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2007年02月23日

「ネット時代10年後、新聞とテレビはこうなる」藤原 治


ネット時代10年後、新聞とテレビはこうなる
朝日新聞社出版局
藤原 治(著)
発売日:2007-02




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【はじめに】



◆おはようございます、smoothデス。



今日お送りするのは、最近よく目にする「ネットと既存メディアとの関係」について言及した1冊。



著者の藤原 治さんは、元電通総研の社長サンです。



新聞とテレビがネットに飲み込まれたその先にある、仮想空間「eプラットフォーム」とは?



【目次】



第1部 過去形としてのメディア

 新聞ははたしてメディア(媒体)なのか

 既存メディアとインターネットはどこが違うのか

 新聞離れはなぜ生じたのか、テレビ離れはなぜ起きないのか



第2部 現在進行形としてのメディア

 すでに起こった未来―メディアとネットの融合の兆し

 地上波のデジタル化がメディアの大変革を促す

 「紙」を前提とする新聞経営は次第に行きづまる



第3部 未来完了形としてのメディア

 2011年を境に「メディアとネットの融合」が加速する

 「融合」以後のメディア経営の具体像

 メディアの経営を支える広告はこう変貌する

 未来メディアの盟主は誰か






【気になった点など】



■「eプラットフォーム」



メディアとネットの融合体で、既存のメディア(新聞、テレビ等)が全て載ったプラットフォーム



⇒必要に応じてプリントアウトし、読むことも可能



⇒ケータイであろうが、パソコンであろうが、同一コンテンツが入手できる以上、それらはすべて、「eプラットフォーム」の「端末」となる



⇒この「eプラットフォーム」により、テレビ局や新聞社は、「媒体」という特性を失い、それぞれがコンテンツ・プロバイダー(記事の供給者)になる



⇒完成は、2011年のテレビの地上波のデジタル化から数年のタイムラグをおいた201X年か?





■新聞離れの真の原因



⇒消費者は「大衆」から「分衆」になり、そして「インターネットの出現」により、今や「個」へ変貌した



⇒ネットでの「個人メディア」に慣れ親しんだ世代にとっては、「ネットも新聞も信頼性は同じ」





■テレビ離れが起きない原因



⇒テレビを観ている人の6割は「ながら族」(何かをしながらテレビを視聴)



⇒テレビは消しても消さなくてもタダ(民法地上波)





■新聞業界のネット対策



⇒欧米の新聞社はネットへのシフトが加速している



●英ファイナンシャル・タイムズ・・・電子版の収入が全体の収入の10%に、2010年ごろには40〜50%に拡大の予定



●米ニューヨーク・タイムズ・・・ネット閲覧者は新聞購読者の約10倍、コラム等の一部の記事を有料化(ネット配信の9割は無料で、その分はネット広告が埋めている)



⇒日本では、「産経ネットビュー」が月額315円で新聞をそのままネットに載せている





■「eプラットフォーム」の盟主は誰か?



⇒蓄積されたコンテンツの「量」では新聞(ただし、消費者のニーズに合うよう加工されなければ、クリックの対象にならない)



⇒コンテンツの「質」で考えると、「ローカル」という概念は重要になる(常に検索の対象となるから)



「管理者が誰になるか」が最も重要(意外な会社が登場する可能性も?)





【読後の感想など】



◆読みやすそうな装丁だったので買ってしまいましたが、取り扱っている内容が広範囲で、まとめるのが結構大変でした(笑)。



というか、今回の記事では、内容的に全然カバーしきれていません(汗)。



それだけのテーマを「1冊200ページ」程度にまとめてしまう藤原さんのチカラワザには、正直脱帽(汗)。





◆内容的には、今までこのブログで紹介した下記の本が参考になるかと。



●新聞業界の未来について



新聞がなくなる日
草思社
歌川 令三(著)
発売日:2005-09-06
おすすめ度:4.5


(このブログの記事:「新聞がなくなる日」歌川令三(著)



●テレビ広告の未来について



テレビCM崩壊 マス広告の終焉と動き始めたマーケティング2.0
翔泳社
Joseph Jaffe(著)織田 浩一(翻訳)
発売日:2006-07-22
おすすめ度:4.0


(このブログの記事:「テレビCM崩壊」Joseph Jaffe(著)



●テレビ局・地方テレビ局・著作権・通信と放送の問題等について



ネットがテレビを飲み込む日―Sinking of TV
洋泉社
池田 信夫(著)林 紘一郎(著)山田 肇(著)西 和彦(著)原 淳二郎(著)
発売日:2006-06
おすすめ度:4.0


(このブログの記事:「ネットがテレビを飲み込む日」池田信夫、西和彦、他著



これら3冊自体、それぞれ読み応えありましたから、それらの総括的な内容といったら、どんなに広範囲かおわかりになるかと(汗)。



もっとも、これらの本を含め、他にもネット関係に特化した作品なら、こちらに山ほどあるので、お暇な方はどうぞ(笑)。





◆本書は全般的に、未来予測的なお話が多いのですが、藤原さんご自身が電通という既存メディアにどっぷり浸かってらした方ですから、どこまで読みきれているのかちょっと微妙(汗)。



もっとも、しがらみが多くて「言いたくても言えない」部分があったかもしれません。



ただ、「新しいものに対する感性」については、「古い世代は当てにならない」という考えのもと、梅田望夫サンのように、「自分と同年代以上の人とはあまり会わないようにしている」と公言される(確か(汗))方もいますが・・・(汗)。





