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2006年06月26日

「オシムの言葉」とオシム語録の抜粋


オシムの言葉―フィールドの向こうに人生が見える
「オシムの言葉―フィールドの向こうに人生が見える」木村元彦(著)


【はじめに】

◆おはようございます。

昨日は結局頭痛で寝たきり中年だったsmoothデス(涙)。

折角一人の時間があったのに(涙)。

◆さて。

本日も予定を大幅に変更して、再度イビチャ・オシム氏の話題を。

というか、間違って(笑)このブログに来て頂いた代表マニアの方のために、簡単に前回の記事の補足みたいなものを・・・。


【オシム語録について】

◆今話題「オシム語録」については、一応、上記の前回の記事でもURLを掲載しておきましたが、果たして何人の方にご覧頂けたのか(汗)。

★オシム語録(2003)

同(2004)

同(2005)

同(2006)(注):来年度になるとURLが変わりますのでご注意を


◆私みたいな門外漢がまとめなくても、おそらくキチンとした形でまとめたものがどこかにある(もしくは作られる)と思いますが、一応、人となりがわかるような発言をピックアップしてみました。

なお、今回ここに載せたものは、私が個人的にピンと来たものだけでして、しかも、当初の半分以下(笑)にカットしています。

これからの代表を考えたい方は、ぜひリンク先の全文をお読みください。


◆もちろん、冒頭の「オシムの言葉」も、できれば併せてお読み頂きたく・・・。


★「走る」

■2003年7月1日発売 サッカーマガジン(7/15号)の取材に応えて


このチームは、確実に強いチームではない。まだチーム自身が、この実力を認めていない。信じていない。だから、とにかく練習するだけなんだ。

いまのサッカーは、とにかく走ることが大切。どんな選手であっても、走れない選手は使えない。サッカーは、常に進歩していて、もっと観客が来るように、もっとエキサイティングにならなければいけない。とにかく、すべてが速くなっている。

ブラジルが一番と決まっているのだったら、ほかの国はサッカーをやる必要はない。だから、サッカーは面白いんだ。強いと言われていても、彼らが常に勝つわけではない。




■2003年8月13日発行 東京新聞「改革 市原躍進の背景(上)」より


3位は成功だ。だが市原の選手はまだ中位のチームの精神しか持っていない。(中略)走るだけなら陸上選手に任せる。重要なのは考えることだ。



■2004年8月14日 広島戦の監督会見にて「この暑い中、クレバーに走るにはどうしたらいいのか?」という質問に対して


賢い=できるだけ経済的という意味だ。自分勝手なプレーをせずに、とにかくシンプルなサッカーを心がける。日本にも多かれ少なかれ賢い選手はいるが、例えば先が読めるような選手が真のクレバーなプレーヤーといえるだろう。 5秒先を読めれば40メートルのダッシュをしなくてもいいはずだし、力を蓄えられる。



■2005年5月4日 広島戦 ハーフタイムコメント


プレーが遅い。疲れているのはわかるが相手も同じ。走りすぎても死なない。


◆よくJEFの選手の発言でみられるのが「試合より練習のほうがキツイこともある」発言(汗)。

極限の疲労状態でも、状況判断を求められるような練習もしているラシイです(汗)。


★「哲学」

■2003年8月7日発売 Number582誌上「オシムのサッカー構造改革。」より


無数にあるシステムそれ自体を語ることに、いったいどんな意味があるというのか。大切なことは、まずどういう選手がいるか把握すること。個性を生かすシステムでなければ意味がない。システムが人間の上に君臨することは許されないのだ。

日本人は平均的な地位、中間に甘んじるきらいがある。これは危険なメンタリティーだ。受け身過ぎる。フットボールの世界ではもっと批判に強くならなければ。




■2003年11月10日発売 サッカークリニック(12月号)日本人コーチが見たオシム・スタイルより


日本人コーチに即興性、柔軟性、創造性が欠けているから、選手にもそれが欠ける。コーチが本や紙を見ながらやっているうちに選手には違う現象が起こっている。その現象を見てコーチが判断する。サッカーはそういうスポーツ。コーチが変わらないと選手は変わらない。(中略)創造性に欠ける指導者はヨーロッパにもいる。そういう指導者からは、創造性に欠ける選手しか生まれない。文化、教 育、世情、社会に左右されることはよくない。サッカーは普遍的なもの。そして、 常に変わっていくからコーチも常に変わっていく必要がある。



