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2007年06月22日

【ゴールドカラー】「消える中間管理職 10年後に生き残る働き方」鴨志田 晃


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消える中間管理職 10年後に生き残る働き方 (アスキー新書 013)

【概要】

◆今日お届けするのは、ソフィアバンク・パートナーの鴨志田 晃さんが、知識社会におけるホワイトカラーの働き方について言及した「消える中間管理職」

鴨志田さんの他の著作を拝見すると、なにやら難しそうなものが多いのですが、本書は違います。

新書で、かつ、ページ数も200ページ弱、とお財布にもアタマにも優しい作り(笑)。

ドラッカーを読むのに挫折している私(それでいいのか(汗)?)でも美味しくいただけました。


◆本書の帯の裏側の文章から引用します。

中間管理職は、これまでは情報の仲介役として、部下から上司へ、上司から部下へ情報を伝達することで、その存在意義を保っていました。しかし、会社組織の何段階もの階層構造は、デジタル時代の到来でどんどん意味のないものになっていきます。従来のようにただ上司から情報を操作し、部下を管理する中間管理職は消え行く運命にあるといえます。

さて、あなたは大丈夫ですか?




第1章 ゴールドカラーの誕生――知識社会の働き方
 好景気の実感なき日本経済
 消えゆくホワイトカラー
 物知りだけでは役に立たない時代 ほか

第2章 専門家の幻想から脱却する――専門バカとマルチ人間
 独立して成功できる人は一握り
 誰かが選ばれて誰かは選ばれないという現実
 一流のプロを師匠に持つ ほか

第3章 ビジョンを語って衆知を活かす――新しいマネジメントの登場
 消える中間管理職
 「お飾り部長」と「エスカレーター課長」
 時間価値労働から知識価値労働へ ほか

第4章 ニューミドルマンの顧客専門家になる
 顧客の側を向ける優秀な営業マン
 損保の凄腕営業マンの話
 ゴールドカラーの営業マンの条件 ほか

第5章 成長エンジンをつかめ
 「理想家」であると同時に「現実主義者」であれ
 成功する起業家は「成長エンジン」を掴む
 ゴールドカラーと「成長エンジン」――「VITALITYの法則」 ほか



【ポイント】

■21世紀における知識社会化の進展に伴う3つの変化

●情報価値の低下

インターネットの普及

⇒それに伴う検索エンジンやSNSの発展

山ほどあるゴミ情報の中から、意味ある情報を見つけ出し、自身のアイデアを織り込む事が出来る人材の価値が高まる


●ボーダーレス化の進展

「フラット化する世界」

業務のオフショアリング(海外移転)

自分の仕事は「機械化」「外注化」が可能か?


●情報主権のシフト

⇒誰もが必要な情報を手軽に入手できるようになり、「顧客中心市場」が出現した

⇒会社における部長・課長も、従来は会社の経営情報にいち早くアクセスできたが、今は、情報の「全社員共有化」へ向かっている

⇒むしろ社員間での情報共有を促し、社員が同じ情勢認識と価値基準を持たなければ、いいアイデアや提案は出てこない


■「ゴールドカラー」とは?

弁護士や医師や研究者などの特定分野の専門家や経営者などのマネジメント層、営業マンや企画マンや開発マンなど、知識社会のビジネスを支える人たちを総称するワーカー像

⇒元々は、ロバート・E・ケリーが1985年にこの本で提案したもの

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ゴールドカラー―ビジネスを動かす新人類たち

⇒ホワイトカラーの皆がゴールドカラーになるのではなく、「経験を価値に換える」ことができる人がゴールドカラーになれる

⇒ゴールドカラーの専門家が、真に学ぶべきは、専門知識ではなく、専門知識を応用する智恵


■創発型マネージャー

●ゴールドカラーの組織をマネジメントするには?

「管理型マネージャー」から「創発型マネージャー」への発想転換が必要


●創発型マネージャーの仕事とは?

⇒部下を「管理・監督」するのではなく、「育成・支援」する

⇒部下の「時間管理」ではなく、「時間効率」をマネージする

⇒部下の「機能・役割」を決定するのではなく、部下の「能力・個性」の発揮を促す


■ニューミドルマン

●ニューミドルマンとは?

