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2007年06月10日

【超・発想!】「プチ哲学」佐藤雅彦


プチ哲学 (中公文庫)
中央公論新社
発売日:2004-03
おすすめ度:4.5


人気blogランキング最近苦戦気味(汗)!

【本の概要】

◆お早うございます、smoothデス。

今日ご紹介するのは、佐藤雅彦さんの発想に関するご本。

タイトルこそ『プチ哲学』となっていますが、テーマは「モノの見方」だと私は思っています。


◆各小見出しごとに、見開き2ページに佐藤さんのイラスト(というかマンガ)が掲載されていて、その後の1ページが解説というスタイル。

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字数は少ないのであっつーまに読み終わるツモリが、ついつい考え込んでしまったという(笑)。

さすが佐藤雅彦ワールドです!


【目次】

二匹の小魚―「不変」ということ
ひよこの誕生―「想像力」について
寿命は60m―「価値のはかり方」について
汝自身を知れ ある辞書の悩み―「面白い構造」について
うっかり電池くんの証明法―「前提条件が教えてくれる」
コーヒーカップたち―「無垢」ということ
かわいい勘違い―「外からつくる、内からつくる」
時間厳守?なネズミ―「時間」に負けない
蟻の行進―「次元を変える」
キツツキの理屈―「詭弁」にごまかされない〔ほか〕



【ポイント】

■次元をかえる
「小川を飛び越えるノミをうらやましがるアリ。しかしそのアリもまた、地下を掘ることで、小川を渡りきるのだった」

⇒夜空に広がる円形の花火も、実は球状に広がっていて、だからこそいろいろな場所から見てもきれいな円形にみえる


■「枠組み」ということ
「一見、『乱暴モノのカエルが、別のカエルを池に突き落とそうとしている』図。実はその図も引いた視点でみると、実は落下するリンゴから助けようとしていたのだった」

⇒見る枠組みを変えると、同じ行為でも逆の意味さえもってしまう

⇒私たちがものを見ている時には、必ずある枠組みからものを見ている、ということを知っておかねばならない


■逆算という考え方
「エレベーターに乗るとき、急いでいるなら最後に乗ると一番最初に降りることができる」

「プリンも底にカラメルを先に入れるので、頭にカラメルが乗る」


⇒このように最終結果(自分がどうしたいか)がはっきりイメージできると、そこから逆算して、スタートの時点で何をしておけばいいかがおのずとわかる


■意味から離れられない
「立方体にボールが落ちてくる図。ボールは立方体の上の面に当たって跳ね返る」

「その立方体に縦線を一本加えただけで、上の面が開いているように見える」

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「ところが、ボールが落ちてきて上の面で跳ね返ると、その瞬間、上の面にガラスでも張っているように見える」

⇒私たちは、線が1本入っただけで、その違いに目が行くどころか、「天井が開いている立方体」という新しい意味を瞬間的に見出してしまっている

⇒さらに、ボールがないはずの天井に跳ね返るのを見ると、「そんなことはありえない」とは思わず、「きっとガラスでもあるんだろう」というまた新しい意味を勝手につけている

⇒このように私たちは常に「ものごとの意味」を探しており、言い換えれば"私たちは意味からなかなか離れられない"のである



【感想】

◆そもそもこの本、渋谷の某書店のレジ脇で、ワゴン1台使って、大々的に展開されていたんですよ。

文庫本の大きさで平積みなんぞされた日には、もう「『プチ哲学』祭り」状態。

新刊っぽいことこの上なくて、速攻買ったら実はこの本、2004年の発行、しかもオリジナルの単行本の方は2000年発行という(笑)。


◆でも、そんなちょっと古めの本をワゴン展開する、というのは、その書店でそれだけプッシュしたいという店員さんなりがいたわけで、本書を読んで私もその方のキモチが理解できました。

かなり深いですよ、この本(汗)。

まぁもともと、私にとって佐藤さんの本は、「視点が鋭い」ですとか、「発想が斬新」という感想ばかりなんですけど(笑)。


◆本書の魅力の一つは、やはり佐藤さんのイラスト。

今回はためしに言葉だけで内容を表現してみましたが、どうだったでしょうか(汗)?