■2004年2月14日 サッカーマガジンのインタビューで


大事なことは、昨日どうだったか、明日どうかではなく、一日一日を大切にすること。



■2004年11月23日 朝日新聞朝刊「オシムの提言」より


誰かを「不要だ」などと言う人間は、いつか自分もそういう立場に陥るようになる。人生とはそういうものだ。その時、自分はどう感じるか、考えてみるがいい。ただ中田英を含めた、海外組に一つ、注文がある。外国のリーグやクラブで見たこと、聞いたことを自分の中で消化するだけではなく、母国に持ち帰って広めるべきだ。そういう先駆者の自覚と行動も、日本サッカーの質を上げる原動力の一つだから。



■2005年5月28日 柏戦前 ミーティングにて


練習でできなかったことがゲームで出来るようになるはずがない。人生も同じ。日々の生活でのことが重要なときに必ず出てしまうもの!



■2005年5月10日 サッカーダイジェストNo.783 イビチャ・オシム攻めの美学 その真髄より3


攻撃的ないいサッカーをしようとする。それはいい家を建てようとするのと同じ意味。ただ、それを壊すのは簡単です。戦術的なファウルをしたり、引いて守ったりして、相手のいいプレーをブチ壊せばいい。作り上げる、つまり攻めることは難しい。でもね、作り上げることのほうがいい人生でしょう。そう思いませんか?



■2005年4月28日 G大阪戦終了後の監督会見にて


今日は選手が非常に規律よく戦っていた。たぶん、チェルシーとリバプールの試合を見たんでしょう。マネしていましたね(笑)。



■2005年4月20日 EL GOLAZO4/20,21号 オシムの必然より


サッカーに最も必要なのはアイデアだ。アイデアの無い人ももちろんサッカーはできるが、サッカー選手にはなれない。



■2005年3月3日 日本経済新聞朝刊「Jリーグ 挑む監督3」より


夢ばかり見て後で現実に打ちのめされるより、現実を見据え、現実を徐々に良くしていくことを考えるべきだろう?



■2005年2月6日発行 『UNITED』120号より

もちろん、こういうシチュエーションで監督を引き受けるのはリスクがあります。でも、私は失うものがない。私は自分がやれることをやりに日本に来ているのです。お金にも興味はありませんし、うまくいかなかったら帰るだけ。この2年間、そう思って戦ってきました。


◆「哲学的」というより、本当に「哲学」みたいなオシム氏の言葉。

「大事なことは、昨日どうだったか、明日どうかではなく、一日一日を大切にすること。」

なんて、サッカーじゃなくても通じるお話のような。

そして、肝心の(?)代表監督関係も。


★監督業並びに代表監督

■2004年10月19日 朝日新聞朝刊「オシムの提言」より(2)


市原の監督を引き受けたのは、「あるものを生かして結果を残す」という自分のビジョンにあったからだ。ここまで予算がなく、観客も少ないクラブだとはわからなかった。しかし引き受けると決めたのだから、がっかりしている場合ではない。「他にもっといい選手やチームはある」と言うのは簡単だ。市原には実際、選手を買う資金などない。しかし前向きに考え、進んでいきたい。



■2004年5月4日 週刊サッカーマガジン5/18号(973)コーチングイズマイライフより1


また、代表の監督をやりたいかって?思ってやれることじゃない。クロアチア、ボスニアからオファーはあったがやりたくはなかった。日本?もしもの話は好きじゃない。現実にそういう話があるわけじゃないし、他の人がやっているときに、そういう話は好きじゃない。(中略)選ばれれば誇りに思うだろうが、クラブの監督の方が好きだし、 (日本代表監督が)素晴らしいことでも自分になにができるかということも重要。違う国の代表監督をやるのは簡単じゃない。通訳を通してサッカー的なことは伝えることができるが、細かいコミュニケーションをとることができない。



■2004年2月17日 サッカー批評のインタビューにて「ビッグクラブのオファーを蹴ってなぜジェフに」の問いに


何よりも決め手になったのは、祖母井(チーム統括部長)が何度もオーストリアまで訪ねて来てくれたことだ。



■2005年11月25日 月刊プレイボーイ 「PLAYBOY INTERVIEW」より3


結局、結果を出したいい監督だからといって、別のチームに連れてきても同じように力を発揮するとは限らないわけです。例えば、私はアリーゴ・サッキがいる時のACミランの練習を見に行ったことがある。アーセン・ベンゲルのいる時のアーセナルの練習も見に行ったこともある。いろんな方法で、違うレパートリーでやっている。参考にはなる。しかし、アーセナルの練習を見たからといって、アンリと巻を比べることなんてできないでしょう。向こうでできたことが、ここでできるとは限らないわけです。それぞれの場所でやっていることなのです。重要なのは自分の所にいる選手が何ができるかということを見ることなのです。



