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2007年02月27日

「脳科学から広告・ブランド論を考察する」山田理英






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【はじめに】



◆おはようございます、smoothデス。



今日ご紹介するのは、アートディレクターの山田理英さんの、単独では9年ぶり(?)の新刊。



2002年と2004年に、日本新聞協会に呼ばれて、話をした内容に加筆したものが本書だとか。



山田さん曰く「広告人は文部科学省の報告書『情動の科学的解明と教育等への応用に関する検討会』を読もう」・・・ってマジですか(汗)?



【目次】



序にかえて 結論の章 新・新聞広告調査を抽出する



第1章 「注目」と新聞広告調査で切り捨ててきた人たち



第2章 人間はメタファーで「元型」(集合無意識)情報処理している



第3章 新聞広告調査で忘れている情動の「好み」と「期待(興味)」を追求する



第4章 欧米の広告学者による新しい「好み」研究から



第5章 新時代の「好み」調査―2つの根元を洗い直す



第6章 「ブランド形成」を記憶から検討する



第7章 広告界の空白部・脳科学からの「情動」→イメージ形成






【気になった点など】



■現在の新聞広告調査の問題点



⇒まず「確かに見た」以外(「見なかった」「見たような気がする」)を切り捨て、さらに「詳しく見た」以外(「ざっと見た」)を対象としていない



⇒これは「注意(注目)がなければ広告情報伝達はあり得ない」とするAIDMAに通ずるもの



⇒ならば注目していなくても、広告の情報が伝わっているという事実をどう説明する?(「注目(注意)率」を超える「広告情報理解率」が存在する)





■「危ない」広告



「危ない」と思わせるニューヨークのテロのような広告は、脳内の扁桃体の情動記憶を誘発し、「注目」をアップさせる



⇒ただし、「危ない」と相関がある情動は「恐怖」「不安」「心配」であり、これらを「安心」(情動)感を抱くように導いておかなければ、マイナスイメージを抱かれる結果になることが多い





■「ざっと見た」を切り捨てるということ



⇒認知科学では次のように言われている



●「期待値に基づき、自ら積極的に探す「能動的注意」は、ほぼ0.4秒



●色彩などが目に飛び込んでくるなどの「受動的注意」は、ほぼ0.1秒



⇒新聞広告を読むかどうかを決める2秒間は、実はかなり時間的な余裕がある



⇒ビジュアルとキャッチフレーズだけを2秒間提示し調査したところ、「この商品を買いたい」と答えた人が40%を超えたケースがあった





■アンリツの新聞広告に秘められた「メタファー」



⇒ユングによる「こころ」(イメージ)における「集合無意識」さらにその中核である「元型」に注目



「元型」は神話などに秘められている



ボッティチェリ「春」



ミケランジェロ「天地創造」



⇒日本人を対象にしたデータでも確認されている「元型」



●『モナリザ』・・・男性の無意識にある「アニマ(女性)」



●『ダ・ヴィンチ』・・・オーラを秘めた父親や先生イメージの「老賢人」





■扁桃体、視床下部などをとらえる新しい広告・ブランド戦略



★広告において「未来」や理論的なアプローチをする場合



前頭連合野に向けて、「好き」「期待」「うれしい」「情動」情報を盛り込む



対人関係・愛着行為について訴求する場合



⇒それらと関係の深い「扁桃体」「視床下部」に向ける



「好み」「喜び」「悲しみ」など情動に関わった事柄を良く覚えているのは「扁桃体」「視床下部」と、近時記憶の要の一つである「海馬」の関係から来ることが多い





■プルチックの情動立体



「プルチック説」・・・2つの色を混ぜると中間色ができるように、情動も2つのものが同時に喚起されると、その中間の情動が生じるというもの



⇒例):「悲しみ」「驚き」が重なると「失望」になる



⇒このサイト(「心理学の基本」)の図を参照のこと





【読後の感想など】



◆いやー、面白かったのですが、読むのにかなり骨が折れました(涙)。



通勤の片道約30分で、毎回50ページ程度しか進めなかったというアリサマ。



今までで読むのに一番時間がかかった本の1つであることは間違いないです。





◆ひとつには、注記の嵐だったこと。



洋書の翻訳本等で「注記」があっても、注記先を見ると、ほとんどが単に原書のタイトルだけだったりすることが多いので、結局途中から気にならなくなるものなのですが、本書は違いました。



「注記を読まないとよく分からない」ことが多かったんです(特に脳科学関係のお話)。



そこで、注記の部分に指を挟んでおいて、読んでいる部分と注記部分とを、いちいち開きなおしていたと言う(汗)。



それだけでも速読とは縁遠い読み方にならざるを得ませんでした。





◆さらに学説や参考文献等を前提として話が進んでいることが多いので、それらを読んでいないモノとしては、「そーゆーものなんですか」と黙って受け入れるしかなかったというか(汗)。



