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2007年07月18日

【ティッピング・ポイント】「急に売れ始めるにはワケがある」マルコム・グラッドウェル




【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、先日未読本としてご紹介したばかりの、マーケット本。

名著として名高い「ティッピング・ポイント」の文庫版です。

・・・って、「マーケット本好き」を公言していながら、今まで読んでいなかった自分もどうかと思いますが(汗)。


◆今般、読み始めたところ、面白すぎてあら大変(笑)!

付箋貼りまくってしまいましたよ(汗)!

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【目次】

はじめに ティッピング・ポイントとは何か?
第1章 爆発的感染、その3原則―ティッピング・ポイントへ至る指針
第2章 「80対20の法則」から「少数者の法則」へ・原則1―感染をスタートさせる特別な人々
第3章 粘りの要素・原則2―情報を記憶に残すための、単純かつ決定的な工夫
第4章 背景の力・原則3―人の性格に感染する背景
第5章 「150の法則」という背景―人の行動に感染する効果的な集団の規模
第6章 商品はどのようにして感染するのか?・Case study1―エアウォーク社の販売戦略から学ぶこと
第7章 自殺と禁煙・Case study2―ティーンエイジャーの感染的行動の謎を探る
第8章 ティッピング・ポイントを押せば世界は傾く―焦点をしぼること、実験すること、そして信念を持つこと


【ポイント】

■ティッピング・ポイントとは?

●本書での定義

「なんらかの感染現象において、すべてが一気に変化する劇的な瞬間」のこと


●3つの特徴

感染的ということ

小さな原因が大きな結果をもたらすこと

変化が徐々にではなく劇的に生じるということ


●爆発的感染の3原則

「少数者の法則」

「粘りの要素」

「背景の力」


■少数者の分類

●コネクター(媒介者)

⇒世界を束ねる特殊な才能をもっている人

「弱い絆」をも多く持つため、社会的力が強い

⇒発想なり製品なりがコネクターに近づけば近づくほど、力と機会が増える


●メイヴィン(通人)

情報の専門家で、良い情報があれば、他人に教えたがる

⇒口コミによる伝染を始動させるための知識と社会的技術が備わっている


●セールスマン

⇒人々が情報に納得しない時、説得する技術を持つ人

⇒優秀な「セールスマン」は、話の内容とは異なる部分で「説得力」がある(俗に「カリスマ」と言われる人など)


■粘りの要素

●ワンダーマンの「金の箱」広告

⇒『テレビガイド』等の雑誌に掲載した広告で、一部のクーポン券の隅に小さな「金の箱」を描きいれる

⇒テレビCMで「金の箱の謎」を宣伝

⇒消費者は「金の箱」を見つけたら、コロンビアのレコードリストから気に入ったレコード名を書き入れてクーポンを返送すれば代金が無料になるという仕組み

⇒競合代理店に対し、返答率80%対19.5%で圧勝

ワンダーマンの「売る広告」
翔泳社
株式会社電通ワンダーマン(監修)藤田 浩二(翻訳)
発売日:2006-10-11
おすすめ度:5.0


『セサミ・ストリート』成功の秘訣

⇒子供達に番組を見せて、隣のモニターで気を散らせるような映像を流し、どの部分で注意がそれたかをチェックして番組に反映

⇒児童心理学者の主張に反論し、「空想」(パペットが登場)と「現実」(人間の大人が登場)のシーンをミックスしたことが勝因の一つ


『ブルーズ・クルーズ』の物語性の勝利

⇒『セサミ・ストリート』が反物語(脈略のない寸劇の集合体)だったのに比べ、ストーリーがある

「子供が何かを夢中になって、見れば見るほど記憶に残り、意味のあるものになる」という観点から、同じエピソードを月曜から金曜まで5回連続で繰り返す


■背景の力

⇒感染は、それが起こる場所の条件と状態に敏感に反応する

⇒ニューヨークの地下鉄における「割れ窓理論」(落書きと無賃乗車を取り締まる「だけ」で大幅に改善)


■150の法則

●小規模集団の力

⇒私達はひとたび集団の中に入ると、仲間の圧力や社会的規範など、感染が始まるうえで決定的な役割をはたす何らかの要素に左右されてしまう

小規模で緊密なグループには、あるメッセージなり発想なりが持つ潜在的感染力を強化する力がある


●150人という規模

⇒それぞれの霊長類ごとに新皮質率(脳全体の大きさに対して、新皮質の占める割合)と結び合わせ、最大どれくらいの規模の集団生活を営んでいるかを調べた場合、人間は147.8人

⇒150人を超えると、集団の性質が一気に変わってしまう

ゴア・アソシエイツは、「150の法則」を守る(人数が増えて150人を超えると、新しい工場を建てる)ことにより、「他人を通じて情報をたくわえる」ことが可能になった


■エア・ウォーク社の戦略

⇒世界各地のイノヴェーターを集め、トレンドをチェックし、それを主流派向けに翻訳した

⇒社会的な流行が主流になる時期に合わせて、広告キャンペーンを実施

⇒「エア・ウォークを履いた僧侶のコマーシャル」「『Xファイル風』コマーシャル」等々


【感想】

◆今回もかなり端折ってしまいました(汗)。

特に、最初の「少数者」の章の実例。

登場する「コネクター」やら「メイヴィン」やら「セールスマン」の方々が、皆、魅力的なんですよ!

「なるほど、このようにして口コミはおこるのだな」、と今さらのように感心する自分(笑)。

ここはぜひ、立ち読みでも何でも(笑)お読み頂きたいところ。


◆この3種類の中だと、しいて言うなら私は「メイヴン」タイプですかね?