ただ、イラストで表現されるのはあくまでも目にうつる「事象」であって、その奥底に潜むもの、つまり「テーマ」については、佐藤さんも言葉で表してらっしゃいます。

この「テーマ」がミソなんですよね(モノの見方とでもいいますか・・・)。


◆なお、本書の最後の方に、こんな写真がありました。

afc2961b.jpg






ネピアの屋外広告です(佐藤さんの作品ではありません)。

与えられた広告スペースと、ネピアの形は相似形ではないところを、3個重ねているのがミソ。

佐藤さんはこの広告を見た瞬間、他人である広告の制作者の頭の中で起こった「あっ、3個パックにすればいいんだ」というアイデアが閃く瞬間を追体験したそう。

「考える」ということを、自分が何のためにやっているかというと、このパン! という瞬間に生まれる「!」の「喜び」のためにやっている、といっても過言ではない。

私もそういう瞬間を探し求めております・・・。


◆新しい本ではないのでマーケットプレイスでも安く出ておりますし、アイデア好きにはオススメ!


【関連記事】

「やまだ眼」山田一成 佐藤雅彦(2007年03月16日)

「アイデアの生まれるところ―ideaedit」上條桂子(編)(2006年12月29日)

「考えないヒント」小山薫堂(2006年12月05日)

「すばらしい思考法 誰も思いつかないアイデアを生む」マイケル・マハルコ (2006年05月16日)

「ハンバーガーを待つ3分間の値段」斎藤由多加 (2006年01月18日)


【編集後記】

◆恒例(?)「ムスメの寝言シリーズ」

ある日のムスメの寝言。

「アイスクリーム溶けちゃったね・・・。♪あいすくりーむー、あいすくりーむー♪」(アイスクリームの歌を歌いだす)

あまりにハッキリ歌っていたので、ヨメがビックリしてムスメを見たところ、ちゃんと(?)寝ていたそう。

ムスメ、面白スギ!(てか、「また食べ物かよ!」って言う)


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Posted by smoothfoxxx at 10:12
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この記事へのコメント
こんにちは。

モノの見方、大切ですよね。
そこから行動が変わってきますから。

>3個パックにすればいいんだ

本も、3個パックと言うのもありかもしれません。
シリーズモノとかは、そうですかね。
Posted by 独立起業家:こばやし at 2007年06月10日 10:16
ちょっとしたことなんでしょうが、
それが大当たりすることってありますしねぇ。

どんなことがきっかけになるかわからないものですよね。

応援クリック!ぽちっ
Posted by 笑顔整体 健康の知恵袋:院長 at 2007年06月10日 11:02
大前研一さんの言う「フレームワーク」みたいな考え方で面白いですね。
佐藤さんが存じてなかったので、どんな本を書かれているのか調べてみます。

ネピアの看板面白いですね。
これみたら思わず買いそうになります・・・。
Posted by ビルダーナース at 2007年06月10日 12:56
こんにちは。

人は常に何かの枠組みでものを見ていますね。
そして、それが自分にとってメリットの有無とか、正義か悪か、という判断を含めて見ているみたい。

そこから離れるのはなかなか難儀ではあります。
Posted by タツ at 2007年06月10日 17:42
smoothさん、こんにちは。

確かにいろいろ考えさせられる本ですね。
ここを読んだだけで、今の日本の状態もひょっとして大きな視点でみたら・・・
なんて想像してしまいました。
Posted by LuckyUS@フォトリーダー at 2007年06月10日 18:16
>こばやしさん

佐藤さんの考え方とかは、ホント見習いたいところです。
あと、今日ご紹介されていた本は、かなり気になります(笑)。
類書から推測するに、多分私が読んでも難しそうですが(涙)。