かといって、注記に紹介されている本の全てをを読むわけにもいかず。



ちなみに、第1章の注記で出てきた本(翻訳本のみ)、全部で32冊ありましたよ(笑)。



他にも雑誌やら論文やら・・・。_| ̄|○ ガックシ





◆一方本書には、著者の山田さんが関与した広告の実例が山ほど掲載されていて、その面での理解は大変しやすかったです。



とくに上記アンリツの新聞広告は、確かに私も見た記憶がありました。



単なる「有名絵画を使った広告」なのかと思いきや、こんながあったとは(汗)。



「脳科学恐るべし!」





◆内容的には非常に刺激的、かつ面白いので、広告業界にいる人脳科学がお好きな人にはオススメ。



ただし、私のような「消化不良気味」にはお気をつけ遊ばせ。



今回の記事も100%理解して書いているわけではございません(スイマセン(汗))。←逃げ腰





【編集後記】



◆私が惰眠をむさぼっている週末の間に、ヨメとムスメは、静岡在住のヨメの友人とともに、「富士サファリパーク」に遊びに行ってきました。



0ba70248.jpg






















(画像はムスメとヨメ友達です)



怖いもの知らず(?)のムスメも、さすがにライオンは怖かったモヨウ(笑)。



てか、マジでデカイらしいですね(汗)。





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Posted by smoothfoxxx at 07:29
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この記事へのコメント
おはようございます!
脳科学恐るべし。
サブミニナル効果ってのも、
脳科学からの広告アプローチ
何でしょうかね。

Posted by ヨシザワ at 2007年02月27日 07:36
smoothさん、こんにちは!
これまた、美味しそう。でも、当分、買い控えです(笑)。
しかし、サファリパークですか?
ウチのムスメは絶対無理ですね。
先日も、ポニーに乗れるチャンスがあり、嫁さん・私・飼育係のおじさんの大人3人がかりで説得しましたが、
ダメでした。

Posted by ニタ@教えて会計 at 2007年02月27日 07:39
smoothさんこんにちは。こういった科学的戦略を体系的にまとめると強力な武器になりそうですね。気になる一冊です。

Posted by 週末起業サラリーマン at 2007年02月27日 07:48
お早うございます、smoothさん。
 科学的に広告がどう扱われているかには
非常に興味があります。
ですが、ちょっと科学には苦手分野なので
なんとか諦めないよう頑張ってみます。

Posted by doug at 2007年02月27日 08:16
smothさん、こんにちは。
フォトリーダー的に気になったのはここ。
「確かに見た」以外(「見なかった」「見たような気がする」)を切り捨て、さらに「詳しく見た」以外(「ざっと見た」)を対象としていない
⇒本を読む目的に沿った部分のみを読む!
ならば注目していなくても、広告の情報が伝わっているという事実
⇒注目せずとも実は右脳にガンガン入ってる!

Posted by LuckyUS at 2007年02月27日 09:50
smoothさん、こんにちは。
難しそうな内容ですが面白くて深そうですね。
アンリツの広告の戦略など、勉強になります。
富士サファリパーク。社員旅行でいったことがありますが、えさバスは大人でもかなり迫力があります。

Posted by たなか@心レベル at 2007年02月27日 10:24
こんにちは。
ちょっと読みづらそうですね。
でも、内容は、おもしろそうです。
潜在意識や脳は、気になるところです。

Posted by 起業:こばやし at 2007年02月27日 10:43
はじめまして。
ちょくちょくと覗かせてもらってました。
情報操作と脳科学には非常に興味があるので
これは読んでみたいと思いました。
貴重は情報をありがとうございますm(__)m

Posted by シン@偽哲学者 at 2007年02月27日 13:01
脳はほんと奥が深いですからねぇ。
それに、そんなに読むのに時間がかかったんですね。
専門用語も多かったんでしょうね。
応援クリック!ぽちっ

Posted by 笑顔整体 健康の知恵袋:院長 at 2007年02月27日 15:53
smoothさん、こんばんは
プルチック説など興味深い話しがありますが、注記の嵐では確かに骨が折れそうですね。最近は読みたい本が順番待ちなのでしばらく後になりそうです。(笑)

Posted by マチスケ at 2007年02月27日 21:49
目次だけ見てもさっぱりですが、smoothさんの解説でわかりやすいです。
情動ですか・・・。
感情が混ざり合うとどうなるかって突き詰めると面白そうです。
最近ユングにも興味があるので、そちらと合わせてこの本もチェックです。
認知科学ってのももっと知りたいですね。
なんか勉強したいことがいっぱい出てきました〜

Posted by ビルダーナース at 2007年02月27日 23:12
元型は神話と言うところが面白そうですが、
今日の本は私には難しそう・・・
感想で私の頭の構造が見えてきたでしょ?

Posted by hanta at 2007年02月27日 23:30
smoothさん、こんばんは!
>「脳科学恐るべし!」
一時期かじったことも(今も少しは)あるんですが、ついていけなくなってます(苦笑)。それだけまだ明らかになっていない部分が多いわけですが^^;

Posted by 淺田 義和@創造マラソン at 2007年02月28日 00:26
smooth様こんにちは。
>学説や参考文献等を前提と・・
そういう記述が多いと、読みづらくなりますね。
でも脳科学から解き明かすというのは興味があります。
茂木健一郎氏の「すべては脳からはじまる」を今読んでいますが、なかなかいいです。(ただし脳科学とはあまり関わっていない気もしますが)

Posted by meg at 2007年02月28日 12:34
smoothさん、こんばんは!
脳について分かりやすく説明された本が増えているように思いますが、全く違うもののようですね。難しそう。

Posted by 手文庫 at 2007年03月04日 00:45