズのその背景にある、お客様の心理こそがインサイト


■「ペルソナ」というプロジェクトの主人公
●「ペルソナ」とは?

⇒インサイトを発見するために、不特定多数のビジネスターゲットの典型像となる人間を誕生させる方法

⇒集められたさまざまなデータを元に、1人の人間ひとつの人格をつくりあげる

⇒最終的にはデータを「人間化」し、コミュニケーション可能なものとする


●ユニバーサル・デザインとの関係

⇒「ペルソナ」を用いる場合に、その根底にあるのはユニバーサル・デザイン(UD)の考え方

⇒なお、UDの本質は、従来からビジネスターゲットとなっていたボリュームゾーンの平均的なユーザー以外にも、お客様が存在することを理解し、そのお客様の共感を呼び起こし、絆をつくるためのプロセス


■本書における実例
<注>
⇒本書の中では、コト細かく解説されているのですが、ここでは「テーマ」だけ列挙することにします

●「『高校受験の情報を中学生に提供するサービス』を開発するプロジェクト」

●「東京郊外の大型アウトレットショッピングモールへの来客を増加させること。メインターゲットは『30代の主婦で子持ち』」

●「『地域情報を紹介するエリアポータルサイト』のリニューアル。メインターゲットは『団塊世代の60歳男性』と『地元とのつながりが比較的強いと想定される主婦』」


【感想】

◆えー、誠にスイマセン(汗)。

上記で挙げたポイントのほとんどが、本書の前半部分でして、キモとなる「ペルソナのつくり方」については、今回の記事ではほとんど触れておりません(汗)。

抽象論ではなく、ポイントの最後に挙げた実例スタートからゴールまでかなり詳細に追っているため、抜粋しようがなかったと言いますか。

かといって、その前提を細かく書いた前半部分がないと、単なるテクニック論の本のようになってしまうわけでして。


◆また、本書の中で作られた各ペルソナも、名前や生年月日はもちろんのこと、家族構成、勤務先、年収、趣味、履歴、消費傾向、情報収集傾向等々、かなり細かく、とても抜き出せないです。

もっとも、そういった細部まで作りこむことによって、物語(ストーリー)が生まれているのですが。

この辺の醍醐味は、やはり実際に読んで頂くしかないですね。


◆実際、上記のテーマから見事にインサイトをあぶりだしていく過程は、読み応え満点でした!

一種の謎解きのようなものなので、いざ、自分でやってできるか、というと自信ないですけど(汗)。

・・・ダメじゃん、自分(涙)。


◆個人的に最も腑に落ちたのは、「説得をするだけでは、お客様との絆は生まれない」というフレーズ。

ウチのような書評ブログも、まさにそうだな、と。

「良い本ですよ!アマゾンアタックしなさい!」と説得しちゃダメなんですよね(してるけど(爆))。

「こんな本を待っていた!」と言われるような本を一生懸命探して、ご紹介しないといけないんですよ!

とか言いつつも、最近ますます、読んだきりで紹介できない本が溜まっていくので、かなりヤバいんですが(汗)。

プロジェクトのみならずマーケティングに関わる全ての人に!



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「『最強のWebコミュニケーションシナリオ お客さまとの絆をつくるインサイトマーケティング』濱川 智 」:教えて会計さん


【関連記事】

「売れるマーケティングのしかけ」堤 香苗(2007年06月12日)

あなたにもできる「惚れるしくみ」がお店を変える! 小阪裕司(2006年09月21日)

『「物語力」で人を動かせ!』 平野日出木(2006年03月18日)

「キキダス・マーケティング」 中山マコト(2005年10月27日)


【編集後記】

◆久々にヨメの描いたイラストを。

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最近、弟の世話をするのがウレシイらしい、ムスメの図。

たまに無理やりミルクを飲ませております(笑)。


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Posted by smoothfoxxx at 08:48
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この記事へのコメント
smoothさんこんにちは。娘さん兄弟愛が芽生えたのでしょうかね!無理やりってのはちょっぴりサディスティック?…(汗
Posted by 週末起業サラリーマン at 2007年11月08日 12:39
smoothサンこんにちはー。
店長を理解しようとマーケティングを単なる業務【しつこいですが持論のβ波の脳でデス】と解釈したら「お客様の心がわからない!」と泣いた瑠璃デス。
マーケティングは、愛。と唱え戻しました。この本も【α波の脳】の愛ある本かなと思いマシタ。α波は2/3もしくは1/2に抑え、残りをβ波にしておくべきなのはいうまでもないですが^ ^;
Posted by 瑠璃 at 2007年11月08日 15:51
「売るためのセリフ」ではなく、「買うための動機」をつくることと頭でわかっていても、実際難しい人が多いと実感しています。
ずっと売るためにどうするか考えていた人は、なかなか発想を変えられないのでしょうね。
こういう本を読んでも相変わらず売らんがために独走してるから困ったものだ。
小阪先生と似たような方向でWEB系だからチェックしておきまーす。

Posted by ビルダーナース at 2007年11月08日 16:32
smoothさん、こんにちは。

よく対象となるお客様は誰ですか?
ということが大事と聞きますが、それを
つきつめていったのが「ペルソナ」なんでしょうね。どこまで細かく定義しているのか気になります。
Posted by LuckyUS@フォトリーダー at 2007年11月08日 19:34
>hikaruさん

ムスメもまだお人形さんとおままごと気分の感じがします(汗)。
これからも目が離せません!

>瑠璃さん

私自身は実際に接客したことがないので、勉強になります(汗)!
マーケティングも「愛」なんですか!
これまた勉強になります。

>ビルダーナースさん

今回の本、ビルダーナースさんにお読みいただきたいな、と実は思ってました(笑)。
機会があればぜひ!

>LuckyUSさん

本書のツッコミ方はなかなかスゴイですよー。
自分で一人でできるかと言ったら、結構難しげ(汗)。





Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2007年11月08日 23:03
smoothさん、こんにちは!

神田さんのセールスレターセミナーでも、この辺は触れていました。
ペルソナは、心理学の用語ですけど、最近、マーケティングの分野でほかの本でもタイトルになっていましたね。
Posted by ニタ@「教えて会計」 at 2007年11月09日 08:00
>ニタさん

確かに神田さんあたりがお得意としそうな分野ですよね。
マーケティングも段々、従前の方法では必ずしも上手くいかないですし、本書のような考え方は大事だと思ったワタクシでした。
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2007年11月09日 11:04