■2005年11月25日 月刊プレイボーイ 「PLAYBOY INTERVIEW」より2


トルシエはトルシエの、ジーコはジーコの代表を作るわけで、誰かが同じ流れを継ぐためにトルシエのイミテーションをしたって意味がない。トルシエは規律規律で、ジーコは自由を与えているように言われているけれど、うわべはそう見えても実際はそんなことはない。ジーコのチームも規律を守って選手を抑えている部分もある。私は個人的にトルシエがどんな仕事をしたか知りませんが、トルシエよりもジーコの方が大きな仕事をしたと思いますよ。それは単純にW杯の予選を通過したという意味でね。2002年は(W杯出場が)決まっていたわけだから。トルシエはトルシエでいい監督だと思いますが、タイプが違うわけですから。一つのことをやっているからといって、それをずっと続ける必要はないでしょう。だったら監督が代わる意味はない。ジェフ千葉はジェフ千葉で、浦和をコピーする必要はない。横浜をコピーする必要もない。自分たちの方法でやっているわけですから。



■2005年1月11日 朝日新聞朝刊「オシムの提言」より


日本のメディアは代表やクラブのシステムについて、よく論評すると聞く。それはナンセンスではないかと思う。システムというのは、その時のベストメンバーはだれで、どう組み合わせるか。対戦相手がどんなチームかで決まっていく。

試合の流れで、選手自身が相手に対応した動きをしながら、変わっていくこともある。一つのシステムに凝り固まるようでは、選手の顔ぶれだけでなく、プレーの質も限られてしまいかねない。




■2004年11月16日 朝日新聞朝刊「オシムの提言」より(2)


日本の長所は、あくせく、すばやく動き回れる点だ。体が小さい分、ぴったり厳しいマークにつくこともできる。日本人としての特性を、自分たちのやり方で生かさねば、もったいない。体の大小や、肌の色など関係ない。知恵と工夫次第では、弱点を利点に変えることもできる。だからサッカーは、おもしろいのだ。


◆これらを読む限りは、条件さえ整えばやってくれなくもないというか(笑)。

実際、折り合いが付けば受ける、という話は昨日の記事でも触れました。

ただ、今回の川淵会長の失言のような道理を通さないやり方には嫌悪感を持ちかねないキャラクターなんで、どう転がるか全く不明です(汗)。

こんな記事投稿した翌日に急転直下で「オシム氏自身により否定される」可能性もかなり大きいですし(汗)。


◆私もオシムJEFを生で観たのは、3回程度なのでえらそうなことは言えませんが、まだちゃんと観たことがない代表ファンの方は、売り切れにならないうちに、JEFのビデオでも観て、予習してください。

昨日まではすぐ買えたのに、いつのまにか3〜4日待ち(汗)!

ジェフユナイテッド市原・千葉 2005シーズンレビュー
ジェフユナイテッド市原・千葉 2005シーズンレビュー


【編集後記】

◆昨日、ヨメとムスメは、待ち合わせ場所まで電車で向かったのですが、途中、一人のおじいさんが乗ってきたそう。

その時ヨメと一緒に座っていた年寄り好きのムスメは何を思ったか、自分の隣の空いていた席をバンバン叩いて、そのおじいさんに向かって「ココ!ココ!」とアピールしたとか(笑)。

知らないおじいさんでもいいのか、ムスメよ(汗)?


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この記事へのコメント
               
smoothさん、こんにちは!

私も、再度紹介しようかとも、思ってました(笑)。
個人的には、川渕チェアマンは単に失言だったのではないかと、そんな風に見えました。
ただ、今回の代表の方には、本当にお疲れさまということになってしまうかもしれません。走れない選手は・・という条件でいうと、かなりの代表選手は落ちてしまいます。今からプレースタイルを変えるのは無理でしょう。
Posted by ニタ@教えて会計 at 2006年06月26日 08:20
               
smoothさんこんにちは。こうしてみるとオシムはすばらしい哲学者ですね。ぜひ代表監督を受けてほしいです。そしてセミナーのご報告ですが、本日夜アップ予定です。こうごきたいください!
Posted by 週末起業サラリーマン at 2006年06月26日 08:45
               
オシムの言葉、ためになりますね。

サッカーやスポーツから
ビジネスとして大いに学べますね。

オシム氏、はずかしながら
知らなかったので助かりました。


Posted by 栗原敏彰 at 2006年06月26日 09:45
               
こんにちは。

新生ジャパンが、どんな形になるにせよ、世界のサッカーから学んで、自分たちの良い部分を活かすという点は、変わらないと思います。

そういうサッカーを見たいですね。

Posted by こばやし at 2006年06月26日 10:49
               
ムスメさん、優しいのではなく、年寄り好きなのですか??? (^^;)

頭痛、少しお休みしましょうというサインかもしれませんね。

オシム氏、期待ですね!!
Posted by 齊籐 正明 at 2006年06月26日 12:45
               
はやくも、次へと目が向いているんですね。

冒頭のオシムの言葉は、マインド(セルフイメージ)が実力を規定する、という意味にとれますね。

応援クリック!