◆ただ、同年代以上でもこんな方もいます。



今発売されているこの「THE 21」





これの30〜31ページに大前研一先生のインタビュー(「新聞やテレビを捨てサイバージャングルに出よ」)が載っているのですけど、かなり過激(汗)。

 私は10年前に新聞の購読をやめた。以来、私がニュースを読むのは、もっぱらネットである。

さすがです(汗)。



でもどっちかというと、新聞読むより大前先生がおやりになっている

RSSリーダーで集めた約500の記事に目を通す

方がキツイと思うんですが・・・(汗)。





【編集後記】



◆久しぶりにヨメの描いたムスメのイラストを。



c2d0965d.jpg












ヨメとお味噌作りをしたムスメ。



途中くしゃみするは、ハナを手で拭いてそのままこねるは、で色々な隠し味が入っているヨカン(笑)。





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この記事へのコメント
               
smoothさん、こんにちは!
昨日の記事、紹介の仕方に問題があり、スンマセンでした。今後、もう少し、考えます。
でも、美味しそうな味噌ですね。
そういえば、ウチの5歳になる長女は、寿司は4カンしか食べません。最高記録でも6ですかね。10は凄いですよ。

Posted by ニタ@教えて会計 at 2007年02月23日 08:54
               
smoothさん、お早うございます。
大前研一先生のコラムは私も読みました。
私もよくそんなに読めるなぁと思って
いたんですが、改めて大前先生のすごさを
実感です。

Posted by doug at 2007年02月23日 09:17
               
こんにちは。
メディアと広告の関係は気になりますね。
既存の広告費は、減っているようで。
ネットが、好調ですね。

Posted by 独立起業ビジネスブログ日記:こばやし at 2007年02月23日 10:28
               
smoothさん、おはようございます。
>RSSリーダーで集めた約500の記事に目を通す
これ読みました。さすが次々本を出版される方はインプットの量が半端じゃないな〜。
これだけの量をこなす秘訣ってあるんですかね。やはり速読?(笑)

Posted by マチスケ at 2007年02月23日 11:11
               
smoothさんこんにちは。今日は未来予測系ですかね!今後のメディアがどう変わるのかを知るにはよさそうですね。

Posted by 週末起業サラリーマン at 2007年02月23日 12:41
               
やっぱり新聞は廃れていくのでしょうか。
ネットで情報を集めるのも早いけど、物理的に画面をずっと見るのは目が痛い・・・。
それを家で、電車で、職場で、なんてやりたくないから、紙媒体もないと困るわ。
う〜ん。新聞はなくなってほしくないです。
隠し味の利いたミソを味わえるのは半年か1年後でしょうか??
楽しみですね。

Posted by ビルダーナース at 2007年02月23日 15:05
               
>RSSリーダーで集めた約500の記事に目を通す
ってさすがですよね^^;
私も一時期はそれぐらいの数にコメントいれてましたが(爆)
テレビは見なくなったら意外とどうでもいいものなんですけどね。
応援クリック!ぽちっ

Posted by 笑顔整体 健康の知恵袋:院長 at 2007年02月23日 15:54
               
>RSSリーダーで集めた約500の記事に目を通す
ほぉぉぉ。お恥ずかしい限りで。
私は、朝のラジオのみです。いかんな、やっぱそれじゃ。テレビは見ないのでしまってしまいましたが。

Posted by ぼうや@文房具 at 2007年02月23日 15:57
               
こんばんは!
RSSリーダーも
Google Alertも情報収集した
だけで満足してしまい、
一つも読んでいません。(^^;
なんとなく、まだ私は
紙媒体の方を読んでしまいますね。

Posted by ヨシザワ@税理士・中小企業診断士 at 2007年02月23日 20:24
               
smoothさん、こんばんわ。
ニュースもRSSで配信されるようになって
読みやすくなりましたね。
新聞、取ってはいますがネットで見れば必要でないかも!?と思ったりも(^-^;
大前さんの500記事はさすがにすごいと思います。
わたしは気になるキーワードをウォッチリスト(テクノラティに設定して)をRSSリーダーで購読しています。
RSSってなんだか素敵です(笑)

Posted by たなか@心レベル at 2007年02月23日 22:40
               
おー、この本ではTV離れは、
起きてないと言っていますね。
私のようにTV好きには
ありがたい味方の本ですね。(笑)
やはり、TVはまだ磐石だ。

Posted by 栗原敏彰 at 2007年02月24日 00:38
               
smoothさん、こんばんは!
メディアの行く末については、いろいろと語られることも多いですよね〜。最近はニュースどころか、TVをほとんど見ていない状態なのですが・・・紙媒体は、できたら残って欲しいです。

Posted by 淺田 義和@創造マラソン at 2007年02月24日 00:54
               
smooth様おはようございます。
>RSSリーダーで集めた約500の記事に目を通す
すっ、すごいですね。
あれほどの方がどこにそんな時間があるのでしょうか。
ちょっと大前氏のお身体が心配になりますね。余計なお世話かもしれませんが・・・・。やっぱり、すごい方には長生きしてほしいです。
すみません、著しく趣旨と外れていますね。

Posted by meg at 2007年02月25日 07:27
               
はじめまして。
私は、メディアの時代は終わってP2Pの時代が来るといい続けているんだけど、電通さんでは、恐ろしくて、そんなことは口が裂けても…。なんでしょうね。

マスメディアも、BtoBやBtoCの時代は終わって、CtoCの時代になっていく。
たとえ、コンテンツ発信者はBでも、その先には、CtoCが待っている。
そのようにして、情報が発信後に一切の加工を拒否できる時代も終わっていく…。
つまり、コンテンツの発信者がコンテンツに君臨する時代は終わる。
YouTube他の流れを見ていると、時代はそのように胎動しているのだけど、電通さんはステークホルダーに妨げられて、見えないのでしょうね。
お邪魔しました。

Posted by スポンタ at 2007年04月04日 18:15