どこかの「コネクター」さんに引き上げてもらわないと、ブームを作ろうとしても、あくまで内輪で終わってしまうわけで。

・・・というわけで、聖幸さん、また何かありましたら宜しくお願いします。←他力本願


◆上記にあった「子供は繰り返し見る」というお話も、子育てしていて実感しております。

私が買ってきた「シンデレラ」を、ムスメが毎晩、飽きずに観ているので(汗)。

シンデレラ 【日本語吹き替え版】
コスモコーディネイト
発売日:2007-07-20
おすすめ度:3.0


◆今回スペースの都合で紹介できなかった部分も、かなり読み応えアリ

第7章の「自殺と喫煙」も、子育てをする者としては、考えさせられるところが多かったです。

やはり家庭内だけでなく、「周囲の環境」って大事なんですね。


◆あー、何だかとりとめのない記事でスイマセン。

それだけ、個人的にはインパクトが大きかったわけでして。

とりあえず、付箋を貼ったところは、後でもう一度読んでみようかと。

このブログの「ユニーク1000」プロジェクト(?)のためにも・・・。


まだの方はいずれ読むならお早めに!



【関連書籍】

第1感  「最初の2秒」の「なんとなく」が正しい (翻訳)
光文社
沢田 博(翻訳)阿部 尚美(翻訳)
発売日:2006-02-23
おすすめ度:4.0

◆同じマルコム・グラッドウェルによる単行本での最新作。

私もよく取り上げる「無意識の力」について追求しています。

(このブログでの記事:『第1感 「最初の2秒」の「なんとなく」が正しい』 マルコム・グラッドウェル


【関連記事】

「クチコミの技術」コグレマサト,いしたにまさき(2007年03月28日)

「ブームはどう始まりどう終わるのか」中川右介(2007年01月12日)

「新ネットワーク思考」アルバート=ラズロ・バラバシ(2005年07月26日)

「複雑な世界、単純な法則」マーク・ブキャナン(2005年06月21日)


【編集後記】

◆引き続き、しながわ水族館でのスナップ。



イルカショーが始まる前に水槽に張り付くムスメ(笑)。

後ろには倒立中のイルカの尾ひれが(笑)。


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【ヤバ本】『クリック!「指先」が引き寄せるメガ・チャンス』ビル・タンサー(著),泉 浩人(監修)【マインドマップ的読書感想文】at 2009年11月11日 08:20
                               
この記事へのコメント
               
smoothさん、こんにちは。

ああ、smoothさんはメイヴンだなぁと思ってたら
カミングアウトがあって笑ってしまいましたよ(汗)

Posted by LuckyUS@フォトリーダー at 2007年07月18日 09:54
               
おー!この前、オレが取り上げた「ティッピング・ポイント」!(笑)

こんな高値になってるんですね。

そんな私は、右からきたものを左に受け流すメイヴィン?!ww
Posted by 中里 貴幸 at 2007年07月18日 10:32
               
まさに私が狙っている状態です。
それはティッピング・ポイントと言うのですね。
そこを目指してコツコツと・・・。
まだ道は遠いかもですが、ポイント到達目指してがんばりまーす。

SBって本も出してるんでるんですね。

Posted by ビルダーナース at 2007年07月18日 11:06
               
smoothさんこんにちは。この本ずいぶん前に読んだのですが、すっかり忘れちゃってました。週末にでもパラ見してみます。
Posted by 週末起業サラリーマン at 2007年07月18日 11:35
               
smoothさん、こんにちは。

わたしも、読んでません(汗)。
これは、即、チェックですね。
Posted by ニタ@「教えて会計」 at 2007年07月18日 18:31
               
面白すぎてあらたいへんなんですね^^

その付箋の数がすごいですよねぇ。
それが物語ってますよね^^;

応援クリック!ぽちっ
Posted by 笑顔整体 健康の知恵袋:院長 at 2007年07月18日 20:46
               
smoothさん、こんばんは!

個人的には150の法則が気になりました。

mixiとかSNSでは150以上のマイミク(とか、コミュニティ)も数多くありますが、実はこれって機能性が微妙なのでは…と思ったり^^;
Posted by 淺田 義和@創造マラソン at 2007年07月18日 22:01
               
こんばんわ!
この本ちょうど僕も読みたいと思っていたところでした.
それにしても付箋の数が半端じゃないっすねw.

Posted by ooolong at 2007年07月19日 01:04
               
>LuckyUSさん

やはり他の方から見ても「レイヴン」ですよね(笑)?
もちろん、コネクターを兼ねることもできるそうなので、そっちで頑張ります!

>中里さん

中里さんも確かにメイヴンですかね(笑)?
ナカーマ(*・∀・)人(・∀・*)

>ビルダーナースさん

正直、ビルダーナースさんの扱われている商品とかは、値段もお高いので、このような爆発的なヒットは難しいと思います。
でも純粋に本として面白かったです!

>hikaruさん

お!もう読まれてましたか。
サスガ!
んで、あの自画像は・・・?

Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2007年07月19日 02:05
               
>ニタさん

即買ってください(笑)!
今日ご紹介されてた本って、97年出版ですか(汗)?
よくぞそんな古い本を・・・。

>院長サマ

付箋貼る手が止まらないくらいでしたよ(笑)!

>淺田さん

ブログもひょっとしたら、150人くらいの常連を集めるのが、一番大変だったりして(汗)。

>ooolongさん

ご無沙汰です〜。
この本、個人的にはかなり「ツボ」でしたよ!
リアル書店で結構ですから、ご確認下さいマセ。
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2007年07月19日 02:12