⇒供給側の論理で仲介する中間業者(ミドルマン)とは違い、顧客の立場で顧客にアドバイスする

⇒IT革命により、インターネット上に急速に増殖している


●ゴールドカラーの営業マンの条件

⇒ニューミドルマンの役割を理解し、その営業姿勢に反映させていくことが必要

「商品ではなく自分を売る」(自分ブランドを確立する)

⇒「個人メディアを徹底的に活用する」


■ゴールドカラー成長のための「VITALITYの法則」

⇒「働くビジョンを持つ」(Vision)

⇒「学ぶ心を持つ」(Intelligence)

⇒「結果にこだわる」(Trust)

⇒「仮説を持つ」(Assumption)

⇒「まずは動く」(Live)

⇒「知識を蓄える」(Information)

⇒「頑健になる」(Tough)

⇒「前向きに考える」(Yes)


【感想】

◆ところどころに、田坂広志さんをほうふつとさせる部分があり、やはりソフィアバンクの方なのだな、と思わずニヤリとした自分(笑)。

田坂さんのお話の方は、もうちょっと哲学的というか、色濃い思想が反映されているのに比べ、本書では具体的な事例がいくつか出てきており、そういう意味では、より「ビジネス書らしい」つくりではないか、と。

個人的には、田坂先生の「プロフェッショナル進化論 」を読んで、「具体的にどうすればいいの?」みたいに思った方には、得るところが大きいと思います。


◆ただ、ゴールドカラーについて言うなら、これは何も中間管理職に限定されたお話ではありません。

むしろ事例として、建築家の東 信洋さんや、「日本一メルセデスを売る」吉田満さんが登場されている一方、普通の会社の中間管理職のゴールドカラーの事例がなかったのはちょっと残念なところ。

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日本一メルセデス・ベンツを売る男―ザ・トップセールス 吉田満の販売術

そういう意味では、中間管理職以外の方のほうが、本書を楽しめるかもしれません。


◆なお、最後に挙げた、『ゴールドカラー成長のための「VITALITYの法則」』は、スペースの関係上思いっきり割愛しましたが、これはなかなか深いです。

機会があれば、ここはチェックして頂きたいところ。

これからの知識社会を生き抜くために読んでみて下さい!


【編集後記】

◆昨日からムスメが水ぼうそうにかかってしまいました。

ムスコへの感染も心配ですが、実は私も年のせいか(?)、昨日からぎっくり腰っぽい状態に(汗)。

休出もままならない状態に、またまたピンチでございます・・・。


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Posted by smoothfoxxx at 07:05
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●シンクタンクソフィアバンク に属する鴨志田 晃さんの新作。 ホワイトカラーエグゼンプション 問題もあり、今の日本おける、知的労働者の労働と対価の関係を考える上でも読んでおきたかった一冊。 ●なお、本書のテーマは、『ゴールドカラー』 。 故にタイトルにあ...
消える中間管理職 10年後に生き残る働き方【ビジネス・ブック・アーカイブ】at 2007年06月22日 10:28
この記事へのコメント
smoothさん、こんにちは!

わたしも、職業柄、
マネージャーに今のビジネスモデルでイケルノカ、あるいは、部署ごとなくなってしまうのか(さすがに、会社ごとなくなっちゃマズイ)、とか会話してます。
話しながらも、そんなことを言うのは、酷だなぁと思います。
Posted by ニタ@「教えて会計」 at 2007年06月22日 08:01
smoothさん、こんにちは。

情報ではなく、経験を価値に。
士業の一部はこれから大変かも、と
勝手に想像しちゃいました。
人を伸ばす、育てるという意味で
コーチングなんかは伸びそうですね。

Posted by LuckyUS@フォトリーダー at 2007年06月22日 10:16
ゴールドカラーという言葉自体知らなかったので、これからお勉強します。
とってもわかりやすくて面白そうな本ですね。
最近マネージメントについて考えることが多いので、実践に役立てようっと。

腰、お大事にされてください。
疲れがたまっているのでしょうか・・・
ご自愛くださいませ。
Posted by ビルダーナース at 2007年06月22日 17:32
財布にもアタマにも優しいんですね^^

これからの知識社会を生き抜くためにですね。
情報が増えてますしね。

応援クリック!ぽちっ
Posted by 笑顔整体 健康の知恵袋:院長 at 2007年06月22日 17:38
では、うちの主任はどうなるのでしょう?
完璧な中間管理職だと思うのですが・・・
え?主任はまだ平の仲間?
Posted by hanta at 2007年06月22日 21:56
>ニタさん

部署はともかく会社は勘弁願います(汗)。
紳介本は、後でトラバしますね!

>LuckyUSさん

確かにコーチングは以前に比べるとメジャーになっている気がします。
サムライ業はこれからはブランディングも必要でしょうね。

>ビルダーナースさん

本の内容は田坂さん系列かと。
ただ、はてブがつきまくるほど面白いかは微妙です(汗)。
腰も微妙(笑)。

>院長サマ

一応知識労働している自分には、身につまされる部分が多かったです。
もっともそういうコンテンツはこの本だけではないですが(笑)。

>hantaさん

主任さんも中間管理職ですよね。
ただこの本だと、主に部長課長辺りを想定している(管理がメインの職務なので)ようです。
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2007年06月23日 10:21
smoothさん、こんばんは!
なるほどと思いました。確かに情報はどんどん展開されるようになっていますね。同じ情報を得てもそこから考えられる人、必要な情報を選択できる人が強いんですね。
Posted by 手文庫@ビジネス書で問題解決 at 2007年06月23日 22:28