Posted by タツ at 2006年06月26日 12:52
               
smoothさん、おはようございます。
報道されてからすぐネットでオシム語録見て関心しておりました。結果を出している人の言葉の重みは違いますね。それから、前々回のコメントの秘密のsmoothメソッドもしっかと見せていただきました。^^)
Posted by マチスケ at 2006年06月26日 13:50
               
オシム氏おもしろいですよねぇ^^

ほんと次の代表楽しみですね。ぽちっ
Posted by 笑顔整体の院長 at 2006年06月26日 14:06
               
オシムって誰?と思いきや、市原の監督さんなんですか?
全然知りませんでした(恥)

お嬢さん相変わらずおしゃまさんですねー。
人見知りしないでいい子ちゃん。
声かけられたおじいさんも喜んでいたのではないでしょうか。

Posted by ビルダーナース at 2006年06月26日 18:22
               
>ニタさん

手遅れだったかもしれませんが、とにかく昨日からオシム監督関係のアクセスが凄くて(汗)。
千葉の選手だって、初めから走れたワケじゃないですから何とかなるでしょう(笑)。
ただ、元グランパスの望月選手のように、期待されて獲得したものの、結局走れなくて構想外になった人もいましたね。

>hikaruさん

隠れジェフファンとしては、別に代表監督やってくれなくてもい(ry。
セミナー記事拝見しました!
ご紹介どうもです(汗)。

>栗原さん

語録だけじゃなくて、実際にこの本も面白いですよ。
何でマスコミに対してあーゆー発言しているのかもよくわかります。

Posted by smooth@マインドマップでビジネス書評 at 2006年06月27日 01:11
               
>こばやしさん

もしオシム監督になったら、かなり大胆に選手選考が行われると思います。
前任者がほとんど育成に手をかけなかったんで・・・(汗)。
「まず選手ありき」の監督さんですから、その選考しだいでスタイルも決まるかと。

>斉藤さん

ハイ、ムスメは単にオサーン好きなだけです(笑)。
頭痛は風邪薬の影響もあったかもしれません。
そしてオシムさんには実は行って欲しくない(笑)!

>タツさん

ぶっちゃけちゃうと「自分が限界と決めたらそこが限界」ってことですかね。
個人的には、

「休み?ないよ」

というのが一番オシム監督ラシイですけどね(笑)。
Posted by smooth@マインドマップでビジネス書評 at 2006年06月27日 01:18
               
>マチスケさん

オシム語録はそこらへんの本読むより、はるかに含蓄ありますよ(笑)。
私の場合、結構リアルタイムで試合も追っていたので「あー、あの時の」みたいな思い出も(涙)。
それと、smoothメソッドは間違ってもマネしないで下さいね(汗)!

>院長サマ

おもしろい、というか、ユーモアのセンスがありますよね(笑)。
でもその言葉の奥は、凄く深いです(汗)。

>ビルダーナースさん

オシムさんのことは、これからは嫌でも(笑)知ることになるかもしれませんよ。

そしてムスメの年寄り好きはかなり重症です(汗)。
ヨメのように年の離れたオトコと結婚しそうな(笑)。←因果応報
Posted by smooth@マインドマップでビジネス書評 at 2006年06月27日 01:23
               
smoothさんおはようございます。
やっと今この本を読んでいて、あまりタイムリーな展開に、無駄に会社で「オシムのすごいところ」を吹聴してしまいました(笑)。

いやー、本当にいい本ですね、この本。つうか、オシムがいい。サッカーだけじゃなく、応用できる言葉が多いと思いました(だからこそ好かれるんでしょうけれども)。
Posted by 赤っぴ at 2006年06月27日 08:57
               
>赤っぴさん

オシム教の布教活動ありがとうございます(笑)。

前監督と違って、・・・というお話は止めておきましょう。
そもそも代表監督の経験のない方と比較するという行為自体どうかと(汗)。

この本を読むと、オシム氏の人間的な「深さ」がよくわかりますよね。
学べる点が多すぎて、正直書評にしきれなかったという(言い訳)。

Posted by smooth@マインドマップでビジネス書評 at 2006年06月28日 00:12