>院長サマ

日常のさりげないことでも、佐藤さんの手にかかると、スゴイ気づきになるんですよね〜。

>ビルダーナースさん

佐藤雅彦さんは「だんご三兄弟」や「ポリンキーのCM」で有名な人ですね。
以前出た「全仕事」という高い本も欲しい・・・。

>タツさん

おっしゃる通りなんですよね。
私は短期留学時代に、英語でモノを考えるようになって、ちょっとだけその枠組みから逃れられました。

>LuckyUSさん

今の日本はかなり「思考停止」気味なので、視点を変えてみることはかなり有益だと思います。
あと、トラバどうもです(承認遅れてスイマセン)。
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2007年06月10日 22:09
smoothさん、こんばんは!

懐かしい〜…ブログ開設して間もない頃に読んだ本です(笑)。イラスト見てるだけでも、なんだか発想膨らみそうですよね〜。

久しぶりに読み直して、またまとめなおしてみようかな〜と思います。
Posted by 淺田 義和@創造マラソン at 2007年06月10日 23:33
smoothさん、こんばんは!
私は視野が狭いので記事を拝見しているだけでへぇと思いました。チェックしてみます!
Posted by 手文庫@ビジネス書で問題解決 at 2007年06月11日 00:33
smoothさん、こんばんは!

> ◆新しい本ではないのでマーケットプレイスでも安く出ておりますし、アイデア好きにはオススメ!

ということでさっそくクリックしました(笑)。
物事をとらえる枠組みを一度壊して、再構築する。
そんな考え方のヒントになればなぁと今から読むのが楽しみです。
Posted by ニャロメ at 2007年06月11日 00:38
smooth様おはようございます。
この本は面白そうですね!
アイデア一杯のsmooth様の企画脳を一杯刺激したのでしょうね。
買ってみま〜す。
それにしても、小さな子供ってやけに寝言はっきり言いますよね、うちも毎晩笑ってしまいます。
Posted by meg at 2007年06月11日 02:56
>淺田さん

おぉ!もう読まれてましたか。
この本読んで、情報量とテキストの量は必ずしも比例しないものなのだと思いました。

>手文庫さん

書店で見て、マーケットプレイスで買うのが良いかと(笑)。

>ニャロメさん

この本、パラダイムシフトが起こること必至です!
絵もカワイイしオススメ(笑)。

>megさん

お買いになる際には、ぜひマーケットプレイスで(シツコイ(笑))。
そうそう、中山マコトさんに会われてきたんですね!
3冊目も楽しみです。


Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2007年06月11日 07:30
すみません、不義理してました。

すばらしい本ですね。
昔の本だったんですね、けっこう。
再お披露目とは・・。

書店とかやってみたい瞬間ですね。
Posted by ぼうや at 2007年06月11日 18:15
>ぼうやさん

ぼうやさん的にも結構ハマるかも(笑)。
そういえば、以前お邪魔していたブログの方は、古本屋さんになっちゃったんですか?
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2007年06月12日 00:36
す、smoothさん…。私は「道を渡る時は右を見て左を見てから渡りましょう」と教わった後
「(子供だとつい左見ながら渡りそうになるから)右はもう一回見たほうがいいよね」
と言ったら男子に
「お前バカじゃないの?一回ずつ見ればいいんだよ。こいつおかしいよ、なあ?」と皆にバカにされたのですが
その後左を向いたままの子供が日本のどこかで事故に遭ったのか…‥その提案がいつからか『常識』になった事を思い出しました…。
急いでいる時こそ落ち着く事の大切さを早く帰っておろしたい重いランドセルが教えてくれました。
Posted by 瑠璃 at 2007年06月15日 01:06
>瑠璃さん

日本の場合、車は左斜線を走りますから、渡り始めは当然右に注意を払うべきですよね。
諸外国でこのような標語がどうなってるのかわかりませんが・・・。
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2007年06月15日 01:29